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正常な尿の色や便の色とは、薬をのんだ後の尿の色や便の色の変化について

 

 

ふとしたことで、自分の尿の色や便の色に注意がいくと、いつもと違う色のような気がして病気ではないのかなと心配になることもあるでしょう。

 

体調の問題や毎日の食事の影響、服用している薬の影響で一時的に変化していることもあります。

 

正常な尿の色や便の色とは、薬をのんだ後の尿の色や便の色の変化について紹介します。

 

Contents

尿の色・便の色について

 

尿の色や便の色は普通はどんな色なのかな?

 

それには個人差がありますが、ほぼ一般的な色合いとしては以下のようになります。

 

 

1)尿の色は黄色~黄褐色です。

 

そして、尿の色は尿量に左右されます、尿量が多ければ薄くなり、少なければ濃くなる傾向にあります。

 

食事の影響では、動物性食品を多食すれば尿は酸性に傾き色が濃くなり、

 

植物性食品を多食すれば尿はアルカリ性に傾き色が薄くなるようです。

 

病気かなと思えるような、主な注意すべき色は赤(ピンク)色、白濁、濃い黄色、無色透明です。

 

赤(ピンク)色・・・血尿(腎臓や膀胱、尿管などの異常)、ヘモグロビン尿(輸血の副作用や自己免疫性溶血、重症の感染症など)、ミオグロビン尿(筋肉疾患や外傷、心筋梗塞など)

 

白濁(排尿直後より)・・・膀胱炎、尿路細菌感染など

 

濃い黄色・・・ビリルビン尿、ウロビリン尿、急性肝炎、胆道系の病気など

 

無色透明・・・糖尿病など

 

 

2)便の色は黄褐色から暗褐色です。

 

そして、食事により色合いが変わる傾向があるようです。

 

動物性食品を多食すれば黒褐色に、植物性食品を多食すれば黄色に、葉緑素や鉄分を多く含む食品を多食すれば緑黒色になります。

 

病気かなと思えるような、主な注意すべき色は黒色、赤色、灰色、クリーム色です。

 

黒色・・・上部消化管出血、胃十二指腸潰瘍、食道がんなど

 

赤色・・・下部消化管、肛門からの出血、大腸がん、潰瘍性大腸炎など

 

灰色・・・閉塞性黄疸、胆管や膵臓の腫瘍など

 

クリーム色・・・膵外分泌機能障害など

 

 

薬を服用することで、尿の色や便の色も変わることがあります。

 

その原因としては2つあると考えられています。

 

1)薬そのものの色や、薬が体の中で変化してできたものの色によって尿や便の色が変化する場合。

 

2)病気や薬の副作用によって尿や便の色が変化する場合。(例:ロキソニンの副作用(消化管出血)で色が着く

 

1)の場合はそれほど気にする必要がないですが、2)の場合は原因を究明して対策を講じる必要があるかもしれません。

 

薬により尿の色が変わる場合

 

病気や薬の副作用による変化じゃないもので、

 

主な色の変化を紹介します。(商品名アイウエオ順)

 

商品名(成分名)・・・薬効・・・尿の色

 

アザルフィジンEN(サラゾスルファピリジン)・・・潰瘍性大腸炎治療薬・・・黄~黄赤色(尿が酸性のとき)

 

アスベリン(ヒベンズ酸チペピジン)・・・鎮咳去痰薬・・・赤色

 

アドナ(カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム)・・・止血薬・・・茶~黄褐色

 

アローゼン(センナ)・・・下剤・・・黄褐色~赤色(尿がアルカリ性のとき)

 

アルドメット(メチルドパ)・・・血圧降下薬・・・黒色(放置で)

 

アレビアチン(ジフェニルヒダントイン)・・・抗てんかん薬・・・黄褐色~赤色(尿がアルカリ性のとき)

 

インクレミン(溶性ピロリン酸第二鉄)・・・貧血治療剤・・・黒色

 

オダイン(フルタミド)・・・抗アンドロゲン薬・・・琥珀色または黄緑色

 

カルベニン注(パニペネム/ベタミプロン)・・・カルバペネム系抗生物質・・・赤色

 

キネダック(エパレルスタット)・・・糖尿病性末しょう神経障害薬・・・黄褐色~赤色(尿がアルカリ性のとき)

 

コムタン(エンタカポン)・・・パーキンソン病治療薬・・・赤褐色

 

サラゾピリン(サラゾスルファピリジン)・・・潰瘍性大腸炎治療薬・・・黄~黄赤色(尿が酸性のとき)

 

スラックシン(クロルゾキサゾン)・・・骨格筋弛緩薬・・・橙色

 

