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O157の感染経路となる食材は何が多いのか その理由と注意点について

 


 

初夏から初秋にかけて食中毒の発生が多くなります。

 

それにつれてO157の情報も目につくようになります。

 

腸管出血性大腸菌O157の原因食材は、カイワレ大根とか、ポテトサラダだとか、牛肉とかが思い浮かびます。

 

どれが一番多いのか調べてみましょう。

 

O157の感染経路となる食材は何が多いのか、その理由と注意点について紹介します。

 

Contents

O157の感染経路となる食材は何が多いのか

 

O157の感染経路になる食材は

 

1番は「牛肉」であることは明白です。

 

これは誰でも想像できましたね、生肉の段階で肉自体かそれから出た汁などに付着していることが多いので注意しましょう。

 

過去に汚染があったり疑われたものの例を以下に示します。

牛レバー

牛カルビ

牛たたき

牛ステーキ

ローストビーフ

ハンバーグ

生ユッケ

牛せんまい

牛ハツ

牛タン

冷凍メンチカツ

鹿肉

馬刺し

いくら

など

 

 

2番は「野菜」です。

 

加熱しない生野菜は注意しましょう。

 

過去に汚染があったり疑われたりしたものの例を以下に示します。

おかかサラダ

ポテトサラダ

シーフードサラダ

マカロニサラダ

カイワレ大根

白菜の浅漬け

茄子の漬物

冷やしきゅうり

キャベツの千切り

大根おろし

漬物

など

 

 

 

その他では

メロン

団子

柏餅

和生菓子

サトウキビジュース

などがありました。

 

 

その理由とは

 

肉類が圧倒的に多いです。

特に牛が多いですね。

それというのも、O157は牛などの腸管に存在しているからです。

多くの牛の腸管にはO157が存在していて、そのO157が肉の部分に付着しないような精肉方法で食肉加工されていますが、人間のすることで相手が目に見えないものなので完ぺきにはできないのです。

牛の腸管、肛門のあたり、糞、などから食肉に付着ということがあり得ます。

でも、着いているかどうかは目視ではわかりません。

だから、やっかいなのです。

低温加工や消毒をしても、それをかいくぐる少しの菌がでてしまい。

感染力の強いO157はその少しの菌数で感染し、人間の腸内で爆発的に増殖し、症状がでてくることになります。

 

 

あと、野菜ですが、どこにつながりがあるかといえば、

「堆肥」ですね、野菜を育てるには肥料がいります、その肥料の中にまぎれていることがあるのです。

堆肥をつくる場合、完全に滅菌する加熱が施されていますが、完ぺきだとは言えないでしょう。

運悪く、まぎれた場合にO157が野菜にうつり、よく洗いもせず熱を加えずに生で食べると感染することになります。

 

 

牛の糞を介して水や土を通じて飲料水や農産物、つまりは野菜や果物やジュースや牛乳などいろいろな食べ物が原因になり得るのです。

食肉加工の現場での感染、糞をとりまく環境での感染などからいろんなものを介して、感染することがあり得ますからどの食材も汚染される可能性が大なり小なりあります。

全ての可能性を封じ込めるようなやり方をとらないと、感染するものの拡大は止められないでしょう。

 

注意点について

 

注意点について列挙します。

 

1)肉は菌が付いている前提で調理することです。パックに入っていた汁も含めちゃんと消毒することです、他の食材にうつる可能性をできるだけ下げる、そしてその食材もちゃんと消毒する。

2)野菜は新鮮なものを購入し、冷蔵庫で保管する。(できるだけ増殖しないようにする)

3)ブロッコリーやカリフラワーなどの形が複雑なものは、熱湯で湯がく。(洗い流せないところにO157が隠れていることがあります。)

4)きゅうりやトマト、リンゴなどもよく洗い、できれば皮をむいて食べる。

5)食品用の洗剤、消毒用エタノールや次亜塩素酸ナトリウムなどを使ったり、加熱したりして菌の消毒に努める。

6)汚染食材(肉など)に使った調理器具や環境は、熱湯や次亜塩素酸ナトリウム、消毒用エタノールで消毒する。消毒するまでに他の食材に触れないようにする。(できれば、調理器具などは肉用と野菜用を分ける方が望ましい)

7)できるなら、加工食品を購入するのを控える。どういう加工がされたかわかりませんから防ぎようがないです。(調理者が感染しているかがわからない。(潜伏期間が長いとか、不顕性感染もありえるので、予想できないです。))

8)露出の多い、はかり取りなどの加工食品は外部からの汚染も起こり得るので要注意です。

 

ノロウイルスには不十分な効果しかない消毒用エタノールはO157には有効です。手を液体せっけんと流水でよく洗い流した後に消毒エタノールを使えば充分です。

食器、包丁、まな板などは洗剤と流水でよく洗い流してから約200ppmの次亜塩素酸ナトリウム溶液に10分つけるようにしましょう。もちろん熱湯でもOKです。(熱湯は80℃以上で2分くらい)

 

*約200ppmの次亜塩素酸ナトリウム液の作り方

500mlのペットボトルを用意します。ペットボトルのキャップ1杯の次亜塩素酸ナトリウム原液(キッチンハイターなど)をバケツなどに入れ、それに1000mlの水(ペットボトル500mlx2杯)を入れかき混ぜる。

 

O157は酸にも低温にも強いので侮らないようにしましょう。

洗浄や消毒で菌数を減らし、低温で増殖させず、加熱などで滅菌する。

食べる直前に手も清潔、食べ物も清潔にして安心できる状態で食しましょう。

 

まとめ

 

牛肉が一番、汚染されている可能性が高いですが、他の食材も気を付けるようにしましょう。

はかり取りの惣菜などは外部からの汚染の可能性があがるのでより注意します。

(これだけ騒がれたら、何らかの対策が施され大丈夫になってくるかもしれませんが)

どんなところで汚染されているかわからないので注意します、井戸水からでも汚染することがあるということを忘れないようにしましょう。

口に入れるものは、できればすべて注意する方が安全です。

夏場は特に菌の繁殖しやすい時期なのでより気を付けるようにします。

加工食品は過去に疑われたことがあるかどうかで購入を検討するのもいいかもしれません。

自己責任で検討ください。

特に小さいお子さんや高齢者がいるご家庭はより気を付けるようにしてくださいね。

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