春が近づいてくると花粉症で憂鬱になる人がいます。
なかには、秋になっても同じように花粉症になる人もいるようです。
そんな人を見ていると涙目になって大変そうに思えます。
花粉症の治療薬パピロックミニ点眼液とは 薬としての効果と副作用について紹介します。
Contents
花粉症の治療薬パピロックミニ点眼液とは
日本では2006年1月より販売されている、免疫抑制薬の入った点眼液である「パピロックミニ点眼液」。
花粉症では、抗アレルギー薬が無効でアレルギー性結膜炎がひどいときに処方されることもある点眼液です。
ジェネリック医薬品は発売されていないので、薬の負担を減らすためにジェネリック医薬品を選択することができません。
パピロックミニ点眼液の成分名はシクロスポリンである。
花粉症の症状には、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの3大症状と、目のかゆみを加えた4大症状があります。
その症状が出るのは、花粉が鼻粘膜や目の粘膜などに付着してアレルギー反応がでることによります。
くしゃみは花粉などの異物を外に出そうとすることにより起こります。
ひどいときは続けて何回もすることがあるようですね。
鼻水は、同じように異物を洗い流そうとすることにより起こります。
ウイルスや細菌などと戦っているわけではないので、粘り気のある色の付いた鼻水ではありません、透明でさらさらしている鼻水です。
鼻づまりは、別に鼻に鼻水が詰まっているわけではないのです、鼻の粘膜が炎症で腫れて鼻水の通り道が狭くなってつまったように感じるだけです。
花粉症が進んでからの方が鼻づまりは起こりやすいですね。
そして、もう1つの症状、目のかゆみは目の粘膜に異物がつくことで炎症が起こり、かゆみとして感じることになります。
時には、違和感や痛みを感じることもあるようです。
これらの4大症状以外にも、のどの痛み、たんのでない乾いた咳、肌荒れ、耳のかゆみ、熱感、倦怠感、頭重などさまざまな症状がでることがあります。
これらの症状はヒスタミンなどの物質が肥満細胞から放出されることにより出てくるようになります。
パピロックミニ点眼液は、免疫抑制剤を含む点眼薬で、抗アレルギー薬では効果が不十分な春季カタルを改善することになります。
禁忌
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
眼感染症のある患者(悪化する可能性がある)
用法用量
春季カタル(眼瞼結膜巨大乳頭の増殖が認められ抗アレルギー薬による効果が見込めない場合)
通常、1回1滴を1日3回点眼する。
剤型
点眼剤
パピロックミニ点眼液0.1% 208.30円/1個
使用上の注意
眼の感染症を悪化させるおそれがあるので、充分注意すること。
眼瞼皮膚などに薬液がついた場合は、すぐにふき取ること。
薬液汚染防止のため、点眼時には、容器の先端が眼などに直接触れることがないよう注意すること。
他の点眼薬と併用する時は、少なくとも5分間あけて点眼すること。
長期にわたり漫然と投与しないこと。
点眼時にまぶたを閉じ眼がしらを押さえて、できるだけ鼻や口に薬液が染み込まないようにしましょう、苦い思いと全身性の副作用の予防になります。
一般的に高齢者では生理機能が低下しているので注意すること。
妊婦または妊娠している可能性がある婦人には治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。(動物実験で有害事象が報告されている)
授乳中の婦人には投与しないこと。やむを得ず投与する場合には、授乳を中止すること。(母乳中に移行するとの報告がある)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児に対する安全性は確立していない。(低出生体重児、新生児、乳児に対しては使用経験がない。幼児に対しては使用経験が少ない。)
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薬としての効果
パピロックミニ点眼液は、免疫抑制剤が含まれていて、抗アレルギー薬が無効の重症な春季カタルに用いられます。
副作用について
主な副作用としては、眼刺激感(2.5%)、角膜びらん・角膜潰瘍など(1.3%)、眼そう痒感(0.7%)、流涙(0.5%)、眼瞼炎(0.4%)などです。(再審査終了時)
その他の副作用としては、乾燥感、角膜浮腫、眼痛、結膜充血、ヘルペス性角膜炎、麦粒腫、細菌性結膜炎、細菌性角膜潰瘍、などがあります。
まとめ
パピロックミニ点眼液は、免疫抑制剤が含まれていて、抗アレルギー薬が無効の重症な春季カタルに用いられます。
水性点眼剤ですので振り混ぜる必要もなく、防腐剤を含んでいない1回使いきりのものになります。
主な副作用としては、眼刺激感(2.5%)、角膜びらん・角膜潰瘍など(1.3%)、眼そう痒感(0.7%)、流涙(0.5%)、眼瞼炎(0.4%)などです。
特に治療が長期になるときは眼の感染症に注意することが必要です。重いヘルペス角膜炎や細菌性角膜炎を起こす可能性があります。