くすりのサイト

くすりのことなどについて書いています。本ページはプロモーションが含まれています。

骨粗しょう症

デノタスチュアブル配合錠とは 併用注意のものとその他の注意点について

投稿日:2017年10月17日 更新日:

 

 

骨粗しょう症の治療薬の中にプラリアという注射薬があります。

 

その薬と良く併用されるデノタスチュアブル配合錠という薬剤があります。

 

デノタスチュアブル配合錠とは 併用注意のものとその他の注意点について紹介します。

 

スポンサーリンク

Contents

デノタスチュアブル配合錠とは

 

日本において、ヒト型モノクローナル抗体であるデノスマブを含むプラリア皮下注60mgシリンジの市販後に、重篤な低カルシウム血症の副作用が報告され、その副作用を防ぐという観点からカルシウム及びビタミンDの経口補充の必要性が注目されました。

 

その中で、ビタミンDについては高カルシウム血症が起こる危険性を低減するために、(腎機能障害者の場合を除いて)天然型ビタミンDの使用が示唆されましたが。

 

その時点で、天然型のビタミンDを医療用医薬品として処方ができる状況ではなかったために、新たな薬剤、デノタスチュアブル配合錠の発売に至りました。

 

デノタスチュアブル配合錠は、1錠中に、沈降炭酸カルシウム、コレカルシフェロール及び炭酸マグネシウムをそれぞれ762.5mg、200IU、59.2mg含んでおり。

カルシウムとして305mg、マグネシウムとして15mg含むことになります。

沈降炭酸カルシウムはカルシウムの補充、コレカルシフェロール(天然型ビタミンD)はカルシウムの吸収の促進、炭酸マグネシウムはカルシウムの代謝にそれぞれ関与しています。

 

効能効果

RANKL阻害剤(デノスマブ等)投与に伴う低カルシウム血症の治療および予防。

 

用法用量

通常、1日1回2錠を経口投与する。患者の状態または臨床検査値に応じて適宜増減する。

本剤はチュアブル配合錠のため、かみ砕くか、口中で溶かして服用すること。そのまま服用できるようであればそのまま服用して差し支えないです。

 

併用注意のもの

 

併用注意のものは、

1)テトラサイクリン系抗生物質(ミノサイクリン、ドキシサイクリン、テトラサイクリン等)

スポンサーリンク

2)ニューキノロン系抗菌剤(レボフロキサシン、ノルフロキサシン、シプロキサシン、トスフロキサシン等)

これらの薬剤はカルシウムまたはマグネシウムと反応し消化管内で難溶性のキレートを形成し、薬物の吸収を阻害することになるので、投与間隔をできる限りあけるなどして服用すること。

 

3)レボチロキシンナトリウム

カルシウムと結合することにより吸収されるため、投与間隔をできる限りあけるなどして服用すること。

 

4)強心配糖体(ジゴキシン等)

デノタスにより高カルシウム血症が発現した場合強心配糖体の作用が増強され、中毒症状(嘔気、嘔吐、不整脈など)の発現を促すおそれがある。

 

5)ストロンチウム

ストロンチウムの骨転移部への集積に過剰なカルシウムが影響するために、効果が減弱するおそれがある。

 

6)ビタミンD及びその誘導体(アルファカルシドール、カルシトリオール、エルデカルシトール等)

デノタスとの相加作用により高カルシウム血症が発現するおそれがある。

 

7)大量の牛乳

腸管からのカルシウムの吸収が増大しミルク-アルカリシンドローム(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)が発現するおそれがある。

 

その他の注意点について

 

*投与すべきではない場合(禁忌)

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

・高カルシウム血症の患者

この場合には投与してはいけない。

 

*本剤投与中は、血清カルシウムを測定すること。

血清補正カルシウムが高値になった場合や、高カルシウム血症に関連する症状(倦怠感、いらいら感、嘔気、口渇など)の発現が認められれば適切な処置が必要になる。

 

*腎機能患者では、ビタミンD3の活性化が障害されているため、このことを考慮し、使用を慎重に判断すること。

 

*一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。

 

*低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は7歳未満の小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)

 

まとめ

 

プラリアの使用においてのデノタスチュアブル配合錠の使用の可否は、低カルシウム血症が発現するかどうかにかかっています。

実際の状況をつかんだうえで慎重に判断することになります。

併用する他の薬剤にも注意を払い、腎機能患者や高カルシウム血症の患者にも注意を払い、使用を調製することになります。

スポンサーリンク

このサイトについて

ここには、自己紹介やサイトの紹介、あるいはクレジットの類を書くと良いでしょう。

検索

このサイトについて

ここには、自己紹介やサイトの紹介、あるいはクレジットの類を書くと良いでしょう。

検索

-骨粗しょう症

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

グラケ―を骨粗しょう症に使うには 副作用と注意点について

  スポンサーリンク   骨粗しょう症のお薬もいろいろ出てきましたね。   今やビスホスホネート製剤は容量違いや内服薬や注射薬などという剤型違いも区別して数えると20種類 …

骨粗しょう症治療薬フォルテオとは 注射としての効果と副作用について

  スポンサーリンク   近年、骨粗しょう症の治療薬はいろいろ開発されバリエーションが豊富になりつつあります。 それらの薬には、それぞれメリットやデメリットがあり、患者さんの状況に …

骨粗しょう症治療薬プラリアとは 他の薬との併用と副作用について

  スポンサーリンク   骨粗しょう症になった人の80%が女性であるとのデーターがあります。   16歳くらいまでに骨を強くするような生活習慣や食事管理をしていれば、骨粗 …

メラトニンとは 骨粗しょう症に効果がある?ロゼレムとの関係は

  スポンサーリンク   たけしの家庭の医学でもとりあげられ、骨粗しょう症にも効果が期待され注目されているメラトニン。   どこまで骨粗しょう症に対する効果を期待していい …

骨粗しょう症治療薬エビスタとは ビビアントとの比較と使う意味について

  スポンサーリンク   男性に比べ女性の方が骨粗しょう症の発症リスクがあります。   もともと骨の量が少ないので必然的にそうなっています。   閉経後にエスト …

病院や調剤薬局で勤務経験豊富な薬剤師の目線から情報を提供していきます。