おたふくかぜはムンプスウイルスによる感染症です。
ムンプスウイルスに対する抗体をはかることで、おたふくかぜにかかってるかとか、おたふくかぜの免疫があるのかどうかがわかります。
おたふくかぜの抗体検査はどこで受けるのか、その内容と値段について紹介します。
Contents
おたふくかぜの抗体検査どこで受ける
おたふくかぜの抗体検査はどこの医療機関でも受けることが可能で、出入りの検査センターなどが検体を持ち帰ったり、大きなところでは医療機関内で測定したりしています。
お近くの医療機関に問い合わせてみてください。たぶん大丈夫でしょう。
どこに行っても、おそらく同じ検査センターに持ち込まれていることが多いので、そういう意味では安心して良さそうです。
検査結果は早くて4日、遅くて1週間くらいかかるそうです。
迅速検査の開発が望まれます。
おたふくかぜはムンプスウイルスによる感染症であり、片側あるいは両側の耳下腺の腫脹を特徴とします。
年間を通じて流行しますが晩冬から早春にかけて発生のピークがみられます。
耳下腺の腫脹はムンプスウイルスだけでなく、パラインフルエンザウイルス、コクサッキーウイルス、エンテロウイルス、A型インフルエンザウイルス、EBウイルス、アデノウイルスなどのウイルスでも起こり得ます。
また、何度も耳下腺が腫れる突発性反復性耳下腺炎という病気もあるため、おたふくかぜかどうかはムンプスウイルスの確認が必要になります。
そのためには種々の検査で確認が可能ですが、抗体検査で確認することも可能です。
また、ムンプスウイルスのワクチン接種をするかどうかの判断をするにも抗体検査で抗体が充分あるかを調べることで確認することができます。
抗体検査の内容
抗体検査には種々の方法があるのですが。
何をはかるのかというと、
ムンプス特異的IgM抗体とムンプス特異的IgG抗体をはかります。
このIgM抗体とIgG抗体についてですが。
基本的に
IgM抗体は感染初期の3~7日から14日の間に上昇がみられ、以降は急速に低下していくため、感染初期の感染しているかどうかを調べるのに有用です。
感染直後は抗体がまだ上昇していないので、低い値が出ます。また、慢性感染での測定でも低い値がでるか、もしくは値がでないことがあります。
IgG抗体は感染後2~4週間目より上昇がみられ、感染やワクチン接種1ヶ月ごろより検査で検出可能になり、その後はゆっくりと低下していきます。
ワクチン抗体価判定や慢性感染の診断に用いられます。免疫応答が悪ければ上昇することがありません(栄養不良やストレスなど)。
生後6ヶ月以内では母体からの移行した抗体によるIgG抗体が検出される可能性があります。
ムンプスウイルスに感染しているかどうかを調べる場合
感染後14日以内であればIgM抗体を調べます(1週間以内がベスト)、上がっていればムンプスに感染したという証拠になります。
以前の測定試薬では疑陽性が出ることが多かったらしいですが、最近は改善されている(精度が上がっている)。
できれば感染後1週間目と2週間以後を調べれば感染したのがわかりやすい)
これでわからなくても他の方法があります。直接ムンプスウイルスをはかるやり方があります。
ムンプスウイルスの抗体を持っているかどうかを調べる場合
IgG抗体を調べて、上がっていれば、過去におたふくかぜにかかったか、おたふくかぜのワクチンを投与したことがあり抗体を持っているということになります。
値は2.0未満は陰性で、8~10くらいあるのが望ましいそうです。
抗体検査の値段について
IgM抗体とIgG抗体をはかる検査ですが、料金は判断料や検査料などを合わせると約3900円で、3割負担だと約1200円のようです。
ワクチンを打つ料金は3000~10000円ですから、保険を使えば抗体検査の方が安く済みます。
もし、事前に抗体検査して、抗体が充分ならワクチン打たなくて済むことになります。
抗体が不十分ならワクチンも打つことになり、抗体検査だけ余分になりますが、打たなくて済むことを願って検査することでいいのではないでしょうか。
ただ、どの検査も100%のものはないということを了承してくださいね。
まとめ
おたふくかぜの抗体検査は、すべての医療機関で受けることが可能と思われます。ただ、何らかの要因で抗体をはかる試薬などが不足すればはかれなくなることもあるかもしれません。
余程のことがないとあり得ないと思いますが、1つの可能性としてとらえておいてください。
IgM抗体とIgG抗体をはかって、それぞれの特性により、今、おたふくかぜにかかっているのかとか、おたふくかぜの免疫はあるのかなどを判断するのに使います。
医療機関の窓口で払う料金は、初診とかほかの用件を抜きにすると、3割負担なら約1200円、保険外なら約3900円のようです。