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高血圧症と脂質異常症の治療薬カデュエットとは 薬としての効果と副作用について

 

 

生活習慣病の高血圧症の治療においてカルシウム拮抗薬は、心臓や体の血管を拡げて血流を良くすることで血圧を下げることになります。

 

この系統は効き目がある方で、比較的安全性が高いと言われているので高血圧の第一選択とされています。

 

また、生活習慣病の脂質異常症の治療において中心的な役割を担っているスタチン系の薬剤は、LDLコレステロールが高い場合にはまず処方されることになります。

 

高血圧症と脂質異常症の治療薬カデュエットとは、薬としての効果と副作用について紹介します。

 

Contents

高血圧症と脂質異常症の治療薬カデュエットとは

 

日本では2009年12月より販売されている、血圧を下げるために使われるカルシウム拮抗薬と脂質異常症に使われるスタチン系の薬剤の合剤である「カデュエット」。

 

ジェネリック医薬品が発売されていますので、薬の負担を減らそうとジェネリック医薬品の選択ができます。

 

カデュエットの成分名はアムロジピン・アトルバスタチンです。

 

高血圧の自覚症状はこれといったものがないようです。

 

長く続いた高血圧から合併してできた症状で結果的に知ることになることが多いようです。

 

そしてその発症は、生活習慣の乱れなどからいろんなことが原因となり起こりえます。

 

その原因には、塩分の摂りすぎなどによる心拍出量の増加(心臓が送り出す血液が増える)や循環血液量の増加(体の中を流れる血液が増える)や末梢血管の抵抗の増加(末梢の血管の流れが悪くなる)や脱水症状を起こしたり、食習慣の悪化などによる血液の粘調度の増加(血液の粘調度で流れにくくなる)または、食習慣の悪化による動脈の硬化や劣化の増加(血管の弾力性がなくなり流れが悪くなる)などがあります。

 

脂質異常症は血液中のコレステロールやトリグリセリド(中性脂肪:TG)の数値異常がおこり、動脈硬化を早めたりするなど様々な病気を合併することになります。

 

スタチン系薬剤はHMG-CoA還元酵素を阻害し、コレステロール合成を抑えたり、血中から肝臓へのLDLコレステロールの取り込み促進により、血中LDLコレステロールを低下させるとされています。そのほか、HDLコレステロールの上昇作用もあるとされています。

 

カデュエットはアムロジピンの作用でカルシウムが細胞内に入るのを抑制し、血管を拡張させ血圧を下げることになります。

 

また、アトルバスタチンの作用でHMG-CoA還元酵素を阻害し、コレステロール合成を抑えたり、血中から肝臓へのLDLコレステロールの取り込み促進により、血中LDLコレステロールを低下させ、HDLコレステロールの上昇作用もあるとされています。

 

 

 

禁忌

本剤の成分またはジヒドロピリジン系化合物(アダラート、ペルジピン、アムロジン、ノルバスクなど)に対し過敏症の既往歴のある患者

 

肝代謝能が低下している患者(急性肝炎、慢性肝炎の急性憎悪、肝硬変、肝がん、黄疸)

 

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦

 

テラプレビル(テラビック)、オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビル(ヴィキラックス)を投与中の患者

 

原則禁忌

腎機能に異常(検査値)が認められる患者に、本剤とともにフィブラート系薬剤を併用する場合は、治療上やむを得ないと判断される場合にすること。

 

 

 

用法用量

高血圧症と高コレステロール血症または家族性高コレステロール血症を併発している患者

通常、成人にはアムロジピンとして2.5~5mgを1日1回経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、効果不十分な場合は1日1回10mgまでとする。

通常、成人にはアトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日1回20mg(40mg、家族性の場合)までとする。

カデュエット配合錠1番 アムロジピン2.5mg/アトルバスタチン5mg

カデュエット配合錠2番 アムロジピン2.5mg/アトルバスタチン10mg

カデュエット配合錠3番 アムロジピン5mg/アトルバスタチン5mg

カデュエット配合錠4番 アムロジピン5mg/アトルバスタチン10mg

なので、状態を十分に考慮した上で適切に投与すること。

 

剤型

錠剤

カデュエット配合錠1番            64.40円/1錠

カデュエット配合錠2番            102.50円/1錠

カデュエット配合錠3番            83.00円/1錠

カデュエット配合錠4番            121.00円/1錠

 

 

 

使用上の注意

 

*アムロジピンとしては、

 

過度に血圧の低い患者(さらに低下するおそれがある)

 

肝機能障害のある患者(副作用の発現頻度が高くなるおそれがある)

 

重篤な腎機能障害のある患者(腎機能が悪化するおそれある)

