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帯状疱疹

帯状疱疹の痛みに使うトレドニンとは 薬としての効果と副作用について

投稿日:

 

 

あの痛みを伴う帯状疱疹にかかるのは免疫力が弱っている人になります。

 

帯状疱疹が進行すると神経障害性の疼痛が出てくるようになります。

 

そんなときには普通の痛み止めでは効かなくなってきますから、

 

それ用の痛み止めを選択しなければなりません。

 

帯状疱疹の痛みに使うトレドニンとは 薬としての効果と副作用について紹介します。

 

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Contents

帯状疱疹の痛みに使うトレドニンとは

 

日本では2000年10月に発売されている帯状疱疹により引き起こされる末梢性の神経障害性の疼痛に使われることがある「トレドニン」。

 

もうジェネリック医薬品が発売されているので、薬剤費は安くすることができます。

 

トレドニンの成分名はミルナシプランである。

 

帯状疱疹はヘルペスウイルスの1種、水痘・帯状疱疹ウイルスによって起こります。

水痘・帯状疱疹ウイルスに初めて感染すると、水ぼうそうとして発症します。

治療により水ぼうそうが治ったあと、水痘・帯状疱疹ウイルスは体内の神経節に潜んでいます(潜伏感染)。

 

その後、加齢やストレス、過労などが引き金となってウイルスに対する免疫力が低下すると、かくれていたウイルスが再び活動をはじめ、神経を伝わって皮膚までやってきて、帯状疱疹として発症することになります。

帯状疱疹を発症して、最初の頃はピリピリ、チクチクした痛みが感じられるようになります。

そしてその痛みの程度が日増しに強くなっていきます。

 

これはウイルスが神経細胞を痛めつけながら移動するためで、その障害の程度でいろんな痛みを感じるようになっていきます。

帯状疱疹が進行すると神経障害性の痛みが大半を占めるようになります。

 

痛みを抑える神経「下行性疼痛抑制神経」にはノルアドレナリン作動性神経とセロトニン作動性神経の2つの系統があります。

セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)であるトレドニンはこの2つの神経機能を高めることで一次求心性神経から二次求心性神経への痛みのバトンタッチを抑制して鎮痛作用を示します。

トレドニンは三環系抗うつ薬よりも新しいお薬で、使用の歴史が浅く、少し高価であるデメリットもありますが、副作用の面では抗コリン作用やキニジン作用がなく扱いやすいお薬です。

 

 

 

禁忌

1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

 

2)モノアミン酸化酵素阻害剤(エフピー(セレギリン))を投与中の患者

 

3)尿閉(前立腺疾患など)のある患者(症状が悪化するおそれがある)

 

 

 

用法用量

末梢神経障害性疼痛(帯状疱疹後神経痛など)には適応がないので正式な情報はありません、医師が補助薬として使うことがあるようです。

なので用法用量は定められていないのですが、通常の用法用量より推測すると以下のようだと思われます。

通常、成人には、ミルナシプラン塩酸塩として1日25mgを初期用量とし、1日100mgまで漸増し、1日2~3回に分けて食後に経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減する。(高齢者には1日60mgを超えないこと)

 

帯状疱疹後神経痛に対して投与する場合には、自殺念慮、自殺企図、敵意、攻撃性などの精神症状の発言リスクを考慮し、本剤の投与の適否を慎重に判断すること。

 

連用中における投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。

 

本剤を投与中の患者には自動車の運転など、危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意すること。

 

剤型は

錠剤

トレドニン錠12.5mg  17.8円/1錠

トレドニン錠15mg   20.8円/1錠

トレドニン錠25mg   30.1円/1錠

トレドニン錠50mg   50.8円/1錠

 

 

 

慎重投与

排尿困難のある患者(症状が悪化するおそれがある)

 

高血圧または心疾患のある患者(心拍数、血圧上昇、高血圧クリーゼがあらわれることがある)

 

緑内障または眼内圧亢進のある患者(症状が悪化するおそれがある)

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肝障害のある患者(肝障害が悪化することがある)

 

過度のアルコール摂取者(肝障害が悪化するおそれがある)

 

腎障害のある患者(副作用が発現しやすくなる)

 

