溶連菌は子どもがかかりやすい感染症の1つです。
ただ、大人もかかることがあり得ますから注意しなければなりません。
のどの症状が出る場合が一番多く、赤くなったのどを見れば、溶連菌感染症を疑ってみましょう。
溶連菌感染症に使われる抗菌薬ジョサマイシンとは 薬としての効果と副作用について紹介します。
Contents
溶連菌感染症に使われる抗菌薬ジョサマイシンとは
日本では1970年6月より販売されている、マクロライド系の抗生物質の1つである「ジョサマイシン」。
ジェネリック医薬品は発売されていないので、薬の負担を減らすためにジェネリック医薬品を選択することができません。
おそらく、薬価が安いのと、あまり使われていないので、ジェネリック医薬品を発売していないのでしょう。
ジョサマイシンの成分名はジョサマイシンである。
レンサ球菌は常在菌の一種で、誰でも皮膚などに持っている細菌である。
溶連菌感染症はそのレンサ球菌が何らかの原因で病原性を持つことになり症状を発症したものである。
溶連菌感染症とは、大きなくくりで言えば、グラム陽性球菌のうちのレンサ球菌属によっておこされる感染症すべてのことなのですが。
医療の中で注目されるのは、よくおこる化膿レンサ球菌のことについてです。
溶連菌は正しくは、A群β-溶血性連鎖球菌と言います。
主な症状はのどの痛み、発熱などがあります。
なので、抗菌薬と痛み止めや抗炎症薬、解熱鎮痛薬などが処方されていることが多いです。
抗菌薬はペニシリン系が一番多く、次にセフェム系、まれにマクロライド系が処方されています。
予防はワクチンがないので、マスクの着用や手洗いうがいが主になります。
治療のタイミングが早く服用をきっちりすれば、特に問題なく経過するようです。
最近では、耐性菌の問題から、患者の状況をよく考え、抗菌剤を出すかどうかを判断するようです。
ジョサマイシンは、溶連菌感染症でセフェム系抗生物質の次に良く使われるマクロライド系の抗生物質で、溶連菌を含むグラム陽性菌などにも有効で、溶連菌感染症を改善することになります。
禁忌
本剤に対して過敏症の既往歴のある患者
エルゴタミン酒石酸塩を含有する製剤(クリアミン)、またはジヒドロエルゴタミンメシル酸塩を投与中の患者(それぞれの作用を増強させ、四肢の虚血を起こすおそれがある)
用法用量
連鎖球菌属による、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、中耳炎、しょう紅熱など。
通常、成人にはジョサマイシンとして1日800~1200mgを3~4回に分割経口投与する。
通常、小児にはジョサマイシンとして1日30mg/kgを3~4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
剤型
錠剤
ジョサマイシン錠50mg 9.90円/1錠
ジョサマイシン錠200mg 18.80円/1錠
耐性菌の発現などを防ぐため、原則として感受性(効果があるかどうか)を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
慎重投与
他のマクロライド系薬剤に対し過敏症の既往歴がある患者
肝障害のある患者。(本剤の血中濃度が上昇するおそれがある)
シクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル)などとの併用でそれぞれの薬剤の血中濃度が上昇し腎障害などを起こすことがある。
トリアゾラム(ハルシオン)との併用でこれらの薬剤の血中濃度が上昇し鎮静作用を増強するおそれがある。
ブロモクリプチンメシル酸塩(パーロデル)との併用でこれらの薬剤の血中濃度が上昇し、嗜眠、めまい、運動失調などを起こすことがある。
高齢者は生理機能が低下していることが多いので、副作用が出やすく、本剤の投与には慎重に対応すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。
本剤投与中は授乳を避けさせること。(ヒト母乳中へ移行する)
薬としての効果
ジョサマイシンはマクロライド系の抗生物質でグラム陽性菌などに対して、一般的には静菌的に作用しますが、高濃度では殺菌作用を示します。
エリスロマイシンよりも使いやすいですが、最近はニューマクロライドの方が処方されることが多いです。
通常はあまり使われないですが、ペニシリン系抗生剤やセフェム系抗生剤などにアレルギーのある場合に、代わりに溶連菌感染症に使用することもあります。
副作用について
主な副作用としては、食欲不振、胃部不快感、悪心・嘔吐などである。
その他の副作用としては、発疹、腹痛、下痢、肝機能異常、口内炎などがあります。
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー
ひどい皮膚症状
重篤な大腸炎(偽膜性大腸炎、出血性大腸炎など)
まとめ
ジョサマイシンはマクロライド系の抗生物質でグラム陽性菌などに対して、一般的には静菌的に作用しますが、高濃度では殺菌作用を示します。
エリスロマイシンよりも使いやすいですが、最近はニューマクロライドの方が処方されることが多いです。
通常はあまり使われないですが、ペニシリン系抗生剤やセフェム系抗生剤などにアレルギーのある場合に、代わりに溶連菌感染症に使用することもあります。
主な副作用としては食欲不振、胃部不快感、悪心・嘔吐などです。
相互作用に注意すべき薬剤があります、薬の飲み合わせの多い場合は注意しておきましょう。
大腸炎、肝障害、ひどい皮膚障害などの重い副作用はめったに出ないですが、高齢者や長期に服用する時は、念のため注意しておくほうがいいでしょう。