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溶連菌感染症

溶連菌感染症に使われる抗菌薬クラリシッドとは 薬としての効果と副作用について

投稿日:2018年5月21日 更新日:

 

 

溶連菌は子どもがかかりやすい感染症の1つです。

 

ただ、大人もかかることがあり得ますから注意しなければなりません。

 

のどの症状が出る場合が一番多く、赤くなったのどを見れば、溶連菌感染症を疑ってみましょう。

 

溶連菌感染症に使われる抗菌薬クラリシッドとは 薬としての効果と副作用について紹介します。

 

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Contents

溶連菌感染症に使われる抗菌薬クラリシッドとは

 

日本では1991年6月より販売されている、マクロライド系の抗生物質の1つである「クラリシッド」。

 

ジェネリック医薬品はもう発売されているので、薬の負担を減らすためにジェネリック医薬品を選択することができます。

 

同じ成分で別のメーカーが製造しているクラリスという薬剤があります。

 

クラリシッドの成分名はクラリスロマイシンである。

 

レンサ球菌は常在菌の一種で、誰でも皮膚などに持っている細菌である。

 

溶連菌感染症はそのレンサ球菌が何らかの原因で病原性を持つことになり症状を発症したものである。

 

溶連菌感染症とは、大きなくくりで言えば、グラム陽性球菌のうちのレンサ球菌属によっておこされる感染症すべてのことなのですが。

 

医療の中で注目されるのは、よくおこる化膿レンサ球菌のことについてです。

 

溶連菌は正しくは、A群β-溶血性連鎖球菌と言います。

 

主な症状はのどの痛み、発熱などがあります。

 

なので、抗菌薬と痛み止めや抗炎症薬、解熱鎮痛薬などが処方されていることが多いです。

 

抗菌薬はペニシリン系が一番多く、次にセフェム系、まれにマクロライド系が処方されています。

 

予防はワクチンがないので、マスクの着用や手洗いうがいが主になります。

 

治療のタイミングが早く服用をきっちりすれば、特に問題なく経過するようです。

 

最近では、耐性菌の問題から、患者の状況をよく考え、抗菌剤を出すかどうかを判断するようです。

 

クラリシッドは、溶連菌感染症でセフェム系抗生物質の次に良く使われるマクロライド系の抗生物質で、溶連菌を含むグラム陽性菌などにも有効で、溶連菌感染症を改善することになります。

 

 

 

禁忌

本剤に対して過敏症の既往歴のある患者

 

ピモジド(オーラップ)、エルゴタミン含有製剤(クリアミン、ジヒデルゴット)、スボレキサント(ベルソムラ)、ロミタピドメシル酸塩(ジャクスタピッド)、タダラフィル(アドシルカ)、チカグレロル(ブリリンタ)、イブルチニブ(イムブルビカ)、アスナプレビル(スンベプラ、ジメンシー)、バニプレビル(バニヘップ)を投与中の患者(それぞれの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある)

 

肝臓または腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを投与中の患者

 

 

 

用法用量

連鎖球菌属による、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、中耳炎、しょう紅熱(小児用の薬剤に適用あり)など。

 

通常、成人にはクラリスロマイシンとして1日400mgを2回に分けて経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減する。

 

通常、小児にはクラリスロマイシンとして1日10~15mg/kgを2~3回に分けて経口投与する。(ドライシロップは用事懸濁する)

なお、年齢及び症状に応じて適宜増減するが、小児の1日投与量は成人の標準用量(1日400mg)を上限とする。

クラリシッド・ドライシロップ10%小児用は1g中にクラリスロマイシンを100mg含むので、通常、体重10kgの小児には1日1~1.5gを2~3回に分割して投与する。

20kgの小児には1日2~3gを2~3回に分割して投与する。

 

剤型

錠剤

クラリシッド錠200mg             69.40円/1錠

クラリシッド錠50mg小児用          47.00円/1錠(1991年10月販売開始)

クラリス錠200mg               67.90円/1錠

クラリス錠50mg小児用            44.40円/1錠(1991年10月販売開始)

ドライシロップ

クラリシッド・ドライシロップ10%小児用 75.80円/1g(1996年12月販売開始)

クラリスドライシロップ10%小児用     73.70円/1g(1996年12月販売開始)

 

耐性菌の発現などを防ぐため、原則として感受性(効果があるかどうか)を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

 

天然ケイ酸アルミニウムとの併用で、本剤の吸収が低下するとの報告がある。

 

 

 

慎重投与

他のマクロライド系抗生剤に対し、過敏症の既往歴のある患者。

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肝機能障害のある患者。(悪化させることがある)

