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痛風治療薬フェブリクとは 薬としての効果と副作用について

 

 

生活習慣病の痛風の治療において尿酸の生成を抑制することで痛風を改善するために出されるフェブリク。

 

痛風の原因である尿酸の生成を抑制することで痛風発作が出ないようにします。

 

調剤薬局での調剤内容をみると、比較的多く処方される方です。

 

痛風治療薬フェブリクとは 薬としての効果と副作用について紹介します。

 

Contents

痛風治療薬フェブリクとは

 

日本では2011年5月より販売されている、痛風の原因となる尿酸の生成を抑制することで痛風の改善に使われる薬である「フェブリク」。

 

この薬剤にはジェネリック医薬品が発売されていないので薬剤費を抑えることができません。

 

フェブリクの成分名はフェブキソスタットです。

 

痛風は血液中の尿酸濃度が上昇し、それが結晶となって析出することで激しい痛みを生じる疾患となります。

 

痛風が起きる前には、血液の尿酸値が高い状態が続くことになり、この状態のことを高尿酸血症と呼びます。

 

この状態を放置していると、何らかの引き金により、足の親指のつけ根などの関節が炎症を起こし赤くはれて痛みだすことになります。

 

この痛みは痛烈で、”風に吹かれても痛い”ほどなので”痛風”と呼ばれています。

 

このような発作はそれほど長くは続かないのですが、高尿酸血症を改善しない限りは、また同じような症状に悩まされることになります。

 

そして、再発を繰り返していると、いろんな部位に腫れが起きるようになったり、腎臓にも悪影響を及ぼしたり、尿酸結石ができたりしてきます。

 

最終的には重症の慢性痛風になる可能性がありますので、高尿酸血症を放置することは危険とされています。

 

痛風にかかるのは20歳以降の男性が多いようです。

 

ストレスにも深く関わっているので、マラソン選手などでは年齢に関係なく罹患している人が多いそうです。

 

血清尿酸値は遺伝と環境の両方の因子が関係しますから、それらの知識を持ったうえで対応する必要があります。

 

専門性の高い医師に相談の上、それぞれに応じた治療法を考えることが必要になります。

 

この痛風の治療には血液中の尿酸値を適正値に改善することが必要になります、その改善の仕方にはいろいろあるのですが、フェブリクは尿酸の生成にかかわるキサンチンオキシダーゼに働いて、ヒポキサンチンからキサンチンを経て尿酸を生成するのを阻害して、体内の尿酸を減らし痛風の改善をもたらします。

ただ、アロプリノールがキサンチンオキシダーゼ以外も阻害するのに対し、フェブリクはキサンチンオキシダーゼに選択的に阻害作用を示します。

 

 

 

禁忌

1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

 

2)ロイケリン(メルカプトプリン)、イムラン(アザチオプリン)を投与中の患者(骨髄抑制などの副作用を増強する可能性がある)

 

 

 

用法用量

痛風(他にも適用あり)

通常、成人は1日量フェブキソスタットとして10mgから開始し、1日1回経口投与する。

その後は血中尿酸値を確認しながら必要に応じて徐々に増量する。維持量は通常1日1回40mgで、患者の状態に応じて適宜増減するが、最大投与量は1日1回60mgとする。

 

やみくもに投与してはならない、最新の痛風の治療指針を参考に、薬物治療が必要とされる患者に使用すること。

 

剤型

錠剤

フェブリク錠10mg 32.0円/1錠

フェブリク錠20mg 58.0円/1錠

フェブリク錠40mg 109.6円/1錠

 

使用中は摂水量を多くし、1日の尿量を2L以上とすることが望ましい。(尿路結石を防ぐため)

 

本剤服用中は定期的に血中尿酸値や副作用についての検査を受けるようにします。

 

本剤投与中は甲状腺関連に注意し、異常が認められれば、甲状腺機能関連の検査を実施し確かめること。

 

急性痛風発作が治まるまで、本剤の投与を開始しないこと。(痛風発作が一時的に増強するおそれがある)

