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ビル・アンドリュース博士とは ヒトテロメアの第一人者?功績は?

 

 

最近にわかに注目を浴びつつあるテロメア。

 

そのヒトテロメアに関する権威が日本に来日することも増えつつあります。

 

ビル・アンドリュースと言っても日本ではまだまだ世間に名前がいきわたっておらず、

 

何をする人?と思う人がそこそこいると思います。

 

でも、そのうちに誰もが知っている人物になるかもしれません。

 

ビル・アンドリュース博士とはどんな人?ヒトテロメアの第一人者?功績は何があるのかを紹介します。

 

Contents

ビル・アンドリュース博士とは

 

ビル・アンドリュース博士は1951年生まれです。

 

1981年にアメリカ・ジョージア大学で分子生物学および集団遺伝学の博士号を取得。

 

その後、Armos社およびCodon社にて上級研究員、Codon社およびジェロン社にて分子生物学ディレクター、そしてEOS Biosciencesでは、技術開発部門のディレクターを歴任。

 

バイオテクノロジー業界で長年活躍している権威である。

 

主な研究はヒト細胞内のテロメア短縮に介入することによって人間の寿命を拡張する方法である。

 

最初にヘイフリック限界の突破に挑んだ研究者のビル・アンドリュース博士、

参考記事⇒ヘイフリック限界とは 細胞老化や寿命、テロメアとの関係について

 

この分野では第一人者と言ってもいいであろう。

 

30年以上の研究の中で、ヒトテロメラーゼのRNA成分とタンパク質成分を発見。

 

1997年には米国知的財産権者協会主催の(その年の著名な国内発明 家・発案者)として2位を受賞。

 

現在、米国でテロメラーゼ関連特許を43件保有。

 

アメリカネバダ州リノ市にあるSierra Sciences.LLCという会社の創始者であり、CEOを務めています。

 

また、テロメア測定分野で世界トップクラスの測定技術を有するLife Length社の科学顧問に就任。

(2010年に設立されたLife Length社はスペインのマドリードに本社を置いています。)

参考記事⇒テロメア測定世界リーダーのライフ・レングス社とは テロメア分析テクノロジーについて

 

一般社団法人テロメア最先端医療医学学会の名誉会長でもあります。

 

ヒトテロメアの第一人者

 

ビル博士は以前にも何度か来日されていましたが、

 

また、最近、東京で講演会が開かれました。

 

ビル・アンドリュース×落合孝広の講演会である。

 

題名は「老化は止まるのか テロメアと日本の医療技術の力」 世界初 最先端生命科学の2人の権威による講演会で2019年8月18日に開催。

 

その中でビル・アンドリュースは「老化を防ぎ若さを保つテロメア研究の第一人者」と紹介されている。

参考記事⇒テロメアとは 若さを保つにはどうする?健康寿命へのあくなき挑戦

 

落合孝広は「エクソソーム研究で未病社会の実現に取り組む」と紹介されている。

 

そのころは講演会が開かれていることも知らず実際に会場には行けませんでした、知っていれば行きたかったですね。

 

会場は虎ノ門ヒルズフォーラム メインホールである。

 

入場料は¥39000と2人の権威の講演にふさわしく高額である。

 

 

エリザベス・ブラックバーン博士のテトラヒメナのテロメア発見後、特にヒトのテロメアに関する研究は表立って進んでいないかのようだった。

 

ブラックバーン博士はもともと好奇心にかられテトラヒメナのテロメアに夢中になっていたいたので、医学的にどうで、ヒトではどうなのかは追及されていませんでした。

参考記事⇒テロメアの先駆者エリザベス ブラックバーン教授について

参考記事⇒テトラヒメナとは ノーベル賞に貢献 テロメアの研究にも使われる

 

そんな中、ヒトでのテロメアの研究に勢いをつけたのはビル・アンドリュース博士なのである。

 

ビル博士は1990年代の初頭には、ヒトのテロメラーゼのRNA部分(hTR)を発見し、半ばにはヒトテロメラーゼの発見およびクローンの作成に成功。

 

2001年にはヒトテロメラーゼのタンパク質成分(hTERT)を発見している。

 

ビル博士の1994年のヒトテロメラーゼの発見で触発され、1995年あたりから急激に全世界でいろんな研究者によるヒトテロメアの研究が進んでいる。

 

近年では毎年1000件以上、世界中でヒトテロメアの研究成果が発表されている。

 

累計では数万件の研究がされていることになっています。

 

先陣を切ったビル博士のおかげであることは言うまでもない。

 

博士の功績とは

 

ビル・アンドリュース博士の功績は数知れませんが、中でこれというものを挙げるとすれば、

 

ヒトの体細胞は通常テロメアーゼを発現していませんが、実はもともとテロメアーゼを発現する能力を持ち合わせている。

 

ただ、レプレッサーというタンパク質がレプレッサーサイトにくっついて発現を阻止している。

 

その抑制している状態を活性化する物質があることを発見したことである。

 

テロメラーゼ遺伝子に隣接するDNAには、特定のタンパク質との結合部位(レプレッサーサイト)が1つもしくはそれ以上あり、タンパク質(リプレッサー)がそこに結合することにより、

 

テロメラーゼ遺伝子の機能が発揮されないでいる不活性状態にあり、細胞がテロメラーゼを発現しないでいる。

 

このようなテロメラーゼ遺伝子が発動していない仕組みを解明したことが人類にとって最大の功績である。

 

このことは1996年に特許を出願し、翌年の全米での発表で2位という栄冠に輝いたのである。

 

 

その後ビル博士は、なんらかの物質をリプレッサーとリプレッサーサイトの間に置けば、テロメラーゼ遺伝子の機能を発揮させることができるのではという仮説のもとに、

 

そんな物質探しの旅に出るのでした。

 

1997年から2007年まで、約6万の化学物質で調査を重ねました。

 

それで低分子医薬品のような化合物でリプレッサーを阻害できるものがあることを発見し、

 

細胞分裂の回数の延長、つまりはヘイフリック限界の延長が見えてくるのでした。

 

抑制している状態を活性化する物質は、テロメラーゼ誘導活性物質(Telomerase Activating Molecule)という物質で略してTAMと呼ばれています。

 

テロメアの短縮を遅らせる、長寿の実現が期待されている物質です。

 

 

米国では2007年にT.A.SCIENCE社という製薬会社が、ビル博士の最初のTAM製品の特許および製品権を譲渡してもらい製品(テロメア サプリ)を世に出しています。

 

TA-65というものです。

 

カプセル剤の他、テロメア化粧品も発売されています。

 

年間、お医者さんを中心に500~600億円の売り上げていて、累計6000~7000億円の売り上げがあるようです。

 

その製品は現在でも全米でベストセラーサプリメントになっています。

 

 

現在はそのころのTAMの80倍以上の効果が見込めるものができているようです。

 

これは、さらに40万近くの物質の検証を経て発見されたものでtam-818というものです。

 

今後もよりよいTAMの開発が進んでいくことでしょう。

 

まとめ

 

日本における健康寿命の問題は内閣府のホームページにも明記されているくらい重要な事柄である。

 

この問題に一筋の光明が見いだせるかもしれないという期待が込められるビル・アンドリュース博士の研究。

 

なんらかの良い方向性が見られればいいですね。

 

参考記事⇒テロメア測定世界リーダーのライフ・レングス社とは テロメア分析テクノロジーについて

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