自殺念慮または自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者(自殺念慮、自殺企図があらわれることがある)

 

躁鬱病患者(躁転、自殺企図があらわれることがある)

 

脳の器質障害または総合失調症の素因のある患者(精神症状を憎悪させることがある)

 

衝動性が高い依存障害を有する患者(精神症状を憎悪させることがある)

 

てんかんなどのけいれん性疾患またはこれらの既往歴のある患者(けいれんを起こすことがある)

 

アルコールとの併用で中枢神経抑制作用を増強することが他の抗うつ剤で報告されている。

 

チオペンタールなど(フェバルビルツール酸誘導体)との併用で相互に作用を増強することがある。

 

カタプレス(クロニジン塩酸塩)などとの併用で降圧剤(カタプレスなど)の作用を減弱することがある。

 

炭酸リチウムとの併用でセロトニン症候群があらわれることが他の抗うつ剤で報告されている。

 

イミグラン(スマトリプタンコハク酸塩)などとの併用で高血圧、冠動脈収縮があらわれることが他の抗うつ剤で報告されている。

 

メチレンブルー(メチルチオニニウム塩化物水和物)との併用でセロトニン症候群があらわれるおそれがある。

 

ジゴシン(ジゴキシン)の静脈内投与との併用により起立性低血圧、頻脈があらわれたとの報告がある。

 

アドレナリンやノルアドレナリンとの併用でアドレナリン作動薬の作用が増強されることがある。

 

高齢者では、低ナトリウム血症、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群の危険性が高くなることがある。また、めまいなどにより転倒することがあるので、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。

(抗利尿ホルモン不適合分泌症候群とは低ナトリウム血症起こし食欲不振、悪心、嘔吐などから意識障害やけいれんなどの神経症状を発現しやすくなる病態である)

 

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。

 

授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。

 

小児などに対する有効性及び安全性は確立していない。(使用経験がない)

 

薬としての効果

 

トレドニンは帯状疱疹の独特の痛みである神経障害性疼痛に出されることのあるお薬です。

 

末梢神経障害性疼痛(帯状疱疹後神経痛など)の適用は認められていませんが、下行性疼痛抑制神経への作用により神経障害性の疼痛に効果が期待できます。

(三環系抗うつ薬と同様にすぐに効き目があらわれないことを心しておく必要があります)

 

サインバルタに比べて作用が弱いようですが、その分副作用の出方も少ないお薬になります。

 

副作用について

 

主な副作用としては、悪心・嘔吐(32.3%)、便秘(12.5%)、頭痛(9.9%)、排尿障害(尿閉、排尿困難)(9.9%)、頻脈(9.6%)、腹痛(9.6%)などである。

 

その他では発疹、そう痒感、起立性低血圧、動悸、血圧上昇、眠気、ふらつき、めまい、不眠、立ちくらみ、振戦、視調節障害、焦燥感、しびれ感、不安、幻覚、せん妄、聴覚過敏、口渇、胸やけ、味覚異常、食欲不振、食欲亢進、口内炎、下痢、GOT上昇、GPT上昇、γ-GTP上昇、頻尿、尿たんぱく陽性、倦怠感、発汗、発熱、悪寒、耳鳴、性機能異常、TG上昇などである。

 

重大な副作用では(滅多にないですが)

悪性症候群(急激な体温上昇や意識障害など)(0.1%未満)

セロトニン症候群(自律神経、中枢神経、末梢神経に影響が出る)

痙攣(0.1%未満)

白血球減少

ひどい皮膚症状

抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(体内に水分がたまってしまう状態)

肝機能障害、黄疸(0.1%未満)

高血圧クリーゼ

 

まとめ

 

帯状疱疹の独特な痛みを改善する薬の補助として処方されることがあるトレドニンはまだ十分な治療データがないようです。

 

三環系抗うつ薬に比べ、副作用の面では抗コリン作用やキニジン作用がなく扱いやすいお薬です。

(サインバルタよりは効果が弱いですが、副作用の頻度が少ない)

 

飲み合わせの悪い薬があるので、事前に服用していた薬について医師に伝えておくべきです。

 

トレドニンはジェネリック医薬品が発売されていますから、薬剤費を安くすることが可能です。

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