 

腎機能障害のある患者。(悪化させることがある)

 

心疾患のある患者、低カリウム血症のある患者。(QT延長、心室頻拍、心室細動をおこすことがある)

 

ジゴキシン(ジゴシン)との併用で嘔気、嘔吐、不整脈などが報告されているので注意する。

 

SU剤(グリベンクラミドなど)との併用でSU剤の濃度が上昇する可能性がある。

 

カルバマゼピン(テグレトール)、テオフィリン(テオドール)、アミノフィリン水和物(ネオフィリン)、シクロスポリン(サンディミュン)、タクロリスム水和物(プログラフ)、エベロリスム(アフィニトール、サーティカン)との併用でこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

 

アトルバスタチン(リピトール)、シンバスタチン(リポバス)、ロスバスタチン(クレストール)との併用でこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

 

コルヒチンとの併用でコルヒチンの血中濃度が上昇する可能性がある。

 

ベンゾジアゼピン系薬剤、非定型抗精神病薬(リスパダールなど)、ジソピラミド(リスモダン)、エプレレノン(セララ)、エレトリプタン臭化水素酸塩(レルパックス)、カルシウム拮抗剤、ジエノゲスト(ディナゲスト)、ホスホジエステラーゼ5阻害剤(ザルティア)、クマリン系抗凝血薬(ワーファリン)、ドセタキセル水和物(タキソテール)、オキシコドン塩酸塩水和物(オキシコンチン)、フェンタニル/フェンタニルクエン酸塩との併用でそれぞれの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

 

抗凝固剤(アピキサバン、リバーロキサバン)との併用でこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

 

抗凝固剤(ダビガトランエテキシラート、エドキサバントシル酸塩水和物)との併用でこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

 

イトラコナゾール(イトリゾール)、HIVプロテアーゼ阻害剤(サキナビルメシル酸塩、リトナビルなど)との併用でこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

 

リファブチン(ミコブティン)、エトラピリン(インテレンス)との併用でこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。また、本剤の作用が減弱する可能性がある。

 

リファンピシン(リファジン)、エファビレンツ(ストックリン)、ネビラピン(ビラミューン)との併用でこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。また、本剤の作用が減弱する可能性がある。

 

高齢者は生理機能が低下していることが多いので、副作用が出やすく、本剤の投与には慎重に対応すること。

 

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。(動物実験で有害事象が報告されている)

 

授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。(ヒト母乳中へ移行することが報告されている)

 

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)

 

薬としての効果

 

クラリシッドはマクロライド系の抗生物質でグラム陽性菌などに対して、一般的には静菌的に作用します。

 

ペニシリン系抗生剤やセフェム系抗生剤などにアレルギーのある場合に、代わりに溶連菌感染症に使用することがあります。

 

副作用について

 

主な副作用としては、発疹、腹痛・下痢などの消化器症状(2.67%)、GOT上昇、GPT[上昇、好酸球増多などである。

 

その他の副作用としては、めまい、頭痛、不眠、味覚障害、軟便、口内炎、舌炎、食欲不振、γ-GTP上昇、LDH上昇、Al-P上昇、倦怠感などがあります。

 

重大な副作用

ショック、アナフィラキシー

QT延長、心室頻拍、心室細動

劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全

血液障害(無顆粒球症、血小板減少、白血球減少、溶血性貧血など)

ひどい皮膚症状

間質性肺炎、PIE症候群(好酸球性肺炎)

重篤な大腸炎(偽膜性大腸炎、出血性大腸炎など)(0.1%未満)

横紋筋融解症

けいれん

急性腎障害、尿細管間質性腎炎

アレルギー性紫斑病

薬剤性過敏症症候群

 

まとめ

 

クラリシッドはマクロライド系の抗生物質でグラム陽性菌などに対して、一般的には静菌的に作用しますが、高濃度では殺菌作用を示します。

 

ペニシリン系抗生剤やセフェム系抗生剤などにアレルギーのある場合に、代わりに溶連菌感染症に使用することがあります。

 

主な副作用としては腹痛、下痢などの消化器症状(2.67%)、GOT上昇、GPT[上昇、好酸球増多などです。

 

相互作用に注意すべき薬剤が多いので、薬の飲み合わせの多い場合は注意しておきましょう。

 

不整脈や大腸炎、肝障害、ひどい皮膚障害などの重い副作用はめったに出ないですが、もともと心臓病を患っていたり、高齢者や長期に服用する時は、念のため注意しておくほうがいいでしょう。

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