 

投与中に痛風発作が憎悪した場合には、コルヒチン、ボルタレンなどを併用すること。

 

 

 

慎重投与

重度の腎機能障害のある患者(使用経験が少なく安全性が確立していない)

 

肝機能障害のある患者(使用経験が少なく安全性が確立していない)

 

アラセナ-A(ビダラビン)との併用でビダラビンの作用を増強し副作用が発現したとの報告がアロプリノールであるので可能性がある。

 

ヴァイデックス(ジダノシン)との併用でジダノシンの血中濃度が上昇するとの報告がアロプリノールであるので可能性は否定できない。

 

高齢者では生理機能が低下していることが多く、患者の状態を観察し、慎重に投与すること。

 

女性患者に対する使用経験は少ない。

 

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。

 

授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。

 

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)

 

薬としての効果

 

フェブリクは日本初の尿酸生成抑制剤で、1日1回の投与で済み、痛風などの治療に広く用いられています。

 

フェブリクは尿酸の生成にかかわるキサンチンオキシダーゼに働いて、ヒポキサンチンからキサンチンを経て尿酸を生成するのを阻害して、体内の尿酸を減らし痛風の改善をもたらします。

アロプリノールとの違いは、非プリン型であること、キサンチンオキシダーゼに対する阻害機序および選択性にあります。

他の代謝酵素(プリン・ピリミジン代謝酵素など)に阻害作用を示さずより選択的にキサンチンオキシダーゼに阻害作用を示します。

 

アロプリノールと同様に尿に排泄される尿酸も減少するので、尿路結石を起こしにくいです。

 

飲み初めに、かえって痛風発作を起こしてしまうことがあります、これは尿酸の結晶が関節から溶け出すためです、良くなるための過程ですから、少し辛抱することになるかもしれません。

関節にたまっている尿酸が排泄されてしまうと痛風発作は起こらなくなります。

 

胆汁や腎臓などいろんなところから排泄されるため、アロプリノールよりも腎蔵が弱っている人にも使いやすいですが、重度の腎障害がある場合は慎重に投与する必要があります。

 

副作用について

 

主な副作用としては関節痛(1.2%)、四肢不快感(0.9%)、四肢痛(0.9%)、下痢(0.8%)、倦怠感(0.5%)等である、臨床検査値の異常としては、肝機能検査値異常(3.5%)、TSH増加(0.9%)、尿中β2ミクログロブリン増加(0.8%)、CK増加(0.5%)等である。

 

その他では白血球数減少、手足のしびれ感、浮動性めまい、傾眠、心電図異常、腹部不快感、悪心、腹痛、発疹、そう痒症、紅斑、筋肉痛、β-NアセチルDグルコサミニダーゼ増加、血中クレアチニン増加、血中尿素増加、頻尿、口渇、血中TG増加、CRP増加、血中カリウム増加などがあります。

 

重大な副作用(まれですが)

肝機能障害(倦怠感、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、尿が茶褐色、肌や白目が黄色くなるなど)

過敏症(発疹、紅斑、かゆみなど)

 

まとめ

 

生活習慣病でよくありがちな痛風の治療で、比較的新しい、痛風などの治療に広く用いられている尿酸生成抑制薬であるフェブリク。

 

1日1回の服用で済み、腎臓以外からも排泄されるため、腎機能に応じた用量調節の必要がなくアロプリノールよりも使いやすいお薬です。

 

アロプリノールなどと同様に尿に排泄される尿酸も減少するので、尿路結石を起こしにくいです。

 

重大な副作用は少ないのですが、重い腎障害や肝障害などを持っている患者には慎重に投与する必要があります。

 

主な副作用としては関節痛(1.2%)、四肢不快感(0.9%)、四肢痛(0.9%)、下痢(0.8%)、倦怠感(0.5%)等であり、臨床検査値の異常としては、肝機能検査値異常(3.5%)、TSH増加(0.9%)、尿中β2ミクログロブリン増加(0.8%)、CK増加(0.5%)等がある。

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