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グラケ―を骨粗しょう症に使うには 副作用と注意点について

 

 

骨粗しょう症のお薬もいろいろ出てきましたね。

 

今やビスホスホネート製剤は容量違いや内服薬や注射薬などという剤型違いも区別して数えると20種類ほどもあるんですね。

 

ファルテオという効果の良いものも出てきたし、プラリアというRANKLに着目した新しい薬も出てきました。

 

今回は比較的古い藥、グラケーについて書いてみましょう。

 

グラケ―を骨粗しょう症に使うには、副作用と注意点について紹介します。

 

Contents

グラケ―を骨粗しょう症に使うには

 

1960年にネイチャー誌にビタミンKが骨折の治癒過程を促進するとの投稿がありました。

その後日本で骨粗しょう症患者にビタミンK2を投与し生体内のカルシウムイオンのバランスを見ることがすすめられ、改善の傾向が認められることになりました。

その後研究はすすめられγ-カルボキシグルタミン酸(Gla)の発見や、骨の中にあるオステオカルシンというたんぱく質にGlaが含まれていることなどが確認され、ビタミンKが骨の形成に深く関わっていることが明らかになりました。

グラケーという命名はこのGlaとビタミンKのKからきているのです。

 

正式名称はグラケーカプセル15mgで成分名はメナテトレンです。

 

作用部位は骨芽細胞・破骨細胞です。

骨芽細胞に直接的に作用して、骨基質タンパク質であるオステオカルシンのγ-カルボキシグルタミン酸残基をGla化するとともに、骨形成を促進することにより骨代謝回転を高めます。同時に骨吸収を抑制し、骨粗しょう症の骨代謝の不均衡を改善し、骨量の維持作用を示します。

ビタミンKがこの代謝に関わっている酵素の補酵素の役目を担っている。

グラケーを服用することでこの代謝が促進されることになります。

でも、この”骨量の維持作用”という部分がミソですね。

あくまで維持作用であるというわけですね。

 

グラケーの効能効果は:骨粗しょう症における骨量・疼痛の改善

 

グラケーの用法容量は:通常、成人にはメナテトレノンとして1日45mgを3回に分けて食後に服用する。

グラケーカプセル15mgを毎食後に1カプセルずつ服用することになります。

 

副作用について

 

副作用として主なものは、胃部不快感、腹痛、上腹部痛、便秘、下痢、消化不良、胃炎、悪心、食欲不振、浮動性めまい、頭痛、発疹、掻痒症などである。

 

これらの副作用は出現しても軽度であることが多く、グラケーは比較的に安全性は高いお薬である。

 

注意点について

 

グラケーには一緒に使えない薬があります、それはワーファリンという血が固まるのを防いで血液をサラサラにするお薬です。

ワーファリンはビタミンKの働きを抑え血液凝固因子の生成を抑制し血が固まるのを抑制します。

治療上ワーファリンを使う必要がある患者さんにビタミンKを投与すると、治療が阻害されるので、使えない(禁忌)ことになっています。

 

他の骨粗しょう症の薬との併用では。

カルシウム製剤や活性型ビタミンD3製剤、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(サーム)などと併用することが多いようです。

問題はビタミンKが不足しているかどうかで投与を考えることになります。

 

もう1点注意点としては、必ず食後に服用することです。この場合は胃粘膜保護ではなく、吸収をよくするためです。

グラケーは脂溶性ビタミンですので脂肪分に溶け込んで吸収されることになります。

 

普通に食事をとっている健康な人では、ビタミンKが欠乏することはありません。栄養剤としてビタミンKの補給が必要なのは、消耗性の病気や胃腸に病気のある人です。

 

無理なダイエットや偏食をしないようにしましょう。ビタミンKの欠乏の可能性があります。

 

まとめ

 

グラケーは軽度な副作用が多く比較的安全な骨粗しょう症治療薬です、でも、安全がゆえにそれほど劇的な改善作用はないものと思われます。

普通は不足することのないビタミンKを補給するものだけに、そんなに重篤な副作用はないのだと思います。

注意することは、ワーファリンと一緒に服用しないことと、食後に服用することである。

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