くすりのサイト

くすりのことなどについて書いています。本ページはプロモーションが含まれています。

糖尿病

糖尿病用剤ルセフィとは 薬としての効果と副作用について

投稿日:2018年2月18日 更新日:

 

 

生活習慣病の糖尿病の治療において処方されることのあるルセフィ。

 

経口血糖降下薬としては比較的に新しいSGLT2阻害薬のものになります。

 

SGLT2阻害薬の中では日本では3番目に発売されたお薬で調剤薬局で調剤されることがほどほどにある方です。

 

糖尿病用剤ルセフィとは 薬としての効果と副作用について紹介します。

 

スポンサーリンク

Contents

糖尿病用剤ルセフィとは

 

日本では2014年5月より販売されている、グルコースを吸収する働きに関わっているSGLT2を阻害することで、腎臓の近位尿細管という部分でグルコースの再吸収を阻害し、血糖を改善する薬の1つである「ルセフィ」。

 

ジェネリック医薬品はまだ発売されていないので、薬の負担を減らそうとジェネリック医薬品の選択はできません。

 

ルセフィの成分名はルセオグリフロジンである。

 

糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンの量が不足したり作用が弱まったりして血液中の糖分「血糖」が上がってしまう病気です。

 

血液中の糖分「血糖」は、膵臓から分泌されるインスリンで調節されています。

 

インスリンは膵臓にあるランゲルハンス島にあるβ細胞でつくられています。

 

食事などで血糖値が上昇すると、膵臓のβ細胞が働いてインスリンを分泌します。

 

そのインスリンは全身の臓器にとどくと、血糖を取り込んでエネルギーとして利用したり、たくわえたり、タンパク質の合成や細胞の増殖を促進したりします。

 

このように取り込まれた血糖はインスリンによって速やかに処理され血液中に一定の濃度で保たれています。

 

そのインスリンの量が不足したり働きが悪くなったりすると血液中の血糖を一定に保てなくなり糖尿病になるのです。

 

人体には重要なエネルギー源であるグルコースを無駄なく利用するために、再吸収という仕組みが備わっています。

 

再吸収とは、グルコースが体外に排出されないように、排出されるルートの途中で再度血液中に戻すという作用のことをいいます。

 

そのグルコースの再吸収の90%は腎臓の近位尿細管にて行われています。

 

SGLT2は腎臓の近位尿細管に限定的に存在し、尿細管でのグルコースの再吸収に関わっています。

 

ルセフィはSGLT2という共役輸送体と呼ばれるタンパク質を阻害することで近位尿細管でのグルコースの再吸収を抑制し過血糖を改善することになります。

 

人体の仕組みを逆手にとった画期的なお薬ですね。

 

 

 

禁忌、

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

 

重症ケトーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡、(インスリンの適用である)

 

重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者(インスリンの適応である)

 

 

 

用法用量

2型糖尿病

ルセオグリフロジンとして、通常成人では1回2.5mgを1日1回朝食前または朝食後に経口投与する。

なお、効果が不十分な場合には、経過を十分に観察しながら5mg1日1回まで増量することができる。

 

剤型

錠剤

ルセフィ錠2.5mg  202.20円/1錠

ルセフィ錠5mg  303.30円/1錠

 

糖尿病であることが確立した患者に対してのみ適用を考えること。(他の疾患でないことを確認する)

 

食事療法・運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。

 

本剤を3ヶ月投与しても食後血糖に対する効果が不十分な場合はより適切な治療への変更を検討すること。

 

常に投与の継続性の可否、投与量、薬剤の選択に注意すること。

 

低血糖を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与する時は注意すること。

 

本剤とSU剤、インスリン製剤との併用投与で低血糖のリスクが増加するおそれがあるので注意する。

 

本剤投与中は腎機能を定期的に検査し経過を十分に観察することが必要である。

 

中等度の腎機能障害のある患者では効果が充分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること。

重度の腎機能障害のある患者または透析中の末期腎不全の患者では効果が期待できないため投与しないこと。

重度の肝機能障害のある患者について、使用経験がなく安全性が確立していない。

本剤とインスリン製剤またはGLP-1受容体作動薬との併用投与の有効性及び安全性は検討されていない。

本剤の作用により、ケトアシドーシスを起こすことがあるので、観察を十分に行い適切な対応をすること。

本剤の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがある。また、体液量が減少することがあるので、観察を十分に行い、適切な対応(水分補給など)をすること。

排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を呈する患者においては、その治療を優先するとともに他剤での治療を考慮すること。

スポンサーリンク

本剤投与で体重減少が報告されているため、過度の体重減少には注意すること。

患者に対しては、低血糖症状およびその対処法について充分な説明を行うこと。

本剤投与中は、尿糖や血清1,5-AGは、血糖コントロールの参考にはならないので注意すること。

 

 

 

慎重投与

脳下垂体機能不全または副腎機能不全状態(低血糖症状があらわれることがある)

 

栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足または衰弱状態の患者(低血糖症状があらわれることがある)

 

激しい筋肉運動をしている状態(低血糖症状があらわれることがある)

 

過度のアルコール摂取者(低血糖症状があらわれることがある)

 

尿路感染、性器感染のある患者(尿糖が増加することで症状が悪化するおそれがある)

 

脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の患者、高齢者、利尿剤(ループ利尿剤、サイアザイド系利尿剤)併用患者など)(脱水を起こすおそれがある)

 

血糖降下作用を増強する薬剤などと併用する場合は血糖降下作用の増強による低血糖症状に注意すること、(特にSU剤、インスリン製剤との併用には注意する)