 

めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転などの危険を伴う機械を操作する際には注意すること。

 

他の降圧剤(レセルピン、メチルドパ水和物、プラゾシン塩酸塩など)との併用で相互に血圧低下作用を増強することがある。

 

エリスロマイシン(エリスロシン)、リトナビル(ノービア)、ジルチアゼム(ヘルベッサー)、イトラコナゾール(イトリゾール)、フルコナゾール(ジフルカン)などとの併用で本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。

 

フェニトイン(アレビアチン)、リファンピシン(リファジン)、カルバマゼピン(テグレトール)との併用で本剤の血中濃度が減少し、作用が減弱することがある。

 

グレープフルーツジュースとの併用で本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。

 

シンバスタシン(リポバス)との併用でシンバスタチンの効果が上昇する可能性がある。

 

タクロリムス(プログラフ)との併用でタクロリムスの血中濃度が上昇することがある。

 

 

*アトルバスタチンとしては、

 

肝障害や腎障害のある患者には慎重に投与し、定期的に検査をして確かめるようにする。

 

フィブラート系薬剤、免疫抑制剤(シクロスポリン等)、ニコチン酸製剤(ニセリトロール等)、アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール)、エリスロマイシンを投与中の患者では横紋筋融解症が起こりやすいので注意を要する。

 

糖尿病の患者(糖尿病を悪化させることがあるので)

 

甲状腺機能低下症、遺伝性の疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者、薬剤性の筋障害の既往歴のある患者。(横紋筋融解症が起こりやすいので注意を要する)

 

グレープフルーツジュースとの併用で本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。

 

クラリスロマイシン、HIVプロテアーゼ阻害剤(メシル酸ネルフィナビル等)、グラゾプレビルなどとの併用で本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。

 

エファビレンツ(ストックリン)、リファンピシン(リファジン)、ベキサロテン(タルグレチン)、陰イオン交換樹脂は併用して血中濃度を低下させます。

 

ジゴキシンや経口避妊薬(ノルエチンドロン-エチニルエストラジオール)の血中濃度を上昇させます。

 

 

 

高齢者は生理機能が低下していることが多いので、副作用が出やすく、本剤の投与には慎重に対応すること。

 

低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立されていない。

 

薬としての効果

 

カデュエットのアムロジピンとしてはカルシウムが細胞内に入るのを抑制し、血管を拡張させ血圧を下げることになります。

 

この系統は効き目がある方で、比較的安全性が高いと言われているので高血圧の第一選択とされています。

 

カルシウム拮抗薬の中ではゆっくりと効き始め作用時間が長いのが特徴で、副作用も出にくいほうです。

 

アトルバスタチンとしてはスタチン系の中でも強い方であるストロングスタチンの1つとされています。

 

副作用について

 

主な副作用としては、動悸(1.2%)、肝機能障害(1.2%)、頭痛(1.2%)、めまい・ふらつき(1.2%)等である。

 

その他では、顏のほてり、潮紅、発疹、胸痛、嘔気・嘔吐、血圧低下、倦怠感、歯肉肥厚、浮腫、筋肉痛、GOT上昇、GPT上昇、Al-P上昇、LDH上昇、BUN上昇、γ-GTP上昇、CK上昇、尿酸上昇などである。

 

 

重大な副作用

 

アムロジピンとして

劇症肝炎、肝機能障害(0.1%未満)、黄疸(0.1%未満)

無顆粒球症、白血球減少(0.1%未満)、血小板減少

房室ブロック(0.1%未満)

横紋筋融解症

 

アトルバスタチンとして

横紋筋融解症、ミオパチー

免疫介在性壊死性ミオパチー

劇症肝炎、肝炎、肝機能障害、黄疸

過敏症

無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少症

ひどい皮膚炎

高血糖、糖尿病

間質性肺炎

 

まとめ

 

カデュエットのアムロジピンとしてはカルシウムが細胞内に入るのを抑制し、血管を拡張させ血圧を下げることになります。

 

この系統は効き目がある方で、比較的安全性が高いと言われているので高血圧の第一選択とされています。

 

カルシウム拮抗薬の中ではゆっくりと効き始め作用時間が長いのが特徴で、副作用も出にくいほうです。

 

アトルバスタチンとしてはスタチン系の中でも強い方であるストロングスタチンの1つとされています。

 

主な副作用としては、動悸(1.2%)、肝機能障害(1.2%)、頭痛(1.2%)、めまい・ふらつき(1.2%)などです。

 

重い副作用はほとんどありませんが、横紋筋融解症、血液障害や肝障害に念のため注意しておく必要があるようです。

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