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ノロウイルス食中毒は夏にもあるのか その理由と 予防について

 

 

夏場には食中毒が流行ることはあります。

 

暖かいゆえに細菌などが増殖しやすいのが原因でしょう。

 

でも冬季に流行るノロウイルスによる食中毒は夏に起こることはあるのでしょうか。

 

ノロウイルス食中毒は夏にもあるのか、その理由と、予防について紹介します。

 

Contents

ノロウイルス食中毒は夏にもあるのか

 

ノロウイルスによる感染性胃腸炎患者の発生は、通常10月から増加し、11・12月がピークとなり、3月ごろまでは患者が多くみられます。

ですが、夏に患者がいなくなるかといえば、そうではありません、ノロウイルスは常に人から人への感染を継続しており、そのために、ノロウイルス感染者は常時存在するため、ノロウイルスによる食中毒は年間を通して起きています。

ただ、夏場はそれほど流行することがないようですから、冬ほどの注意は必要ないのかもしれないです。

 

その理由

 

ノロウイルスが自然界でどれくらいの間感染性を持ち続けるのかについてですが。

正確ではないのですが、液中では、4℃で2ヶ月、室温(1~30℃)で2週間、37℃で1週間程度感染力を維持していて。

また、冷凍(-20℃以下)では数年間感染力を保つようです。

また乾燥している場合にも同じような感じで感染性を維持すると考えられています。

 

寒さに強く、温度が上がるにつれて弱くなっているようです。

夏場でも1~2週間感染性を維持していると考えられます。

その間に空中に浮遊するしているのを吸いこんだり、手が触れることで口へともたらされるようにして次の人に感染して、細々でも存在し続けることができるのだと思います。

 

ノロウイルス感染患者のふん便・嘔吐物のウイルスは、温度が低いときには、10日間程度その場で感染力を維持しています。

そして冬季に、ノロウイルスはふん便とともに下水処理施設を経て河川、海域へと移動し、そこで二枚貝に蓄積します。

その、蓄積したノロウイルスを含む二枚貝を食べることで食中毒になりますから、ノロウイルスは河川、海中でも長期間感染性を保持しているといえます。

 

予防について

 

ノロウイルスの特効薬はないので、感染しないようにすることに主眼を置きます。

 

食中毒防止には手にノロウイルスをつけないことになり、つけても口まで持っていかないということに気をつけねばなりません。

 

もちろん、明らかに感染者が排泄物を出したことがあり、その後の汚物の処理が万全でない場合は、空中を浮遊することを想定してうがいなども重要になります。

その場合のうがいには回数を多くするとかイソジンガーグルなどの助けをかりるなどが必要です。

 

手はいろんなところに触れるので、病原微生物の運び屋とも言えます。外出先から帰ったときや、食事前の手洗いが、自身および家族を守るために重要です。

ノロウイルスは細菌などに比べ1/30~1/100の大きさで、非常に小さいため、手のしわの奥に入り込み、簡単には除去できないのです。

そして小さいがゆえに大量のウイルスがしわの中に隠れることになり。感染機会を増やすことにつながります。

理論的には1mmの深さのしわに2万5千個並ぶことができますから、1人の感染に必要なウイルスの数が18個程度なので(アメリカCDC発表)ちゃんと手洗いをしないと大変だとわかるでしょう。

 

実際に起きた食中毒事件は、ほとんどがノロウイルスに感染している調理従事者の手洗い不足が原因となっています。

 

いろんなところに長期間付着して生存が可能なノロウイルスを手から守ることも大切ですが、

ノロウイルス感染者の排便時や感染者のおむつ替え、嘔吐物の処理などのときに、排泄物の適切な処理とちゃんとした手洗いができていることが重要になります。

感染者が近くにいるときは、ウイルス密度もあがりますから、よりきっちりしないとだめでしょう。

 

ただ、夏には患者と接する機会が少ないでしょうから、外出して帰った時などに手洗いをきっちりすることが主になります。

 

文科省が作成した調理従事者のための手洗いの方法を以下に示しておきますから、参考にしてください。

 

1)手を洗う前に時計指輪などを外します。

2)洗い残しをするとこは指先、指の間、親指ですから注意します。

3)流水(温水が望ましい)で汚れを洗い流します。

4)手洗いせっけん液を手のひらにとり。

5)十分に泡立てます。

6)手のひらと手の甲

7)指の間

8)親指のつけ根

9)爪先を手のひらで

10)手首

11)肘まで

12)6)から11)までを左右5回はこすり洗いします。

13)爪ブラシで爪の間を洗う。

14)流水で15秒以上すすぐ

15)ペーパータオルで水分をふきとる。

16)指先を内側に折り曲げるようにして消毒用アルコールを受け取ります。

17)指先にすりこみ。

18)手首まで全体によくすりこみます。

水道の開閉はできれば足踏み式などがよいですが、なければ開閉をペーパータオルをあてて、直接手が触れないように行います。

 

現場ではこんな感じでされているんですね、大変ですね。

各家庭ではここまでは必要ないかもしれません、というかできないかもしれないです。

それぞれの状況にあわせて、そんなに流行する時期ではないことをふまえて行ってみてください。

 

まとめ

 

夏にもノロウイルスの食中毒は起こり得ることは理解できましたか。

知らない間にうつっていることもあるかもしれないです。

でも、発症するかはその時の状況次第ですからわかりません。

ノロウイルスは目に見えないものがゆえに感染予防は難しいように思えます。

どこまでやったら万全なのかわからないですね。

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