くすりのサイト

くすりのことなどについて書いています。本ページはプロモーションが含まれています。

糖尿病 肥満

高GI食品や高GL食品とはどんなものか、健康やダイエットなどに関連しての考察

投稿日:

アメリカのオンライン版の「American Journal of Clinical Nutrition」で12月11日に掲載されたことですが、

 

不眠症で悩んでいるアメリカ人が多く、その原因1つが高GI食品や高GL食品の取りすぎの可能性があると言われています。

 

いろんなデーターを集計して、そういう結果が出たようです。

 

高GI食品や高GL食品とはどんなものか、健康やダイエットなどに関連しての考察もしてみました。

 

スポンサーリンク

Contents

高GI食品や高GL食品とはどんなものか

 

まず、GIとGLについて説明します。

 

GIとはグリセミック・インデックス(Glycemic Index)の略である。

 

つまりは食品に含まれる糖質の吸収度合いを示し、摂取後2時間までの血液中の糖濃度を測定したものです。

 

この数値は「一定量の炭水化物を摂取したとき」の前提で定義されていて、

 

その食品の炭水化物50gを含む量を食べた場合であらわされています。

 

オーストラリアのシドニー大学ではグルコース(GI=100)を基準として、GIが70以上の食品を高GI食品、56~69の食品を中GI食品、55以下の食品を低GI食品としています。

 

1998年にFAO/WHOレポートが発表されて、その後さまざまな研究がなされ、食品メーカーはこぞって食物繊維が多く、エネルギー密度の低い、低GI食品を開発することに力を入れました。

 

低GI食品は現代人に急増しつつある生活習慣病の予防・改善の観点から注目されています。

 

ただ、実際の食事での食品摂取量が考慮されていないので注意する必要があります。

 

GIを改良した指標としてGLが考えられました。

 

GLとはグリセミックロード(Glycemic Load)の略である。

 

つまりその食品の標準摂取量(1食分)に含まれる糖質の重量にGIをかけて100で割ったもので糖質の量を考慮するようにしている指標である。

 

GIをそのまま使うと、その食品のグラム当たりに入っている糖質の量が少ない場合があります。

 

そういう食品は血糖値には影響する度合いが少ない。

 

例えばすいかは質的には中GI食品と言われていますが、すいかは100g中に9.5gしか糖分が含まれていません。

 

とても少ないですね。

 

いくら吸収率が良くても、食べる量の中に入っている糖分量が少なければ影響が少ないでしょ、だからそういうふうに扱いましょという話なのである。

 

GIでは不十分なのでGLで考えましょうということになっています。

 

GLが20以上の食品を高GL食品、11~19の食品を中GL食品、10以下の食品を低GL食品としています。

 

改良された新しい指標です。

 

高GI食品はその食品の炭水化物量50gを含む量を食べれば血糖値が急激に上がりやすく。

 

高GL食品は通常食べる量でも血糖値を上げやすい食品である。

 

と言えるのではないでしょうか。

 

主な食品のGI値とGL値について

食品名 GI値 GL値
白米 75 28
玄米 66 22
食パン 89 40
全粒粉パン 62 35
うどん 62 13
中華麺 57 33
そば 46 14
パイナップル 66 8
すいか 72 7
バナナ 58 12
メロン 65 7
リンゴ 34 5
いちご 40 3

*参考値です。

スポンサーリンク

 

このようにGIとGLで違います。

 

不眠症についての考察

 

アメリカのコロンビア大学の研究者は閉経後の女性の健康調査のデーターから高GI食品や高GL食品が閉経後の女性の不眠症の起こす関連因子であることを見つけ出しました。

 

同大学の研究者によれば、「高GI食品は血糖値の急上昇を引き起こし、インスリンとともにアドレナリンやコルチゾールも分泌され、それによって睡眠が妨げられる可能性がある。」と考察している。

 

確かに、アドレナリンは肉食獣に襲われたときにも分泌され、走って逃げるように臨戦態勢になりますし、コルチゾールは副腎皮質ホルモンでストレスに対応するように分泌されます。

 

睡眠が妨げられそうですね。

 

今回は閉経後の女性に限ったデーターでしたが、研究者が推測しているように男性や全ての年齢層にも当てはまると思われます。

 

健康やダイエットについての考察

 

食事により血糖値がどう変動するのかを以下に示します。

 

1)食事により食品を摂取します。

 

