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葛根湯とは服用の仕方と注意すべきことについて

 

初期の風邪に用いる漢方としては葛根湯が有名です。

 

体の熱や腫れ、痛みを発散して初期の風邪や頭痛、肩こり、筋肉痛、蕁麻疹などを治します。

 

葛根湯とは服用の仕方と注意すべきことについて解説します。

 

Contents

葛根湯とは

 

葛根湯とは初期の風邪と慢性頭痛や肩こりなどに用いられる漢方薬です。

 

 

風邪の初期に用いる場合は、

 

体力や抵抗力が充実している人(体力が中等度以上)の体を温めることで症状を和らげます。

 

寒気がするが汗が出ない場合に、発汗を促して熱を下げる。

 

抗炎症作用もあり、基本的に急性期に用い、発病後1~2日が目安とされています。

 

 

風邪以外では、

 

発熱がなくても、うなじや背中が緊張しているようなときに用いられます。

 

慢性頭痛、なかでも緊張型頭痛や肩こりの治療で使われます。

 

鼻炎、頭痛など、炎症が起こって熱が出るような急性期の病気の初期にも使われます。

 

 

葛根湯は配合されている生薬は7種類あります。

 

配合生薬とその作用として以下に示します。

 

葛根(カッコン)・・・体を温める。

大棗(タイソウ)・・・痛みをやわらげる。いろんな漢方薬の調整役で配合されることが多い。

麻黄(マオウ)・・・気管支拡張、鎮咳、解熱。

甘草(カンゾウ)・・・炎症やアレルギーを緩和。

桂皮(ケイヒ)・・・おだやかな発汗・発散作用。

芍薬(シャクヤク)・・・痛みをやわらげる。

生姜(ショウキョウ)・・・体を温める。

 

葛根湯の服用の仕方

 

基本的には、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前または食後2時間(食間)に経口服用する。年齢、体重、症状により適宜増減する。

(ツムラの医療用製品に記載)

 

いろんなメーカーの医療用漢方製剤、一般用漢方製剤があります、それぞれの添付文書(薬の説明書)を参考にしてください。

 

漢方薬の吸収をよくするため食前や食間に服用しますが、吐き気を催すようなときは食後でもかまわないです。

 

医療用医薬品で顆粒剤などの場合はお湯や水で溶かして服用してもよいです。

 

個人それぞれの状況で合っている場合とそうでない場合がありますので効果が感じられない時は別の漢方薬を試しましょう。

 

他の初期の風邪の漢方の代表例を以下に示します、参考にしてみてください。

 

急性期の風邪(初期)

麻黄湯は体力が十分で高熱、強い筋肉痛、激しい悪寒などの時に、

小青竜湯は、体力は中等度またはやや虚弱で、うすい水様のたんを伴う咳や鼻水が出るばあい、

桂枝湯は、体力虚弱で汗がじわじわと出る軽症に、

麻黄附子細辛湯は、体力虚弱で、寒気が強い、顔色が青白い、咳がありのどがチクチク痛いときに、

真武湯は、体力虚弱で、冷えがあり、疲労倦怠感があるばあい、

香蘇散は、体力虚弱で、神経過敏で気分がすぐれないばあい。

 

葛根湯の注意すべきこと

 

体力の充実している人向けのものなので、体が虚弱な人、胃腸の調子の悪い人、病中・病後の衰弱期の人には向きません。

 

発汗を促す作用があるので、もともと発汗の多い人には注意する。

 

麻黄が含まれているので、他の麻黄剤との併用を含め、エフェドリン類による影響を考え、高血圧や心臓病、脳卒中既往歴などの循環器系の病気があれば注意すべきである。

 

甘草が含まれているので、甘草を含む他の漢方薬(芍薬甘草湯など)と併用を含め、甘草のとりすぎからくる、

 

低カルシウム血症ミオパチーによる四肢の脱力やむくみ、血圧上昇による頭重感などに注意をする。(偽アルドステロン症)

 

ミオパチーとは筋肉が萎縮することによる筋力の低下などの筋疾患のことである。

 

他に、腎臓病、排尿障害、甲状腺機能亢進症がある人や、

 

エフェドリン類含有製剤・甲状腺製剤(チラージン)・カテコールアミン製剤(アドレナリン、イソプレナリン)・テオフィリン(テオドール)・グリチルリチン(グリチロンなど)などを服用している人に注意する。

 

また肝臓に障害をもたらすことがあるので注意をする。

 

その症状としては、倦怠感、吐き気、発熱、かゆみ、黄疸ぽい皮膚(黄色くなる)など。

 

その他、食欲不振、動悸、不眠、尿が出にくい、イライラ感なども出ることあるようです。

 

まとめ

 

初期の風邪に有効な漢方は、実証や虚証(抵抗力のある無し)、寒症や熱症(悪寒のある無し)などで選択します。

 

中等度以上の抵抗力があり、悪寒がある、汗がほとんどでない場合には葛根湯が代表的な漢方となります。

 

人によっては新型コロナの初期段階に用いるのもあっているかもしれないですね。

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