春が近づいてくると花粉症で憂鬱になる人がいます。
なかには、秋になっても同じように花粉症になる人もいるようです。
そんな人を見ていると涙目になって大変そうに思えます。
花粉症の治療薬アイピーディとは 薬としての効果と副作用について紹介します。
Contents
花粉症の治療薬アイピーディとは
日本では1995年4月より販売されている、抗アレルギー薬の1つである「アイピーディ」。
ジェネリック医薬品は、ドライシロップ以外ではもう発売されているので、薬の負担を減らすためにジェネリック医薬品を選択することができます。
アイピーディの成分名はスプラタストトシル酸塩である。
花粉症の症状には、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの3大症状と、目のかゆみを加えた4大症状があります。
その症状が出るのは、花粉が鼻粘膜や目の粘膜などに付着してアレルギー反応がでることによります。
くしゃみは花粉などの異物を外に出そうとすることにより起こります。
ひどいときは続けて何回もすることがあるようですね。
鼻水は、同じように異物を洗い流そうとすることにより起こります。
ウイルスや細菌などと戦っているわけではないので、粘り気のある色の付いた鼻水ではありません、透明でさらさらしている鼻水です。
鼻づまりは、別に鼻に鼻水が詰まっているわけではないのです、鼻の粘膜が炎症で腫れて鼻水の通り道が狭くなってつまったように感じるだけです。
花粉症が進んでからの方が鼻づまりは起こりやすいですね。
そして、もう1つの症状、目のかゆみは目の粘膜に異物がつくことで炎症が起こり、かゆみとして感じることになります。
時には、違和感や痛みを感じることもあるようです。
これらの4大症状以外にも、のどの痛み、たんのでない乾いた咳、肌荒れ、耳のかゆみ、熱感、倦怠感、頭重などさまざまな症状がでることがあります。
これらの症状はヒスタミンなどの物質が肥満細胞から放出されることにより出てくるようになります。
アイピーディは、鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状をもたらすTh2細胞を阻害することで、花粉症を改善することになります。
禁忌
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
用法用量
アレルギー性鼻炎
通常、成人にはスプラタストトシル酸塩として1回100mgを1日3回毎食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児の用量は体重あたりスプラタストトシル酸塩として3mg/kgを1日2回朝食後及び夕食後に用時溶解して経口投与します。
なお、年齢、症状により適宜増減する。1日最高用量はスプラタストトシル酸塩として300mgとする。
体重10kgとしたら30mgが1回に服用する量になります。
小児だとしたらアイピーディドライシロップ5%なら0.6gが1回量。
体重20kgとしたらアイピーディドライシロップ5%なら1.2gが1回量。
となります。
だいたいの年齢別の標準投与量としては、以下の表のようになります。
1回量として(これを1日2回)
年齢(歳) | ドライシロップ1回投与量 |
3≦<5 | 0.75g |
5≦<11 | 1.5g |
11≦ | 2.0g |
剤型
カプセル剤
アイピーディカプセル50mg 32.90円/1カプセル(1995年6月販売開始)
アイピーディカプセル100mg 38.00円/1カプセル
ドライシロップ剤
アイピーディドライシロップ5% 46.90円/1g(2001年9月販売開始)
季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考慮して、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。
本剤の使用により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり使用しないこと。
慎重投与
肝障害のある患者(症状が悪化するおそれがある)
高齢者は生理機能が低下していることが多いので慎重に対応すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。
授乳婦に投与する場合には授乳を中止すさせること。(動物実験で乳汁中への移行が報告されている)
低出生体重児または新生児に対する安全性は確立していない。(低出生体重児、新生児には使用経験がない)
薬としての効果
アイピーディは抗アレルギー薬で、免疫に重要な役割があるTh2細胞を阻害することで炎症を抑制して効果をあらわします。
速効性があるわけでなく、それほど効果があるとは言えないので、他剤と併用することが多いようです。
副作用について
主な副作用としては、下痢、腹痛、胃部不快感、発疹、そう痒、眠気、嘔気、肝機能異常(GOT・GPT上昇)、ビリルビン上昇などである。(成人)
その他の副作用としては、じんましん、多形滲出性紅斑、めまい、けいれん、興奮、頭痛、便秘、口内炎、潮紅、尿潜血、蛋白尿、BUN上昇、頻尿、出血、発熱、咽喉頭異常感、好酸球増多、尿沈渣陽性などがあります。
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー
白血球減少
血小板減少
肝機能障害
間質性肺炎、好酸球性肺炎
横紋筋融解症
まとめ
アイピーディは抗アレルギー薬で、免疫に重要な役割があるTh2細胞を阻害することで炎症を抑制して効果をあらわします。
速効性があるわけでなく、それほど効果があるとは言えないので、他剤と併用することが多いようです。
主な副作用としては、下痢、腹痛、胃部不快感、発疹、そう痒、眠気、嘔気、肝機能異常(GOT・GPT上昇)、ビリルビン上昇などです。
重い副作用はまずないですが、長期に服用する場合には、定期的に肝機能検査や血液検査を受けておくほうがよいでしょう。