春が近づいてくると花粉症で憂鬱になる人がいます。
なかには、秋になっても同じように花粉症になる人もいるようです。
そんな人を見ていると涙目になって大変そうに思えます。
花粉症の治療薬セルテクトとは 薬としての効果と副作用について紹介します。
Contents
花粉症の治療薬セルテクトとは
日本では1987年6月より販売されている、第2世代の抗ヒスタミン薬の入った薬の1つである「セルテクト」。
ジェネリック医薬品は発売されているので、薬の負担を減らすためにジェネリック医薬品を選択することができます。
セルテクトの成分名はオキサトミドである。
花粉症の症状には、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの3大症状と、目のかゆみを加えた4大症状があります。
その症状が出るのは、花粉が鼻粘膜や目の粘膜などに付着してアレルギー反応がでることによります。
くしゃみは花粉などの異物を外に出そうとすることにより起こります。
ひどいときは続けて何回もすることがあるようですね。
鼻水は、同じように異物を洗い流そうとすることにより起こります。
ウイルスや細菌などと戦っているわけではないので、粘り気のある色の付いた鼻水ではありません、透明でさらさらしている鼻水です。
鼻づまりは、別に鼻に鼻水が詰まっているわけではないのです、鼻の粘膜が炎症で腫れて鼻水の通り道が狭くなってつまったように感じるだけです。
花粉症が進んでからの方が鼻づまりは起こりやすいですね。
そして、もう1つの症状、目のかゆみは目の粘膜に異物がつくことで炎症が起こり、かゆみとして感じることになります。
時には、違和感や痛みを感じることもあるようです。
これらの4大症状以外にも、のどの痛み、たんのでない乾いた咳、肌荒れ、耳のかゆみ、熱感、倦怠感、頭重などさまざまな症状がでることがあります。
これらの症状はヒスタミンなどの物質が肥満細胞から放出されることにより出てくるようになります。
セルテクトは、鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状をもたらすヒスタミンの作用を抑制したり、ロイコトリエンなどの作用も抑制することで、花粉症を改善することになります。
禁忌
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(動物実験で有害事象が報告されている)
用法用量
アレルギー性鼻炎
通常、成人にはオキサトミドとして1回30mgを1日2回朝食後及び就寝前に経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。
通常、小児には1回0.5mg/kg(オキサトミドとして)を用時水で懸濁して、朝食後及び就寝前の1日2回経口投与する。
なお年齢、症状により適宜増減する。ただし1日最高用量はオキサトミドとして0.75mg/kgを限度とする。
参考までに下記にセルテクトドライシロップの年齢別1日量を示します。この1日量を1日2回、朝食後及び就寝前に分けて経口投与します。
セルテクトドライシロップの年齢別1日量
年齢 | ドライシロップ |
1M | 0.3g |
3M | 0.5g |
6M | 0.6g |
1歳 | 0.8g |
1.5歳 | 0.8g |
2歳 | 0.9g |
3歳 | 1.1g |
4歳 | 1.2g |
5歳 | 1.3g |
6歳 | 1.4g |
7歳 | 1.6g |
8歳 | 1.8g |
9歳 | 2.0g |
10歳 | 2.2g |
11歳 | 2.4g |
12歳 | 2.9g |
剤型
錠剤
セルテクト錠30mg 25.50円/1錠
ドライシロップ剤
セルテクトドライシロップ2% 42.20円/1g
慎重投与
肝障害またはその既往歴のある患者。(悪化または再燃するおそれがある)
中枢神経抑制剤(鎮静剤、催眠剤など)、アルコールとの併用で眠気、倦怠感などが強くあらわれることがある。
眠気を催すことがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作には従事させないように注意する。
季節性の患者に投与する場合には、好発季節を考え、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
一般に高齢者では肝機能が低下していることが多いので慎重に投与すること。
授乳中の婦人に投与する場合には、授乳を中止させること。(動物実験で乳汁中へ移行することが報告されている)
幼児(特に2歳以下)において錐体外路症状が発現するおそれがあるため、過量投与を避けること。
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薬としての効果
セルテクトは第2世代の抗ヒスタミン薬で、第1世代の抗ヒスタミン薬に比べ、抗コリン作用が出にくいように改良したものになります。
鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状をもたらすヒスタミンの作用を抑制したり、ロイコトリエンなどの作用も抑制することで、花粉症を改善することになります。
ただ、眠気が出やすい点に関しては、第1世代の抗ヒスタミン薬と同等なので、最近はあまり使われなくなっています。
副作用について
主な副作用としては、眠気(4.8%)、倦怠感(0.5%)、GOT上昇(0.4%)、GPT上昇(0.5%)、肝機能障害(0.07%)、口渇(0.4%)、などである。(成人、再審査終了時)
その他の副作用としては、錐体外路症状(硬直(口周囲、四肢)、攣縮、振戦)、発疹、浮腫(顔面、手足など)、乳房痛、月経障害、動悸、めまい、ふらつき、頭痛、しびれ感、便秘、胃痛、腹痛、食欲不振、口内炎、下痢、嘔吐、胃部不快感、好酸球増多、ほてり、鼻出血などがあります。
重大な副作用
肝炎、肝機能障害、黄疸
ショック、アナフィラキシー
ひどい皮膚症状
血小板減少
まとめ
セルテクトは第2世代の抗ヒスタミン薬で、第1世代の抗ヒスタミン薬に比べ、抗コリン作用が出にくいように改良したものになります。
鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状をもたらすヒスタミンの作用を抑制したり、ロイコトリエンなどの作用も抑制することで、花粉症を改善することになります。
ただ、眠気が出やすい点に関しては、第1世代の抗ヒスタミン薬と同等なので、最近はあまり使われなくなっています。
主な副作用としては、眠気(4.8%)、倦怠感(0.5%)、GOT上昇(0.4%)、GPT上昇(0.5%)、肝機能障害(0.07%)、口渇(0.4%)などです。
副作用は少ない方で、人によっては眠気や倦怠感がでることもあります。
重い副作用はまずないですが、服用が長期になる場合は、定期的に肝機能検査を受けることを考えてみてください。
小さなお子さんは、錐体外路症状の副作用(手が震えるなど)に念のため注意しておいてください。誤って大量に飲めばでることがある副作用です。