小さいころに水痘にかかった人の中で、治療した後に疲れやストレスなどで免疫力が低下したときに発症することがある帯状疱疹。
その帯状疱疹にかからないようにするワクチンはあるのか、大人でも打てるのか、副作用は?など気になりますよね。
帯状疱疹のワクチンとは 大人でも打てるの 副作用はどうなのについて解説します。
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帯状疱疹のワクチンとは
帯状疱疹はヘルペスウイルスの1種、水痘・帯状疱疹ウイルスによって起こります。
子供のころに水痘・帯状疱疹ウイルスに初めて感染すると水ぼうそう(水痘)として発症します。
治療により水ぼうそうが治ったあと、水痘・帯状疱疹ウイルスは体内の神経節に潜んでいます(潜伏感染)。
通常はあまり表には出てこないのですが。(免疫細胞が見張っているため)
その後、加齢やストレス、過労などが引き金となってウイルスに対する免疫力が低下すると、かくれていたウイルスが再び活動をはじめ、神経を伝わって皮膚までやってきて、帯状疱疹として発症することになります。
帯状疱疹のワクチンは水痘ワクチンを使います。
水痘ワクチンは、そのメリットが大きいということでアメリカなどで1995年に認可され世界的に広がりつつあります。
日本では平成26年10月より定期接種になりました。
対象年齢は生後12ヶ月から36ヶ月までの子どもです。
接種は2回で、1回目は生後12ヶ月から15ヶ月までの間、2回目は1回目から6ヶ月から12ヶ月あけて行うことになります。
帯状疱疹の予防のために、大人でも打てるのでしょうか?
大人でも打てるの
昔は大人の帯状疱疹を予防するために水痘ワクチンを接種することは任意で、個人が希望すれば接種が可能でした。
2016年3月18日付けの厚労省よりの勧告で、水痘ワクチンの添付文書に50歳以上の成人の帯状疱疹予防のための接種として明記されたことがわかりました。
厚労省のお墨付きがあるんですね。
帯状疱疹予防としての水痘ワクチンの接種
1.水痘ワクチンの0.5mlを1回接種します。
2.接種費用は自己負担で、6000円くらい(各医療機関でご確認ください)
3.ワクチンの効果は接種後10~15年持続するとされています。
4.ワクチンの接種前に予診票に記入し、それを見て医師が接種可能と判断したら、接種できます。
副作用はどうなの
アメリカでは帯状疱疹のためのワクチン接種が義務付けられていて、接種により帯状疱疹発症率、帯状疱疹後神経痛への移行率とも接種しない場合に比べてあきらかに減少してきているようです。
帯状疱疹は80歳までに3人に1人が発症するとされています。
そして7割が50歳以上だということです。
できれば、しかるべき時期に接種したいものですが。
副作用などが気になりますね。
国内臨床試験において50歳以上の健康成人の副作用の情報は
主なものは、注射部位紅斑(44.0%)、注射部位そう痒感(27.4%)、注射部位熱感(18.5%)、注射部位腫脹(17.0%)、注射部位疼痛(14.7%)、注射部位硬結(13.5%)、倦怠感(1.5%)、発疹(1.5%)だったらしいです。
あと、発熱、頭痛、じんましんなどがまれに見られたようです。
注射を打ったことによるものがほとんどですね、特に重篤なものはなさそうです。
あと注意点は、
接種不適当者としては、
1)明らかな発熱を呈している者
2)重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
3)明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する者及び免疫抑制をきたす治療を受けている者
4)妊娠していることが明らかな者(胎児に奇形などの異常が見られる可能性がある)
5)本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
接種要注意者としては、
1)心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害などの基礎疾患を有する者
2)予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹などのアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
3)過去にけいれんの既往がある者
4)過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全者の者がいる者
5)本剤の成分に対して、アレルギーを呈するおそれのある者
などがありますね。
接種前に医師に伝えておくようにしてくださいね。
まとめ
帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスに感染して一旦治癒した後に、疲労やストレス、糖尿病、ガン、重度の感染症などで免疫力が低下したときに発症することが多い病気です。
帯状疱疹は80歳までに3人に1人が発症するとされています。
50歳以上がその7割になります。
自己負担数千円で痛みの不安から解放される可能性が高まるなら、接種しておいてもいいのではと思いますが、いかかでしょう。