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骨粗しょう症

骨粗しょう症治療薬ボノテオとは 薬としての効果と副作用について

投稿日:2017年10月14日 更新日:

 

 

近年、骨粗しょう症の治療薬はいろいろ開発されバリエーションが豊富になりつつあります。

 

それらの薬には、それぞれメリットやデメリットがあり、患者さんの状況に応じて最良のものを選択する必要がありそうです。

 

2011年に発売されたボノテオという内服薬があります。

 

同じ成分でリカルボンという製品もあります。

 

骨粗しょう症治療薬ボノテオとは、薬としての効果と副作用について紹介します。

 

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Contents

骨粗しょう症治療薬ボノテオとは

 

ボノテオ錠は日本で開発され、日本人での骨折抑制効果(脊椎)が明確です。

 

ボナロンやフォサマック、アクトネルやベネットなどと比べても骨吸収抑制作用、骨量増加作用は同等で、骨折抑制効果は遜色ないと言われています。

 

4週間に1回服用するだけでいい50mg製剤が発売され、毎日服用する1mg製剤と比べてかわりないことが証明され薬剤コンプライアンスの改善が期待されます。

 

別メーカーではリカルボン錠として同じ成分の薬が発売されています。

 

各薬価は以下のとおりです。

ボノテオ錠1mg:135.2円、リカルボン錠1mg:135.0円

ボノテオ錠50mg:3476.9円、リカルボン錠50mg:3461.3円

 

効能効果

骨粗しょう症

本剤の使用にあたっては、日本骨代謝学会の診断基準を参考に、骨粗しょう症との診断が確定している患者を対象とすること。

 

 

用法用量

通常、成人にはミノドロン酸水和物として1mgを1日1回(50mgを4週間に1回)、起床時に十分量(約180ml)の水(又はぬるま湯)とともに経口投与する。

なお、服用後少なくとも30分は横にならず、飲食(水を除く)並びに他の薬剤の経口摂取も避けること。

 

50mgの4週間に1回を選べばまだましですが、内服のビスホスホネート製剤は服用に神経を使います。

 

水以外の飲料や食物や他の薬剤と一緒に服用すると吸収を妨げることがあるので、起床後、最初の飲食前に服用し、かつ服用後少なくとも30分は水以外の飲食は避ける。

 

食道及び局所への副作用の可能性を低下させるため、速やかに胃内へと到達させることが重要なので以下の点に注意する。

・口腔咽頭刺激の可能性があるので、本剤を噛んだり又は口中で溶かしたりしないこと。

・十分量(約180ml)の水(又はぬるま湯)とともに服用し、服用後30分は横にならないこと。

・就寝時または起床前に服用しないこと。

 

50mg製剤で4週間に1回だと忘れる可能性があるので、よく見るカレンダーなどに服用予定の印などをつけておくと良いでしょう。

飲み忘れた場合は、翌日に1錠服用すること。

 

 

使用上の注意

 

使用してはいけない(禁忌)場合

・食道狭窄又はアカラシア(食道弛緩不能症)などの食道通過を遅延させる障害のある人

・服用時に上体を30分以上起こしていることのできない人

・ボノテオの成分または他のビスホスホネート製剤に対し過敏症の既往歴のある人

・低カルシウム血症の患者

・妊婦又は妊娠している可能性のある婦人

 

 

慎重に投与する場合

1.嚥下困難、食道炎、胃炎、十二指腸炎、または潰瘍等の上部消化管障害がある患者(上部消化管粘膜に対し、刺激作用を示すことがあるので悪化させるおそれがある。)

 

2.重篤な腎障害のある場合(排泄が遅延するおそれがある。)

 

 

基本的な注意

1.上部消化管に関する副作用が報告されているので、これらの症状がでた場合は、本剤の服用を中止して医師の診察をうけること。

 

2.骨粗しょう症の発症にエストロゲン欠乏、加齢以外の要因が関与していることもあるので考慮すること。

 

3.血清カルシウム値の変動に注意する、必要に応じてカルシウム及びビタミンDを補給すること(吐き気や嘔吐、便秘、嗜眠、筋力低下などには要注意)

ただし、カルシウム補給剤及びカルシウム、アルミニウム、マグネシウム含有製剤は、本剤の吸収を妨げることがあるので、服用時間を変えて服用すること。

 

4.ビスホスホネート製剤による治療を受けている患者において、顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがある。

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リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、血管新生阻害薬、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られています。

本剤の投与開始前は、必要に応じて、適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできるだけ済ませておくようにしましょう。

