ニキビは誰もが経験する身近な皮膚の疾患です。
若いころに発症することが多いので「青春の象徴」と呼ばれることもあります。
年齢が上がるにつれ、自然となくなっていくために病気という認識があまりないのですが、医療機関でも治療ができます。
ニキビ治療薬ペピオゲルとは 薬としての効果と副作用について紹介します。
Contents
ニキビ治療薬ペピオゲルとは
日本では2015年4月より販売されている、ニキビの時に使われる薬である「ペピオゲル」。
この薬剤にはジェネリック医薬品が発売されていないので薬剤費を抑えることができません。
ペピオゲルの成分名は過酸化ベンゾイルです。
にきびとは、おでこ、頬、口のまわり、下あご、背中や胸の中央など皮脂分泌量の多い皮膚に生じる発疹で、面皰(めんぽう)と呼ばれる毛穴に角質や皮脂がつまった皮疹のことをいいます。
ニキビができる原因は諸説がありますが、詳細は解明されていない。
毛穴が男性ホルモンと細菌(皮膚常在菌:アクネ菌)と皮脂との相互作用で炎症を起こすという説が有力とされています。
治療は毛穴を広げることなどで皮脂などの排泄を促進したり、皮脂の中で繁殖している雑菌やアクネ菌を殺菌したりします。
ペピオゲルは皮脂の中で繁殖している雑菌やアクネ菌を殺菌したり、毛穴の中にある角質を排出しやすくすることでニキビを改善することになります。
禁忌
1)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
用法用量
尋常性ざ瘡(にきび)
1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布する。
剤型
ゲル状軟膏
ペピオゲル2.5% 120.9円/1g
本剤は凍結を避けて、25℃以下に保存すること。
眼、口唇、その他の粘膜及び傷口に使用しないこと、これらの部位に本剤が付着した場合は、直ちに水で洗い流すこと。
過度の紫外線にはさらさないようにすること。(日焼けランプなど)
使用中には皮膚剥脱(鱗屑・落屑)、紅斑、刺激感、腫脹などがあらわれることがある。観察を十分にして、必要に応じて休薬などの適切な処置をすること。
結節および嚢腫には、他の適切な処置を行うこと。
慎重投与
他の外用剤との併用の際には皮膚刺激感が増すおそれがあるので注意すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
授乳中の婦人には使用しないことが望ましいが、やむを得ず使用する場合には授乳を避けさせること。(乳汁移行は不明である)
低出生体重児、新生児、乳児、12歳未満の小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)
薬としての効果
ペピオゲルは皮脂の中で繁殖している雑菌やアクネ菌を殺菌したり、毛穴の中にある角質を改善することでニキビを改善するお薬です。
そのため非炎症性のニキビ(白ニキビ、黒ニキビ)や炎症性のニキビ(赤ニキビ)にも使えます。
ペピオゲルの抗菌作用では耐性菌の報告がなく、既存の抗菌薬に耐性があっても抗菌作用を示します。
アクネ菌に対しても有用性が高いとされています。
副作用について
主な副作用は、皮膚剥脱(18.6%)、適用部位刺激感(14.0%)、適用部位紅斑(13.8%)、適用部位乾燥(7.4%)である。(薬品承認時)
その他の副作用は、接触性皮膚炎、皮膚炎、湿疹、じんましん、間擦疹、乾皮症、脂腺機能亢進、腫脹、ピリピリ感、灼熱感、口角炎、眼瞼炎、白血球数減少、白血球数増加、血小板数増加、血中ビリルビン増加、GPT増加、などがあります。
まとめ
ペピオゲルは皮脂の中で繁殖している雑菌やアクネ菌を殺菌したり、毛穴の中にある角質を排出しやすくすることでニキビを改善します。
炎症性ニキビや非炎症性ニキビにも効果があり、抗菌作用には耐性菌発現の報告がないため雑菌やアクネ菌などの殺菌には有用性が高いです。
主な副作用は、皮膚剥脱(18.6%)、適用部位刺激感(14.0%)、適用部位紅斑(13.8%)、適用部位乾燥(7.4%)です。
あまりないことですが、一時的なものでなくひどくなるようでしたら、医師に受診して相談してください。