セスデン(臭化チメピジウム)・・・鎮痙薬・・・赤色

 

セフゾン(セフニジル)・・・セフェム系抗生物質・・・赤色

 

チエナム注(イミペネム/シラスタチン)・・・カルバペネム系抗生物質・・・赤褐色

 

ドパストン(レボドパ)・・・抗パーキンソン薬・・・暗褐色、黒色

 

ネオドパストン(レボドパ)・・・抗パーキンソン薬・・・暗褐色、黒色

 

ノイロビタン(リボフラビン)・・・ビタミンB2薬・・・黄色

 

ノンフラミン(塩酸チノリジン)・・・塩基性非ステロイド性鎮痛消炎剤・・・黄褐色の蛍光

 

ハイボン(リボフラビン)・・・ビタミンB2薬・・・黄色

 

フラジール(メトロニダゾール)・・・抗トリコモナス薬・・・暗赤色

 

フラビタン(リボフラビン)・・・ビタミンB2薬・・・黄色

 

フルイトラン(トリクロルメチアジド)・・・利尿薬・・・薄い色になる

 

プルゼニド(センノシド)・・・下剤・・・黄褐色~赤色(尿がアルカリ性のとき)

 

マドパー(レボドパ)・・・抗パーキンソン薬・・・暗褐色、黒色

 

ミノマイシン(ミノサイクリン)・・・テトラサイクリン系抗生物質・・・黄褐~茶褐色、緑、青

 

メチコバール(メコバラミン)・・・ビタミンB12薬・・・黄色

 

メネシット(レボドパ)・・・抗パーキンソン薬・・・暗褐色、黒色

 

ラシックス(フロセミド)・・・利尿薬・・・薄い色になる

 

リファジン(リファンピシン)・・・抗結核薬・・・橙赤色

 

 

必ずこのような色が着くとは限りません、薬剤の投与量、含有濃度、尿のpHにも影響され、体の調子などにも影響され着色する場合と着色しない場合があります。

 

1つの成分名にはいくつかの商品名があることがあります。

 

先発品だったり後発品だったりいろいろです。

 

例えば、セフゾン(先発品)にはセフニジルという後発品があります。

 

また、プルゼニド(先発品)にはセンノシドなどという後発品があります。

 

ハイボン、ノイロビタン、フラビタンは同じリボフラビンの商品です。

 

ドパストン、ネオドパストン、マドパー、メネシットは同じレボドパの商品です。

 

薬により便の色が変わる場合

 

病気や薬の副作用による変化じゃないもので、

 

主な色の変化を紹介します。(商品名アイウエオ順)

 

商品名(成分名)・・・薬効・・・便の色

 

インクレミン(溶性ピロリン酸第二鉄)・・・貧血治療剤・・・黒色

 

次硝酸ビスマス(次硝酸ビスマス)・・・下痢止め・・・黒色

 

セフゾン(セフニジル)・・・セフェム系抗生物質・・・赤色

 

デパケンR(バルプロ酸ナトリウム徐放錠)・・・抗てんかん薬・・・白色(残渣が出る)

 

ドパストン(レボドパ)・・・抗パーキンソン薬・・・暗褐色、黒色

 

バリウム(硫酸バリウム)・・・造影剤・・・白色

 

フェルム(フマル酸第一鉄)・・・貧血治療剤・・・黒色

 

フェロ・グラデュメット(硫酸鉄)・・・貧血治療剤・・・黒色

 

フェロミア(クエン酸第一鉄ナトリウム)・・・貧血治療剤・・・黒色

 

プロルモン{販売中止品}(プロトポルフィリン二ナトリウム)・・・肝疾患治療薬・・・黒色

 

ペンタサ(メサラジン)・・・潰瘍性大腸炎治療薬・・・白色

 

マドパー(レボドパ)・・・抗パーキンソン薬・・・暗褐色、黒色

 

メサフィリン(銅クロロフィリンナトリウム配合剤)・・・胃炎・消化性潰瘍治療薬・・・緑色

 

メネシット(レボドパ)・・・抗パーキンソン薬・・・暗褐色、黒色

 

リファジン(リファンピシン)・・・抗結核薬・・・橙赤色

 

 

必ずこのような色が着くとは限りません、薬剤の投与量、含有濃度にも影響され、体の調子などにも影響され着色する場合と着色しない場合があります。

 

尿の色と同様に1つの成分名にはいくつかの商品名があることがあります。

 

まとめ

 

服用している薬が尿の色や便の色に影響を与えていることがあります。

 

気になる色の変化を知った時、薬の服用状況を医師や薬剤師に告げ、相談するようにしなければなりません。

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