溶連菌感染症は子どもがかかりやすい感染症の1つです。
ただ、大人もかかることがあり得ますから注意しなければなりません。
のどの症状が出る場合が一番多く、赤くなったのどを見れば、溶連菌感染症を疑ってみましょう。
溶連菌感染症に使われる抗菌薬ルリッドとは 薬としての効果と副作用について紹介します。
Contents
溶連菌感染症に使われる抗菌薬ルリッドとは
日本では1991年3月より販売されている、マクロライド系の抗生物質の1つである「ルリッド」。
ジェネリック医薬品は発売されていますので、薬の負担を減らすためにジェネリック医薬品を選択することができます。
ルリッドの成分名はロキシスロマイシンである。
レンサ球菌は常在菌の一種で、誰でも皮膚などに持っている細菌である。
溶連菌感染症はそのレンサ球菌が何らかの原因で病原性を持つことになり症状を発症したものである。
溶連菌感染症とは、大きなくくりで言えば、グラム陽性球菌のうちのレンサ球菌属によっておこされる感染症すべてのことなのですが。
医療の中で注目されるのは、よくおこる化膿レンサ球菌のことについてです。
溶連菌は正しくは、A群β-溶血性連鎖球菌と言います。
主な症状はのどの痛み、発熱などがあります。
なので、抗菌薬と痛み止めや抗炎症薬、解熱鎮痛薬などが処方されていることが多いです。
抗菌薬はペニシリン系が一番多く、次にセフェム系、まれにマクロライド系が処方されています。
予防はワクチンがないので、マスクの着用や手洗いうがいが主になります。
治療のタイミングが早く服用をきっちりすれば、特に問題なく経過するようです。
最近では、耐性菌の問題から、患者の状況をよく考え、抗菌剤を出すかどうかを判断するようです。
ルリッドは、溶連菌感染症でセフェム系抗生物質の次に良く使われるマクロライド系の抗生物質で、溶連菌を含むグラム陽性菌などにも有効で、溶連菌感染症を改善することになります。
禁忌
本剤に対して過敏症の既往歴のある患者
エルゴタミン含有製剤(クリアミンなど)を投与中の患者(それぞれの作用を増強させ、四肢の虚血を起こすおそれがある)
用法用量
連鎖球菌属による、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、中耳炎など。
通常、成人にはロキシスロマイシンとして1日300mgを2回に分割し、経口投与する。
剤型
錠剤
ルリッド錠150mg 57.70円/1錠
耐性菌の発現などを防ぐため、原則として感受性(効果があるかどうか)を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
慎重投与
過敏症の既往歴のある患者
肝障害のある患者。(本剤の血中濃度が上昇するおそれがある)
テオフィリン(テオドール)との併用でテオフィリンの薬剤の血中濃度が上昇し、悪心、嘔吐などを起こすことがある。
ワルファリンカリウム(ワーファリン)との併用でワルファリンカリウムの薬剤の血中濃度が上昇し出血症状を起こすおそれがある。
高齢者は生理機能が低下していることが多いので、副作用が出やすく、本剤の投与には慎重に対応すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。
本剤投与中は授乳を避けさせること。(ヒト母乳中へ移行する)
薬としての効果
ルリッドはマクロライド系の抗生物質でグラム陽性菌などに対して、一般的には静菌的に作用しますが、高濃度では殺菌作用を示します。
よく吸収されたり、組織移行性の良いように改良されたニューマクロライドであるこの薬が、マクロライド系の中では、最近では処方されることが多いです。
ペニシリン系抗生剤やセフェム系抗生剤などにアレルギーのある場合に、溶連菌感染症に使用することがあります。
副作用について
主な副作用としては、下痢(0.16%)、胃不快感(0.15%)、GPT上昇(0.47%)、GOT上昇(0.36%)、好酸球増多(0.27%)などである。
その他の副作用としては、発疹、頭痛、浮動性めまい、しびれ、白血球減少、Al-P上昇、腹痛、下痢、嘔吐、口渇、食欲不振、浮腫、菌交代症などがあります。
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー
重篤な大腸炎(偽膜性大腸炎、出血性大腸炎など)
間質性肺炎
血小板減少症
肝機能障害、黄疸
ひどい皮膚症状
QT延長、心室頻拍
まとめ
ルリッドはマクロライド系の抗生物質でグラム陽性菌などに対して、一般的には静菌的に作用しますが、高濃度では殺菌作用を示します。
よく吸収されたり、組織移行性の良いように改良されたニューマクロライドであるこの薬が、マクロライド系の中では、最近では処方されることが多いです。
ペニシリン系抗生剤やセフェム系抗生剤などにアレルギーのある場合に、溶連菌感染症に使用することがあります。
主な副作用としては下痢(0.16%)、胃不快感(0.15%)、GPT上昇(0.47%)、GOT上昇(0.36%)、好酸球増多(0.27%)などです。
相互作用に注意すべき薬剤があります、薬の飲み合わせの多い場合は注意しておきましょう。
大腸炎、肝障害、ひどい皮膚障害、不整脈などの重い副作用はめったに出ないですが、高齢者や長期に服用する時は、念のため注意しておくほうがいいでしょう。