生活習慣病の脂質異常症(高脂血症)の治療において処方されることのあるロトリガ。
トリグリセライド(TG)が高い場合には補助的に併用で処方されることがあります。
調剤薬局ではこの薬剤は中性脂肪(TG)が高い場合で追加とかでたまに調剤されています。
脂質異常症治療薬ロトリガとは、薬としての効果と副作用について紹介します。
Contents
脂質異常症治療薬ロトリガとは
日本では2013年1月より販売されている、中性脂肪やコレステロールを下げるため使われる薬の1つである「ロトリガ」。
ジェネリック医薬品はまだ発売されていないので(2017年11月)、薬の負担を減らそうとジェネリック医薬品の選択ができません。
ロトリガの成分名はオメガ-3脂肪酸エチルである。
脂質異常症は血液中のコレステロールやトリグリセリド(中性脂肪:TG)の数値異常がおこり、動脈硬化を早めたりするなど様々な病気を合併することになります。
コレステロールは小腸での吸収や肝臓での合成で作られ、全身に運ばれて性ホルモンへの合成などに使われることになります。
そして、余ったコレステロールは肝臓で胆汁酸に変えられて、胆管をとおして小腸に排泄され、90%以上が再吸収され残りが体外に出ていくことになります。
ロトリガの有効成分はオメガ-3脂肪酸エチルでEPA(イコサペント酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などの不飽和脂肪酸を含みます。
(EPAとDHAの作用にはほとんど違いがありません。)
ロトリガは、トリグリセリド(TG)の腸管からの吸収抑制、肝臓での合成抑制及び分泌抑制、更には、血漿リポ蛋白リパーゼ(LPL)の活性亢進でTGを分解したりして主に中性脂肪(TG)の低下作用を示します。
ロトリガには血をさらさらにする作用があります。
禁忌
出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、消化管潰瘍、尿路出血、喀血、硝子体出血など)(エパデールの作用により止血が困難となるおそれがある)
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
用法用量
高脂血症
通常、成人にはオメガ-3脂肪酸エチルとして1回2gを1日1回、食直後に経口投与する。
ただし、トリグリセリドの高値の程度により1回2g、1日2回まで増量できる。
本剤は空腹時に服用すると吸収率が良くないので食直後の服用になります。
本剤は噛まずに服用することになります。
治療に際しては高脂血症治療の基本である食事療法、運動療法などを検討し、薬剤の使用が妥当である場合のみに使用します。
治療効果が認められない時には投与を中止すること。
本剤投与中にLDLコレステロール値の上昇する可能性があるので、LDLコレステロール値の検査を定期的にすること。
慎重投与
出血の危険性の高い患者(重度の外傷、手術等)(出血を助長するおそれがある)
抗凝血剤(ワーファリン(ワルファリン))あるいは血小板凝集抑制剤(バイアスピリン(アスピリン)、インフリー(インドメタシン)、パナルジン(チクロピジン塩酸塩)、プレタール(シロスタゾール))を投与中の患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回る場合に投与すること。
授乳婦では投与を避けることが望ましい。
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)
薬としての効果
ロトリガの有効成分はオメガ-3脂肪酸エチルでEPA(イコサペント酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などの不飽和脂肪酸を含みます。
EPAとDHAの作用にはほとんど違いがありません。
ロトリガはトリグリセリド(TG)の腸管からの吸収抑制、肝臓での合成抑制及び分泌抑制、更には、血漿リポ蛋白リパーゼ(LPL)の活性亢進でTGを分解したりして中性脂肪(TG)やコレステロールの低下作用を示します。
同種の薬剤でエパデールがありますが、基本的に作用に違いはないようです。
ロトリガはノルウェーで開発、エパデールは日本で開発されたのでエパデールの方が日本人のデーターがあるとのことです。
副作用について
主な副作用としては、下痢である。
その他では悪心、腹痛、おくび、腹部膨満感、便秘、鼓腸、肝機能障害(GPT上昇、GOT上昇)などである。
重大な副作用は肝機能障害、黄疸(頻度不明)があります。
ロトリガにはこれといって特有な副作用はないですが、下痢などの胃腸症状が起こり得ます。
まとめ
生活習慣病でよくありがちな脂質異常症の治療で、中性脂肪の値を下げたいとかになった場合にはロトリガが使われることがあります。
副作用は少ない方ですが、下痢などの胃腸症状がでるかもしれません、まれに、吐き気や発熱、皮膚や白目が黄色くなるといった肝臓関連の副作用や鼻血などの出血傾向がみられる場合は医療機関を受診するようにしてください。