本剤投与中に侵襲的な歯科処置が必要になったとき休薬等を考慮する。

口腔内を常に清潔に保ち、定期的な歯科検査を受け、本剤の服用を歯科医師に告げ侵襲的な歯科処置をできるだけ避けるようにする。

異常が認められたときには、直ちに歯科・口腔外科を受診すること。

 

5.ビスホスホネート製剤の使用で外耳道骨壊死が発現したとの報告がある。報告の中には、耳の感染や外傷に関連している場合もみられることから、
外耳炎、耳漏、耳痛等の症状が続く場合には、耳鼻咽喉科を受診すること。

 

6.ビスホスホネート製剤の長期使用で、非外傷性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折がみられたとの報告があります。

 

相互作用

併用注意

水以外の飲料、食物

特に牛乳や乳製品のような高カルシウム含有飲食物

多価陽イオン(カルシウム、鉄、マグネシウム、アルミニウム等)含有製剤

ミネラル入りビタミン剤、制酸剤等

同時に服用すると本剤の吸収に影響を与えるおそれがあるので、本剤の服用後少なくとも30分は上記の飲食物や薬剤を摂取・服用しないようにする。

 

その他注意

・妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。

・また妊娠する可能性のある婦人へは、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。

・授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を中止させること。

・低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

・男性患者に対する使用経験は少ない。

・過量投与に際しては、低カルシウム血症、上部消化管障害(胃不調、胸やけ、食道炎、胃炎、または胃潰瘍等)が発現する可能性がある。

吸収を抑えるために、多価陽イオンを含有する制酸剤あるいは牛乳を投与する。また、未吸収薬剤を除去するために胃洗浄を考慮する。

低カルシウム血症に対しては、必要に応じてカルシウムの静脈投与などの処置を行う。

 

薬としての効果

 

骨粗しょう症のお薬にはいろいろありますが、ビスホスホネート製剤の位置はよく効く方の部類に入ります。

 

以前にも書いていますが、ボノテオは他のボナロンやフォサマック、アクトネルやベネットなどと比べても骨吸収抑制作用、骨量増加作用は同等で、骨折抑制効果は遜色ないと言われています。

 

副作用について

 

国内での臨床試験でのデーターでの主な副作用

胃・腹部不快感(3.2%)

腹痛(2.4%)

血中カルシウム減少(2.0%)

胃炎(1.4%)

等でした。

 

 

重大な副作用

1.上部消化管障害

十二指腸潰瘍(0.3%)、胃潰瘍(0.1%)など

2.顎骨壊死・顎骨骨隨炎(頻度不明)

3.外耳道骨壊死(頻度不明)

4.大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折(頻度不明)

5.肝機能障害、黄疸(GOT、GPT等の上昇を伴う)(頻度不明)

 

他のビスホスホネート製剤にて起きたことがあるため注意すること

1.低カルシウム血症(痙攣、テタニー、しびれ、失見当識、QT延長等を伴う)

 

 

その他の副作用

<頻度不明>

「口渇」「歯肉痛」「口の錯感覚」「筋・骨格痛」「頭痛」「顔面浮腫」「発熱」

 

<1%未満>

「発疹」「そう痒」「アレルギー性皮膚炎」「逆流性食道炎」「悪心」「嘔吐」

「下痢」「便秘」「腹部膨満」「消化不良」「食欲不振」「口内炎」「口唇炎」

「白血球減少」「赤血球減少」「血小板減少」「単球増加」

「GOT上昇」「GPT上昇」「γ-GTP上昇」「ビリルビン上昇」「Al-p上昇」「LDH上昇」

「BUN上昇」「尿酸上昇」「クレアチニン上昇」

「Al-p減少」「CK上昇」

「しびれ」「坐骨神経痛」「めまい」

「胸痛」「コレステロール増加」「脱毛」「膀胱炎」「副鼻腔炎」「倦怠感」「血圧上昇」

「血中リン酸上昇」「血中リン酸減少」

 

<1~5%未満>

「胃・腹部不快感」「腹痛」「胃炎」「血中カルシウム減少」

 

 

まとめ

 

ボノテオ錠は骨粗しょう症の治療薬の中で全体的にみれば効果のある方のお薬ですが。

服用にあたってはいくつかの制限があります。

・起床時(朝食の30分以上前)に服用する必要がある。

・約180mlの水(又はぬるま湯)とともに服用する必要がある。

・服用後少なくとも30分は横にならず、他のお薬や飲食物も食べることができない。

これらの制限が守れない人は他の薬剤を選択する必要があります。

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