 

低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、動悸、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙攣など)

対象薬剤

インスリン製剤、スルホニルウレア剤(SU剤)、ビグアナイド製剤(メトホルミン塩酸塩など)、速効型インスリン分泌促進薬、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボースなど)、インスリン抵抗性改善薬(ピオグリタゾン、トログリタゾンなど)、GLP-1受容体作動薬、DPP-4阻害剤、β-遮断剤(プロプラノロール塩酸塩、アテノロール、ピンドロールなど)、MAO阻害剤、サリチル酸製剤(アスピリン、アスピリン・ダイアルミネート、など)、フィブラート系薬剤など。

 

血糖降下作用を減弱する薬剤と併用する場合は血糖降下作用を減弱による高血糖症状に注意すること

高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭など)

対象薬剤

アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、など

 

高齢者などでは、一般的に生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

 

妊婦または妊娠している可能性のある婦人には本剤を投与せず、インスリン製剤を使用すること。(動物実験で胎児への悪影響や移行が報告されている)

 

授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。(動物実験で乳汁中への移行が報告されている。

 

低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していない。(使用経験はない)

 

薬としての効果

ルセフィはSGLT2という共役輸送体と呼ばれるタンパク質を阻害することで近位尿細管でのグルコースの再吸収を抑制し過血糖を改善することになります。

 

インスリンとは関係なく作用しますから、低血糖がおこりにくいです。

 

また、グルコースを体外に排出させるので、体重減少効果も期待できそうです。

 

単独では作用がやや弱いので作用が違う別系統と併用することが多いです。

(SU剤、速効型インスリン分泌促進薬、α-グルコシダーゼ阻害薬(グルコバイ、ベイスン、セイブル)、ビグアナイド系(メトホルミンなど)、チアゾリジン系のピオグリタゾン(アクトス)、インスリン製剤などです。)

 

画期的な新薬ですので、まだまだこれからの薬といえます、見守るようにしましょう。

 

副作用について

 

主な副作用としては、頻尿(2.8%)、低血糖症(2.4%)、尿中β2ミクログロブリン増加(2.1%)などである。

 

その他では、膀胱炎、便秘、頻尿、血中ケトン体増加、尿中白血球陽性、尿中アルブミン陽性、などがあります。

 

重大な副作用

低血糖(他の糖尿病薬(特にSU剤(8.7%)との併用で)

腎盂腎炎(0.1%)、敗血症

脱水(0.1%)

ケトアシドーシス

 

まとめ

 

ルセフィはSGLT2という共役輸送体と呼ばれるタンパク質を阻害することで近位尿細管でのグルコースの再吸収を抑制し過血糖を改善することになります。

 

インスリンとは関係なく作用しますから、低血糖がおこりにくいです。

 

また、グルコースを体外に排出させるので、体重減少効果も期待できそうです。

 

単独では作用がやや弱いので作用が違う別系統と併用することが多いです。

(SU剤、速効型インスリン分泌促進薬、α-グルコシダーゼ阻害薬(グルコバイ、ベイスン、セイブル)、ビグアナイド系(メトホルミンなど)、チアゾリジン系のピオグリタゾン(アクトス)、インスリン製剤などです。)

 

主な副作用としては頻尿(2.8%)、尿中β2ミクログロブリン増加(2.1%)などがあり。

 

また他の糖尿病用剤との併用では低血糖に注意が必要になります。

 

多尿、頻尿などにより脱水が疑われる場合は、それに引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症などを発現したとの報告があるので注意すること。

 

尿に糖分がたくさん出ることで膀胱炎や尿路感染症、膣カンジダ症などの性器感染症があらわれることがあります。

 

まれですが、重い腎盂腎炎から敗血症に至ることもあるので注意が必要です。

スポンサーリンク

このサイトについて

ここには、自己紹介やサイトの紹介、あるいはクレジットの類を書くと良いでしょう。

検索

このサイトについて

ここには、自己紹介やサイトの紹介、あるいはクレジットの類を書くと良いでしょう。

検索

-糖尿病

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

糖尿病用剤スイニーとは 薬としての効果と副作用について

  スポンサーリンク   生活習慣病の糖尿病の治療において処方されることのあるスイニー。   経口血糖降下薬としてはインクレチン関連薬のうちのDPP-4阻害薬のものになり …

糖尿病用剤グリミクロンとは 薬としての効果と副作用について

  スポンサーリンク   生活習慣病の糖尿病の治療において処方されることのあるグリミクロン。   経口血糖降下薬としてはスルフォニル尿素系の第二世代のものになります。 & …

糖尿病性神経障害の薬剤キネダックとは薬としての効果と副作用について

  スポンサーリンク   生活習慣病の糖尿病を治療していると、痛みやしびれを伴うことがあります。   まずは、糖尿病の進行を抑えることが大事ですが、その痛みやしびれにもお …

糖尿病用剤リオベルとは 薬としての効果と副作用について

  スポンサーリンク   生活習慣病の糖尿病の治療において処方されることのあるリオベル。   経口血糖降下薬としてはDPP-4阻害薬とインスリン抵抗性改善薬の合剤のものに …

糖尿病性腎症の薬剤タナトリルとは薬としての効果と副作用について

  スポンサーリンク   生活習慣病の糖尿病を長いこと患うと、いろんなところに障害が出てきます。   その中に糖尿病性腎症というのがあります。   まずは、糖尿 …

病院や調剤薬局で勤務経験豊富な薬剤師の目線から情報を提供していきます。