ムンプスウイルスに対する抗体保有率は高いので妊婦さんがおたふくかぜにかかる確率は1000人に1人とか10000人に1人とかいわれています。
おたふくかぜは流行性はなく、年中感染の可能性がありますので、万が一妊娠中にかかってしまったらどうなるのか心配ですよね。
おたふくかぜは妊娠に影響するのか、胎児は大丈夫なのか、その根拠についてと注意点について紹介します。
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おたふくかぜは妊娠に影響する?
胎盤を通じてお母さんから胎児にウイルスがうつることがあるものの、風疹などのように高率で先天性の奇形を生ずる危険性は今のところ指摘されていません。
感染すると流産や胎児死亡率が上がるといわれていますが、(特に妊娠初期に)最近ではそれを否定する研究報告もでています。
なので、まだはっきりわかっていないです。
ただ、病気がもとでお母さんの体調が悪くなれば、そういう意味での影響がでないとも限りません。
もし、抗体をもたない妊婦が、感染しひどい症状になったら流産などを起こす可能性が上がるでしょう。
ただし、周産期(妊娠22週から生後7日未満)にお母さんから感染した場合、あかちゃんが肺炎や脳炎を起こす場合もありえるので、できれば妊娠中も産後も注意する必要があります。
感染症なのでできるだけかかりたくないですね。
その根拠とは
一部の研究報告や、経験則が根拠の1つになっています。
今まで妊娠中におたふくかぜにかかった妊婦から生まれた赤ちゃんに奇形や障害がでたという症例が報告されていないことも根拠の1つになっています。
できれば、そういうふうなデーターが集められればいいですが、デリケートな問題であるゆえに作為的には難しいと思われます。
注意点について
おたふくかぜは病院でムンプスウイルスの抗体検査がうけられるので事前に確認し、もし抗体がなければ、ワクチン接種にて獲得することも考えてみてはいかがでしょう。
一緒に生活する人が抗体を持っていないことが明らかになればその人にもできればワクチン接種してもらえう方がいいです。
身近な人に感染者がいると感染の確率が上がりますからね。
ワクチン接種後は2ヶ月ほどは妊娠を避けるようにしましょう。
もちろん妊娠中にはワクチン接種はできないです。
なぜなら、おたふくかぜのワクチンは生ワクチンで、毒性を弱め病原性を無くしたものを原料にしているため、胎児に移行したあとで発症するリスクを否定できないからです。
もし抗体を保有していないことがわかっていれば、手洗いやうがいを心がけたり、マスクを着用したり、おたふくかぜにかかっているであろう子供さんなどとの接触は控えるようにしましょう。
明らかな影響があるというデーターがないのですが、できれば感染しない方が良いと思います。
母体は健康であるのが一番ですから。
まとめ
妊娠中のおたふくかぜは風疹ほど神経質になる必要はなさそうです。
ただ、できればかかっていないほうが良いので、事前に抗体保有があるかを調べておいて、対応される方が良いでしょう。
健康なお母さんから健康な子供が生まれますからね。