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インフルエンザの治療薬ゾフルーザとは その特徴と副作用について

投稿日:2018年3月12日 更新日:

 

 

新薬として、最近開発されたゾフルーザというインフルエンザの治療薬があります。

 

その作用機序はタミフルなどとは違うところにあります。

 

タミフルなどの耐性ウイルスのうわさがちらほら聞かれる中で、ゾフルーザの服用の仕方や効果に注目が集まっています。

 

インフルエンザの治療薬ゾフルーザとはどんなもか、その特徴と副作用について紹介します。

 

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インフルエンザの治療薬ゾフルーザとは

 

久々のインフルエンザ治療薬です、以前に発売予定であるという記事を書きました。

 

その治療薬の名称がゾフルーザということになったようです。

 

まだ、薬価が正式発表されていないようですが、だいたいイナビルの薬価よりも1日薬価としての比較において高い目に設定されているようです。

 

ゾフルーザの剤型は錠剤のみです。

ゾフルーザ錠10mg  薬価 1507.5円/1錠

ゾフルーザ錠20mg  薬価 2394.5円/1錠

の2種類がラインナップされています。

*追記*

ゾフルーザ顆粒2%分包の承認を9月14日に取得されました。

顆粒剤の薬価収載は11月中とみられます。

 

ゾフルーザの成分名(一般名)はバロキサビル マルボキシルとなります。

 

警告として、本剤の使用の必要性を慎重に検討しようとされています。

抗ウイルス薬の投与がインフルエンザウイルス感染症で全ての患者さんに必須ではないこと、細菌感染症からの症状を見誤ってしまうと無意味な投与になり、薬の耐性化につながることを懸念しているのでしょう。

 

そして本剤は予防投与については有効性や安全性が確立していないことも謳っています。

 

禁忌はいまのところ、本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者のみになっています。

 

効能効果は、A型またはB型インフルエンザウイルス感染症です。

 

用法用量としては、

症状が発現してから48時間以内に投与したデーターしかないので、それ以後の投与に関しては有効性は裏付けられていない。

1.通常、成人及び12歳以上の小児には、20mg錠2錠(バロキサビル マルボキシルとして40mg)を単回投与する。ただし、体重80kg以上の患者には20mg4錠(バロキサビル マルボキシル80mg)を単回投与する。

2.通常、12歳未満の小児には、

体重10kg以上20kg未満  10mg錠1錠単回投与。

体重20kg以上40kg未満  20mg錠1錠単回投与。

体重40kg以上      20mg錠2錠単回投与。

となっています。

*追記*

顆粒剤の発売にともない、用法用量に追加されるないようは、

成人および12歳以上の小児には顆粒4包を単回経口投与、体重80kg以上の患者には顆粒8包を単回経口投与、12歳未満で体重20kg以上の小児には、体重に応じて決められた用量を単回経口投与で用いる。

12歳未満で体重20kg未満の小児への適応は申請中とのことです。

 

慎重投与については、重度の肝機能障害のある患者には使用経験がないので慎重に投与するということです。

 

他の注意点では、タミフルなどでも言われていますが、異常行動への配慮が必要だという点です。

2日間は、保護者等は小児または未成年者が1人にならないように配慮しましょう。

 

さて、作用機序ですが、インフルエンザウイルスのmRNA合成を阻害することにより、ウイルスの増殖抑制するになります。

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以前の記事でも紹介しましたが、アビガンという薬剤と同じような作用機序です。

アビガンは動物実験での催奇形性が指摘されていて、政府備蓄のみになっていますが。

ゾフルーザは市場に流通することになりました。

 

高齢者に投与する場合には、生理機能の低下に注意して慎重に投与します。

 

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断できる場合にのみ使用します。

 

授乳婦においては、母乳への移行は不明ですが、投与中は授乳を避けさせることとなっています。

 

低出生体重児、新生児または乳児に対する安全性は確立されていない。

小児に対しては錠剤をちゃんと飲めるかどうかで慎重に投与を判断すること。

 

その特徴

 

ゾフルーザの特徴は、年齢・体重などの要素により投与量がまちまちですが、単回投与で済むという点です。

 

1回で済むのですから、コンプライアンスが良い薬です。

 

吸入でイナビルというものがあり、それも単回投与ですが、吸入であることから小児の患者で投与が困難な患者が多数見受けられたことがあり、医療現場では困惑する場面がよく見られました。

 

それが飲み薬で単回投与が可能になったことで、投与の可能性が広がりました。

 

錠剤の大きさもゾフルーザ錠10mgで直径 約5.0mm 厚さ 約2.65mmの丸い錠剤、ゾフルーザ錠20mgで長径 約8.5mm 短径 約4.4mm 厚さ 約4.4mmの細長い錠剤であるので嚥下もしやすいと思われます。

 

粉砕はフイルムコーティング錠なので避けた方がよさそうです。

 

なので粉でなければ飲めない場合は、吸入薬かタミフルドライシロップになってしまいます。

 

*追記

 

2018年の9月ごろにNew England Journal of Medicineにゾフルーザについての論文が掲載されました。

 

おおむね添付文書などの情報どおりのようですが。

 

ゾフルーザは12~64歳の健常者のインフルエンザにおいて、

 

1)タミフルと効果は同等ですが、症状のでる期間を約1日短縮させる。

 

2)他人にうつすことを懸念するウイルス検出期間はタミフルよりも2~3日短縮される。

 

3)約1割の患者でウイルスが変異して、ウイルス検出期間がむしろ延長したり、症状も出る期間が長引くことがある。

 

ことが紹介されていました。

 

3)は注意すべき点ですね、使いすぎて効きにくいようにならないようにしなければならないです。

 

ただ、1日1回で済むことは患者さんにとってメリットなのでどう処方していくかがカギになります。

 

デメリットなのは、薬価が高いことで、タミフルのジェネリック品が9月より販売開始されるので、

 

それとの比較では、3割負担の患者さんでは支払いが1000円ほどの差がでます。(処方として)

 

医療現場では前回の流行期に使えなかったので、この10月以降の流行期には使うことを期待しているみたいですが。

 

適正な使用が望まれますね。

 

 

副作用について

 

ゾフルーザの副作用は今の段階では、主なものとして、下痢(1.3%)、GPT増加(0.9%)、(12歳未満の小児、下痢(1.9%))である。

 

発売されて、使用されていくうちに、新たなデーターが蓄積されていくのだと思います。

 

じっくり様子をみていきたいですね。

 

まとめ

 

シオノギ製薬より製造承認がおりたとの発表があったゾフルーザ、内服の単回投与で済むという特徴から医療現場での期待が膨らんでいます。

 

今後の推移を見守っていきたいですね。

 

追記:論文の発表から、状況を判断して、患者さんとよく相談し適正に使われることが望まれます。

追記:顆粒剤が追加されました。

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