生活習慣病の高血圧症の治療において抗アルドステロン性利尿薬は、カリウムの排泄を抑えナトリウムと水分を排泄し血圧を下げることになります。
その作用のためカリウム排泄性のチアジド系やループ系の利尿薬と併用されることがあります。
高血圧症治療薬トリテレンとは、薬としての効果と副作用について紹介します。
Contents
高血圧症治療薬トリテレンとは
日本では1962年12月より販売されている、血圧を下げるために使われる抗アルドステロン薬の1つである「トリテレン」。
ジェネリック医薬品が発売されていないので、薬の負担が減らそうとジェネリック医薬品の選択が可能でない。
トリテレンの成分名はトリアムテレンです。
高血圧の自覚症状はこれといったものがないようです。
長く続いた高血圧から合併してできた症状で結果的に知ることになることが多いようです。
そしてその発症は、生活習慣の乱れなどからいろんなことが原因となり起こりえます。
その原因には、塩分の摂りすぎなどによる心拍出量の増加(心臓が送り出す血液が増える)や循環血液量の増加(体の中を流れる血液が増える)や末梢血管の抵抗の増加(末梢の血管の流れが悪くなる)や脱水症状を起こしたり、食習慣の悪化などによる血液の粘調度の増加(血液の粘調度で流れにくくなる)または、食習慣の悪化による動脈の硬化や劣化の増加(血管の弾力性がなくなり流れが悪くなる)などがあります。
トリテレンは体の水分を増やし血圧を上げるアルドステロンを抑制することで降圧作用をもたらします。
禁忌
無尿の患者
急性腎不全の患者
高カリウム血症の患者(症状が悪化するおそれがある)
腎結石及びその既往歴のある患者(トリアムテレン結石を形成するおそれがある)
インドメタシン(インテバン)またはジクロフェナク(ボルタレン)を投与中の患者
テルフェナジンまたはアステミゾールを投与中の患者(QT延長、心室性不整脈を起こすおそれがある)
用法用量
高血圧症(本態性、腎性など)
通常、成人にはトリアムテレンとして1日90~200mgを2~3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
剤型
カプセル剤
トリテレン・カプセル50mg 15.00円/1錠
慎重投与
重篤な冠硬化症または脳動脈硬化症のある患者(急激な利尿があらわれた場合、急激な血漿量減少、血液濃縮をきたし、血栓塞栓症を誘発するおそれがある)
重篤な腎障害のある患者(電解質異常があらわれるおそれがある)
肝疾患・肝機能障害のある患者
減塩療法時の患者(低ナトリウム血症などがあらわれやすくなる)
葉酸欠乏または葉酸代謝異常のある患者(血液障害があらわれることがある)
めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転などの危険を伴う機械を操作する際には注意すること。
非ステロイド系消炎鎮痛剤(インドメタシン、ジクロフェナクを除く)との併用は類薬(インドメタシン、ジクロフェナク)で急性腎不全があらわれると報告されているので注意する。
カリウム製剤(塩化カリウム、グルコン酸カリウム、アスパラギン酸カリウムなど)、ACE阻害剤(カプトプリル、エナラプリル、リシノプリルなど)、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤(ロサルタンカリウム、カンデサルタンシレキセチル、バルサルタンなど)との併用で血清カリウム値が上昇するおそれがある。
ACE阻害剤、カルシウム拮抗薬、β遮断剤、利尿降圧薬との併用で本剤の降圧作用が増強するおそれがある。
高齢者は生理機能が低下していることが多いので、副作用(立ちくらみ、めまい、血栓塞栓症、脳梗塞、高カリウム血症など)が出やすく、本剤の投与には慎重に対応すること。
妊娠または妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児などに対する安全性は確立されていない。(使用経験が少ない)
薬としての効果
トリテレンは体の水分を増やし血圧を上げるアルドステロンを抑制することで降圧作用を示す抗アルドステロン性利尿薬です。
カリウム保持性のため低カリウム血症は起こりにくいですが、逆に高カリウム血症が起こりやすいです。
降圧作用はそれほど強くありません。
副作用について
主な副作用としては、食欲不振、悪心・嘔吐、倦怠感等である。
その他では口渇、下痢、高カリウム血症、めまい、頭痛、好酸球増加、巨赤芽球性貧血、腎結石、光線過敏症などである。
重大な副作用
急性腎不全(0.1%未満)
まとめ
トリテレンは体の水分を増やし血圧を上げるアルドステロンを抑制することで降圧作用を示す抗アルドステロン性利尿薬です。
カリウム保持性のため低カリウム血症は起こりにくいですが、逆に高カリウム血症が起こりやすいです。
降圧作用はそれほど強くありません。
主な副作用としては、食欲不振、悪心・嘔吐、倦怠感等です。
重い副作用はほとんどありませんが、まれに急性腎不全が出たりするので念のため注意しておく必要があるようです。