春が近づいてくると花粉症で憂鬱になる人がいます。
なかには、秋になっても同じように花粉症になる人もいるようです。
そんな人を見ていると涙目になって大変そうに思えます。
花粉症の治療薬ザイザルとは 薬としての効果と副作用について紹介します。
Contents
花粉症の治療薬ザイザルとは
日本では2010年12月より販売されている、第2世代の抗ヒスタミン薬の1つである「ザイザル」。
タリオンほどではないですが、比較的使われている第2世代の抗ヒスタミン薬となります。
ジェネリック医薬品はまだ発売されていないので、薬の負担を減らすためにジェネリック医薬品を選択することはできません。
ザイザルの成分名はレボセチリジン塩酸塩である。
花粉症の症状には、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの3大症状と、目のかゆみを加えた4大症状があります。
その症状が出るのは、花粉が鼻粘膜や目の粘膜などに付着してアレルギー反応がでることによります。
くしゃみは花粉などの異物を外に出そうとすることにより起こります。
ひどいときは続けて何回もすることがあるようですね。
鼻水は、同じように異物を洗い流そうとすることにより起こります。
ウイルスや細菌などと戦っているわけではないので、粘り気のある色の付いた鼻水ではありません、透明でさらさらしている鼻水です。
鼻づまりは、別に鼻に鼻水が詰まっているわけではないのです、鼻の粘膜が炎症で腫れて鼻水の通り道が狭くなってつまったように感じるだけです。
花粉症が進んでからの方が鼻づまりは起こりやすいですね。
そして、もう1つの症状、目のかゆみは目の粘膜に異物がつくことで炎症が起こり、かゆみとして感じることになります。
時には、違和感や痛みを感じることもあるようです。
これらの4大症状以外にも、のどの痛み、たんのでない乾いた咳、肌荒れ、耳のかゆみ、熱感、倦怠感、頭重などさまざまな症状がでることがあります。
これらの症状はヒスタミンなどの物質が肥満細胞から放出されることにより出てくるようになります。
ザイザルは、鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状をもたらすヒスタミンの作用を抑制したり、ロイコトリエンなどの作用も抑制することで、花粉症を改善することになります。
禁忌
本剤の成分またはピペラジン誘導体(セチリジン、ヒドロキシジンを含む)に対して過敏症の既往歴のある患者
重度の腎障害(クレアチニンクリアランス10mL/min未満)のある患者
用法用量
アレルギー性鼻炎
通常、成人にはレボセチリジン塩酸塩として1回5mgを1日1回、就寝前に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高投与量は1日10mgとする。
通常、7歳以上15歳未満の小児にはレボセチリジン塩酸塩として1回2.5mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。
通常、1歳以上7歳未満の小児にはレボセチリジン塩酸塩として1回1.25mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。
通常、6ヶ月以上1歳未満の小児にはレボセチリジン塩酸塩として1回1.25mgを1日1回経口投与する。
(レボセチリジン塩酸塩 2.5mg=ザイザルシロップ0.05% 5mL;レボセチリジン塩酸塩 1.25mg=ザイザルシロップ0.05% 2.5mL)
剤型
錠剤
ザイザル錠10mg 96.40円/1錠
ザイザルシロップ0.05% 17.90円/1ml(2014年4月発売開始)
CCR(クレアチニンクリアランス)(mL/mim)
CCR | 推奨用量 |
80≦ | 5mg(1日1回) |
50~79 | 2.5mg(1日1回) |
30~49 | 2.5mg(2日1回) |
10~29 | 2.5mg(週に2回(3~4日に1回)) |
腎障害を有する小児については体重も考慮して個別に調整すること。
眠気を催すことがあるので、本剤投与中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作には注意させること。
季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考慮して、その直前から投与を開始し、その時期が過ぎるまで続けることが望ましい。
本剤の使用により効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり使用しないこと。
慎重投与
肝障害のある患者
腎障害のある患者
てんかんなどの痙攣性疾患またはこれらの既往歴のある患者(痙攣を発現するおそれがある)
テオフィリン(テオドール)との併用で本剤の作用が強化される可能性がある。
リトナビル(ノービア)との併用で本剤の作用の強化とリトナビルの作用の減弱が報告されている。
中枢神経抑制剤やアルコールとの併用で中枢神経系に影響を与える可能性がある。
ピルシカイニド塩酸塩水和物(サンリズム)との併用で両剤の血中濃度が上昇し、ピルシカイニド塩酸塩水和物の副作用が発現したとの報告がある。
高齢者は腎機能が低下していることが多いので、副作用が発現しやすいので本剤の投与には慎重に対応すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。(ヒト乳汁中へ移行することが報告されている)
低出生体重児、新生児、乳児または7歳未満の小児に対する安全性は確立されていない。(国内における使用経験はない)
薬としての効果
ザイザルは第2世代の抗ヒスタミン薬で、第1世代の抗ヒスタミン薬に比べ、抗コリン作用や眠気やぼ~っとした感じが出にくいように改良したものになります。
効き目は、そこそこありますが、長期に服用すると人によって効きにくくなることもあるでしょう。
ザイザルはジルテックの光学異性体で、ジルテックより効き目が出やすいもので半量で同じ効果を示します。
副作用について
主な副作用としては、眠気、倦怠感、口渇などである。
その他の副作用としては、頭痛、めまい、嘔気、食欲不振、ふらふら感、しびれ感、胃不快感、下痢、消化不良、腹痛、胃痛、口唇炎、便秘、口唇乾燥感、嘔吐、味覚異常、口内炎、動悸、血圧上昇、不整脈、好酸球増多など血液異常、浮腫、発疹、じんましん、かぶれ、血管浮腫、結膜充血、霧視、GOT・GPT・総ビリルビン上昇、Al-P上昇、尿たんぱく・BUNの上昇、尿糖・ウロビリノーゲンの異常、頻尿、血尿、耳鳴、月経異常、胸痛、ほてりなどがジルテックで報告されているので一応注意しましょう。
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー
痙攣
肝機能障害(0.6%)、黄疸
血小板減少
まとめ
ザイザルは第2世代の抗ヒスタミン薬で、第1世代の抗ヒスタミン薬に比べ、抗コリン作用や眠気やぼ~っとした感じが出にくいように改良したものになります。
効き目は、そこそこありますが、長期に服用すると人によって効きにくくなることもあるでしょう。
ザイザルはジルテックの光学異性体で、より効き目が出やすいもので半量で同じ効果を示します。
主な副作用としては、眠気、倦怠感、口渇などです。
重い副作用はめったに出ないですが、長期に服用する時は、定期的に肝機能検査を受けておくほうがいいでしょう。