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痛風発作治療薬アルボとは 薬としての効果と副作用について

 

 

生活習慣病の痛風の治療において痛風発作である痛みがでたときに使用されるアルボ。

 

痛風発作を応急的に抑えるには良い薬ですが、根本的に治す薬ではないので、発作が治まれば痛風の治療を考えねばなりません。

 

調剤薬局での調剤内容をみると、この薬剤は、そんなに処方を見ることがありません。

 

痛風発作治療薬アルボとは 薬としての効果と副作用について紹介します。

 

Contents

痛風治療薬アルボとは

 

日本では1985年12月より販売されている、痛風発作を治療するために使われる薬である「アルボ」。

 

この薬剤自体が安いお薬ですのでジェネリック医薬品は発売されていません、ゆえに薬剤費を抑えることができません。

 

アルボの成分名はオキサプロジンです。

 

痛風は血液中の尿酸濃度が上昇し、それが結晶となって析出することで激しい痛みを生じる疾患となります。

 

痛風が起きる前には、血液の尿酸値が高い状態が続くことになり、この状態のことを高尿酸血症と呼びます。

 

この状態を放置していると、何らかの引き金により、足の親指のつけ根などの関節が炎症を起こし赤くはれて痛みだすことになります。

 

この痛みは痛烈で、”風に吹かれても痛い”ほどなので”痛風”と呼ばれています。

 

このような発作はそれほど長くは続かないのですが、高尿酸血症を改善しない限りは、また同じような症状に悩まされることになります。

 

そして、再発を繰り返していると、いろんな部位に腫れが起きるようになったり、腎臓にも悪影響を及ぼしたり、尿酸結石ができたりしてきます。

 

最終的には重症の慢性痛風になる可能性がありますので、高尿酸血症を放置することは危険とされています。

 

痛風にかかるのは20歳以降の男性が多いようです。

 

ストレスにも深く関わっているので、マラソン選手などでは年齢に関係なく罹患している人が多いそうです。

 

血清尿酸値は遺伝と環境の両方の因子が関係しますから、それらの知識を持ったうえで対応する必要があります。

 

専門性の高い医師に相談の上、それぞれに応じた治療法を考えることが必要になります。

 

痛風発作が出たときは、まず発作を鎮めることが先決になります。

 

アルボは、いろんな機序により痛みを鎮める作用を持っていますが、主なものとしては炎症や発熱などを引き起こすとされているプロスタグランジンの生合成を、その合成に関わっているシクロオキシゲナーゼを阻害することで抑制します。

 

 

 

禁忌

1)消化性潰瘍のある患者(悪化するおそれがある)

 

2)重篤な肝障害のある患者(悪化するおそれがある)

 

3)重篤な腎障害のある患者(悪化するおそれがある)

 

4)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

 

5)アスピリン喘息またはその既往歴のある患者(喘息発作が誘発されるおそれがある)

 

6)妊婦または妊娠している可能性のある婦人(胎児に影響が出るおそれがある)

 

 

 

用法用量

痛風発作における消炎、鎮痛、解熱(他にも適応あり)

痛風発作には、通常、成人にはオキサプロジンとして1日量400mgを1~2回に分けて経口投与する。

なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高量は600mgとする。

 

胃腸障害の発現を少なくするために、空腹時の投与は避けることが望ましい。

 

剤型

錠剤

アルボ錠100mg 18.90円/1錠

アルボ錠200mg 28.10円/1錠

 

本剤を投与中は副作用の有無を定期的な検査等を実施しながら注意深く観察すること。

 

 

 

 

慎重投与

消化性潰瘍の既往歴のある患者。

 

非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の投与が必要で、かつミソプロストールによる消化性潰瘍の治療が行われている患者。

 

血液の異常またはその既往歴のある患者。

 

肝障害またはその既往歴のある患者。

 

腎障害またはその既往歴がある患者。

 

過敏症の既往歴のある患者。

 

気管支喘息の患者。(アスピリン喘息を誘発することがある)

 

潰瘍性大腸炎、クーロン病の患者。(悪化するおそれがある)

 

ワーファリン(ワルファリンカリウム)、プラザキサ(ダビガトランエテキシラート)、プラビックス(クロピドグレル)等との併用で出血の危険性が増大するおそれがある。

 

炭酸リチウムとの併用でリチウムの血中濃度を上昇させることがある。

 

ニューキノロン系抗菌剤(エノキサシン等)との併用で(動物実験)痙攣発作があらわれたとの報告があるので注意すること。

 

高齢者では、本剤が主として腎臓から排泄され、血漿アルブミンとの結合性が強いため、用量に注意して慎重に投与すること。

 

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。

 

授乳婦への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。

 

小児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない)

 

薬としての効果

 

アルボは、いろんな機序により痛みを鎮める作用を持っていますが、主な作用として炎症や発熱などを引き起こすとされているプロスタグランジンの生合成を、その合成に関わっているシクロオキシゲナーゼを阻害することで抑制します。

 

鎮痛薬としては、効果もあって、いろいろな痛みにも広く使うことができます。

 

比較的に副作用は少ない方です。

 

あくまで対症療法なので、痛みの発作が治まれば、痛風の根本的な治療が必要になります。

 

副作用について

 

主な副作用としては、胃痛(0.26%)、腹部不快感(0.26%)、発疹(0.14%)、嘔気(0.09%)、浮腫(0.07%)等である。

 

その他では眠気、めまい、頭痛、食欲不振、便秘、下痢、口内炎、胃炎、腹痛、口渇、嘔吐、かゆみ、GOT上昇、GPT上昇、Al-P上昇、倦怠感、発汗、霞目、耳鳴などがあります。

 

重大な副作用(まれですが)

ショック、アナフィラキシー様症状

消化性潰瘍

ひどい皮膚症状

急性腎不全

 

まとめ

 

生活習慣病でよくありがちな痛風発作の治療で、アルボが使われることがあります。

 

鎮痛薬としては、効果もあって、いろいろな痛みにも広く使うことができます。

 

比較的に副作用は少ない方です。

 

あくまで一時的な対症療法なので、発作が治まってから時間が経過すると痛風の根本的な治療をする必要があります。

 

主な副作用は胃痛(0.26%)、腹部不快感(0.26%)、発疹(0.14%)、嘔気(0.09%)、浮腫(0.07%)等である。

 

まれですが胃潰瘍、喘息、肝障害、腎障害、血液障害などにも注意を払う必要があります。

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