春が近づいてくると花粉症で憂鬱になる人がいます。
なかには、秋になっても同じように花粉症になる人もいるようです。
そんな人を見ていると涙目になって大変そうに思えます。
花粉症の治療薬オルガドロン点眼液とは 薬としての効果と副作用について紹介します。
Contents
花粉症の治療薬オルガドロン点眼液とは
日本では1962年9月より販売されている、炎症を抑えるためのステロイドの入った点眼液の1つである「オルガドロン点眼液」。
花粉症では、炎症症状のひどいときに併用で処方されることがあり得る点眼液です。
(経験上あまり処方をみることがなかったですが。)
ジェネリック医薬品は発売されているので、薬の負担を減らすためにジェネリック医薬品を選択することができます。
オルガドロン点眼液の成分名はデキサメタゾンである。
花粉症の症状には、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの3大症状と、目のかゆみを加えた4大症状があります。
その症状が出るのは、花粉が鼻粘膜や目の粘膜などに付着してアレルギー反応がでることによります。
くしゃみは花粉などの異物を外に出そうとすることにより起こります。
ひどいときは続けて何回もすることがあるようですね。
鼻水は、同じように異物を洗い流そうとすることにより起こります。
ウイルスや細菌などと戦っているわけではないので、粘り気のある色の付いた鼻水ではありません、透明でさらさらしている鼻水です。
鼻づまりは、別に鼻に鼻水が詰まっているわけではないのです、鼻の粘膜が炎症で腫れて鼻水の通り道が狭くなってつまったように感じるだけです。
花粉症が進んでからの方が鼻づまりは起こりやすいですね。
そして、もう1つの症状、目のかゆみは目の粘膜に異物がつくことで炎症が起こり、かゆみとして感じることになります。
時には、違和感や痛みを感じることもあるようです。
これらの4大症状以外にも、のどの痛み、たんのでない乾いた咳、肌荒れ、耳のかゆみ、熱感、倦怠感、頭重などさまざまな症状がでることがあります。
これらの症状はヒスタミンなどの物質が肥満細胞から放出されることにより出てくるようになります。
オルガドロン点眼液は、花粉症の炎症症状がひどいときに、併用で処方され、炎症による腫れや赤みをおさえ、かゆみや痛みをやわらげ結膜炎を改善することになります。
禁忌
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
原則禁忌(必要性を考えて慎重に投与すること)
角膜上皮剥離または角膜潰瘍のある患者(症状が憎悪するおそれがある)
ウイルス性結膜・角膜疾患、結核性眼疾患、真菌性眼疾患または化膿性眼疾患のある患者(症状が憎悪するおそれがある)
用法用量
結膜炎(外眼部および前眼部の炎症性疾患)
通常、1回1~2滴、1日3~4回点眼する。
症状により適宜増減する。
剤型
点眼剤
オルガドロン点眼・点鼻・点耳液0.1% 40.90円/1mL
(オルガドロン点眼・点鼻・点耳液0.1%の場合点鼻液としても花粉症で使われるかもしれません。)
使用上の注意
眼瞼皮膚などに薬液がついた場合は、すぐにふき取ること。
薬液汚染防止のため、点眼時には、容器の先端が眼などに直接触れることがないよう注意すること。
漫然と長期にわたり使用しないこと。
高齢者では生理機能が低下しているので慎重に投与すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、長期・頻回投与は避けること。
特に2歳未満の場合には、慎重に投与すること。(低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していない)
薬としての効果
オルガドロン点眼液は、ステロイドが含まれていて、炎症による腫れや赤みをおさえ、かゆみや痛みをやわらげてひどい結膜炎を改善する作用があります。
炎症症状のひどいときに、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬が含まれる点眼薬と併用することが多いですが、症状が治まれば使用を控えることになります。
副作用について
副作用としては、刺激感、下垂体・副腎皮質系機能の抑制、創傷治癒の遅延などがあります。
重大な副作用
緑内障、後嚢下白内障
角膜ヘルペス、角膜真菌症、緑膿菌感染症の誘発
穿孔
まとめ
オルガドロン点眼液は、ステロイドが含まれていて、炎症による腫れや赤みをおさえ、かゆみや痛みをやわらげてひどい結膜炎を改善する作用があります。
炎症症状のひどいときに、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬が含まれる点眼薬と併用することが多いですが、症状が治まれば使用を控えることになります。
併用の場合は5~10分間をあけて点眼するようにしましょう。
点眼する順番は、併用する点眼液により考慮する。(懸濁性のものなどはオルガドロンの後に点眼)
副作用としては、刺激感などです。
数日使うようでしたら、副作用の心配はほぼないでしょう。ですが、使用濃度、使用期間によってはいろいろな副作用が出ることがあります。
特に、ステロイドの特性より、目の感染症、眼圧上昇、緑内障、白内障などに注意が必要になります。目に異常を感じたら、主治医にご相談ください。
長期使用では、定期的に眼圧検査などの検査を受ける方がいいでしょう。