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ゾフルーザの使用上の注意の改訂、重大な副作用の追記についての考察

 

 

去年(2018年)はシーズンに間に合わなかったので、ほとんど使われませんでした。

 

今年はその反動があってか、様子見しているところがある中、たくさん使われているところもありました。

 

イナビルで吸入動作が面倒と感じていたので、1回の経口投与で済む薬は患者にとって有用だと思っている医療関係者が比較的多かったようです。

 

そんな中、発表された使用上の注意の改訂について考察してみました。

 

Contents

使用上の注意の改定の内容

 

医薬品医療機器総合機構(PMDA)が3月1日にゾフルーザの改定情報を出しました。

 

使用上の注意の中の重大な副作用に「出血」を追記するという内容でした。

 

この内容を補完するために、重要な基本的注意のところに

 

「患者およびその家族に対して、出血症状があらわれた場合に医師に連絡すること、投与数日後にもあらわれることを説明する」

 

ことを追記することになりました。

 

また、併用注意を新設し「ワルファリンとの併用によりプロトロンビン時間が延長した報告があるので、併用時は患者の状態に注意しましょう」と追記しました。

 

 

ワルファリンとは、肝臓において血液を固める作用をもたらす凝固因子をつくるのを促進するビタミンKに類似した形をもっています。

 

似ているのでビタミンKが作用するところでワルファリンが作業場を奪うことで、結果的に凝固作用を抑えることになるお薬です。

 

通常、ワーファリンという錠剤で処方されることがほとんどです。

 

血栓ができるのが都合が悪い患者さんに使われます。

 

そういうような患者さんに血が固まらないことを助長して、出血傾向をもたらす可能性があるということです。

 

ワルファリンの量を加減して処方する必要があるでしょう。

 

 

今回の発表に至った理由として、ゾフルーザの国内での「出血」という副作用事例が25例報告されたようです。

 

その中の13例は、どうもゾフルーザが原因ではないかと思えるらしいです。

 

100%ではないらしいですが。

 

報告には死亡例もあったらしいですが、この場合はゾフルーザとの因果関係は否定されています。

 

なので、重大な副作用として「出血」が追記されただけです。

 

考察

 

やはり、新しいお薬ですから、追記することが出てきました。

 

新薬はこういうことがあるので、慎重なところは採用を控えることがあります。

 

また、別の側面で、あまり使いすぎて、いざというときに効果がなくなることを懸念して採用を控えたところもあります。

 

ただ、患者さんの使用のしやすさを考えると、使いたくなるのも納得できます。

 

イナビルが1回の吸入で済むのですが、人によって、特に小児では、ちゃんと吸入できないことがあります。

 

私も、母親に吸入を強要されて泣きじゃくるお子さんを何人も見てきました。

 

そういうことを知っていると使いたくなりますよね。

 

 

外用薬である吸入薬、経口投与する内服薬。

 

吸入薬では、ちゃんと吸入できないなど、効果がある使い方ができないときがあります。

 

ただ、吸入で使用するがゆえに、局所に投与するだけになり、副作用がでにくい一面もあると思います。

 

ゾフルーザの使用のしやすさの裏には、内服することで、副作用の確率が上がりやすいという面があるということです。

 

副作用には個人差もあり、Aさんには出ても、Bさんには出ないことがあります。

 

副作用が出ないAさんには、服用のしやすいゾフルーザは、今の時点では、簡便で、効き目が早く、症状が早めに治まる良い薬です。

 

まとめ

 

3月1日で厚生省は、必要性があるとして、ゾフルーザの副作用情報を公開しました。

 

出血が起こる可能性があるので注意しましょう。

 

ゾフルーザの簡便性と有効性などが、今後どのように変化していくか注視していきたいですね。

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