2)食品は胃や腸で消化吸収され、糖分が血液中に入り肝臓に到着します。

 

3)到着した糖分の半分は全身に送られます。

 

このときに血糖値は上昇します。

 

4)糖分(ブドウ糖)が血液中に増えたことで、すい臓からインスリンが分泌されます。

 

5)血液中に増えた糖分はインスリンにより細胞の中へと取り込まれたり、形を変えたりすることになります。

 

結果的に体のいろんな細胞(肝臓・筋肉・脂肪組織など)に貯蔵されることで血糖値は下がり、もとに戻ります。

 

 

このような営みが体の中で行われています。

 

高GI食品や高GL食品は急激に血糖値を上昇させるため、血液中の糖分を処理するために多量のインスリンが必要になります。

 

そのことで膵臓が疲弊したり、インスリンが不十分で糖分が各組織にちゃんと取り込まれなくなる場合があります。

 

このようなことが日常的に繰り返されると、個人差はありますが健康的な生活に支障が出てくるでしょう。

 

糖尿病や肥満などをもたらすようになるかもしれません。

 

高GI食品の中には通常食べる量の中に炭水化物が少ないと急激に血糖値を上昇させない場合があります。

 

なので、実用的な指標としては高GL食品の指標を用いることが重要です。

 

まあ、その食品を食べる量は個人差があるので、人それぞれで加味すればいいでしょう。

 

GIやGLは健康やダイエットの視点からも注意すべき指標ですね。

 

ただ、高GL食品(高GI食品)だからといって食べないというわけにいかない場合があります。

 

栄養バランスの観点などから必要な食品もあるでしょう。

 

そういう場合は、以下のことにに注意すべきでしょう。

 

1)食物繊維と一緒に摂取する。

食物繊維を含む食品と一緒に食べれば糖分が吸収されにくくなり、血糖値の上昇を緩やかにします。

 

2)食べる順番を意識する。

野菜などの食物繊維の多いものから先に食べる。

 

3)お酢の力を利用する。

酢に含まれるクエン酸や酢酸は糖の吸収を抑え、血糖値の上昇を緩やかにします。

 

4)ゆっくり、よく噛んで食べる。

ゆっくり食べれば糖質の吸収も落ち着かせることができます。

 

5)規則正しい生活をする。

血糖値の上がりやすさは、遺伝の他に生活習慣の影響もあります。

 

食事の時間をできるだけ毎日同じ時間にするなど、生活リズムを調整するようにしましょう。

 

まとめ

 

自分の食べる量を考えて、GI値かGL値から考えればどうすることがいいのかわかります。

 

健康やダイエットを考えるなら食べ方や生活習慣にも注目する必要がありますね。

スポンサーリンク

このサイトについて

ここには、自己紹介やサイトの紹介、あるいはクレジットの類を書くと良いでしょう。

検索

このサイトについて

ここには、自己紹介やサイトの紹介、あるいはクレジットの類を書くと良いでしょう。

検索

-糖尿病, 肥満

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

糖尿病用剤ソニアスとは 薬としての効果と副作用について

  スポンサーリンク   生活習慣病の糖尿病の治療において処方されることのあるソニアス。   経口血糖降下薬としては第三世代のSUであるグリメピリドとチアゾリジン類のピオ …

糖尿病用剤ビクトーザとは 薬としての効果と副作用について

  スポンサーリンク   生活習慣病の糖尿病の治療において処方されることのあるビクトーザ。   血糖降下薬としてはインクレチン関連薬のうちのGLP-1アナログのものになり …

糖尿病用剤スターシスとは 薬としての効果と副作用について

  スポンサーリンク   生活習慣病の糖尿病の治療において処方されることのあるスターシス。   経口血糖降下薬としては速効性インスリン分泌促進薬のものになります。 &nb …

糖尿病用剤オングリザとは 薬としての効果と副作用について

  スポンサーリンク   生活習慣病の糖尿病の治療において処方されることのあるオングリザ。   経口血糖降下薬としてはインクレチン関連薬のうちのDPP-4阻害薬のものにな …

no image

糖尿病用剤シュアポストとは 薬としての効果と副作用について

  スポンサーリンク   生活習慣病の糖尿病の治療において処方されることのあるシュアポスト。   経口血糖降下薬としては速効性インスリン分泌促進薬のものになります。 &n …

病院や調剤薬局で勤務経験豊富な薬剤師の目線から情報を提供していきます。