インフルエンザが流行しているとのニュースを聞くとワクチンを打っとかなきゃと思う人が出てきます。
ニュースでは怖いという意識が増長されますから、そうなりますよね。
でも、ワクチンってそんな風に打っても効果はないのですよ。
免疫を獲得するのに時間がかかりますからね。
事前に打っておくにしても、その有効性はどんなものなんでしょう?
インフルエンザワクチン接種の有効性はどうなのか、予防と重症化阻止について紹介します。
Contents
インフルエンザワクチン接種の有効性は
有効性を論議する前にインフルエンザウイルスとワクチンの作り方について話しておく必要があります。
人に感染するインフルエンザウイルスには大きな分類で3種類あると言われています。
その種類は簡単に言うとカギとカギ穴で語られる免疫のもととなるウイルスの形で分けられているものです。
A型、B型、C型に分けられていて、主に流行しているのはA型で人にも他の哺乳類や鳥類にも感染するとされ、B型は人のみに散発的に流行するものです。C型は人に感染するものの流行することは無いようです。
なので人で問題になるのはA型とB型になるようです。
そのうちB型は散発的な流行をみせるだけですので、A型に対する対策が主になると言えます。
そのA型には細かな分類で144種類もの形があるとされ、なおかつその形も変異していく可能性が高いのだそうです。
A型は人や鳥獣で感染するので、いろんな変異が入り混じる可能性も高いのです、その結果「新型インフルエンザ」が出現しているという背景があります。
次にウイルスのつくり方ですが、過去3年分の日本と世界の流行情報から予測検討しワクチンの内容が決められます。
内容とはウイルスの形ですね。(カギの部分)
その内容をもとに5~6月ごろから発育鶏卵を用いてつくり始めます、そして9~10月くらいに予測にそった製品がつくられます。
これらをもとに予防と重症化阻止の面について掘り下げたいと思います。
予防の面について
主なターゲットとされているA型は種類が多いし変異しやすいという面があります。
たくさんの過去データーをもとに、流行するウイルスをちゃんと特定できるかが確実じゃないんですよね。
過去3年のデーターをもとに、もし仮に流行するウイルスの形を特定できたとしましょう。
ワクチンをつくる間に、変異してしまったら効果のないものになってしまいます。
このようなことがはずれのワクチンをつくりだしたり、毎年つくらねばならない理由になります。
他の側面では、ワクチンがのどや鼻の粘膜に投与されないことが予防には適さないと専門家の間では言われています。
今のワクチンは血液中に投与するため、実際のウイルスの入り口であるのどや鼻の粘膜に防御のための抗体ができないので感染は防げないとのことです。
感染後の体全体への広がりに際しては一定の効果があると言われていますが、どこまでのものなのかは不明です。
重症化阻止の面について
インフルエンザの重症化についての面では、ウイルス性の肺炎や細菌による二次性の肺炎、インフルエンザ脳症などについてとなります。
ウイルス性の肺炎や細菌による二次性の肺炎についてはある程度の効果があるかもしれません。(ワクチンがぴったり合っていれば)
ただ、インフルエンザ脳症に関しては、効果があるとは言えないということになっています。
いろんな各地でのデーターにより効果がないということがわかっています。
インフルエンザ脳症はサイトカインストームがもとで起こっているから全身状態を保つ「支持療法」とサイトカインストームを鎮静化させる「特異的療法」により治療されます。
参考記事⇒インフルエンザ脳症とは どんな症状があるの 対応と注意点について
まとめ
インフルエンザワクチン接種の有効性には疑問点が多いですね。
ワクチンには副作用も報告されていますから、それとのてんびんにかけて考えるしかないようです。
昔、子供に集団接種していたのが取り止めになっています、その時のデーターでは効果がないとの結果が出ています。
ただ、一部には抗体の産生がみられ免疫に役立ったという情報もあるようですから、完全には否定できないようです。
それぞれの状況に応じて判断するしかないようです。