ニキビは誰もが経験する身近な皮膚の疾患です。
若いころに発症することが多いので「青春の象徴」と呼ばれることもあります。
年齢が上がるにつれ、自然となくなっていくために病気という認識があまりないのですが、医療機関でも治療ができます。
ニキビ治療薬デュアック配合ゲルとは 薬としての効果と副作用について紹介します。
Contents
ニキビ治療薬デュアック配合ゲルとは
日本では2015年7月より販売されている、ニキビの時に使われる薬である「デュアック配合ゲル」。
この薬剤にはジェネリック医薬品が発売されていないので薬剤費を抑えることができません。
デュアック配合ゲルの一般名はクリンダマイシン1%-過酸化ベンゾイル3%ゲルです。
にきびとは、おでこ、頬、口のまわり、下あご、背中や胸の中央など皮脂分泌量の多い皮膚に生じる発疹で、面皰(めんぽう)と呼ばれる毛穴に角質や皮脂がつまった皮疹のことをいいます。
にきびができる原因は諸説がありますが、詳細は解明されていない。
毛穴が男性ホルモンと細菌(皮膚常在菌、アクネ菌)と皮脂との相互作用で炎症を起こすという説が有力とされています。
治療は毛穴を広げることなどで皮脂などの排泄を促進したり、皮脂の中で繁殖している雑菌やアクネ菌を殺菌したりします。
デュアック配合ゲルは皮脂の中で繁殖している雑菌やアクネ菌を殺菌したり、毛穴の中にある角質を排出しやすくすることでニキビを改善することになります。
禁忌
1)本剤の成分またはリンコマイシン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
用法用量
尋常性ざ瘡(にきび)
1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布する。
剤型
ゲル状軟膏
デュアック配合ゲル 152.4円/1g
本剤は凍結を避けて、2~8℃で保存すること。
12週間で効果が認められなければ使用を中止すること。12週を超えて使用する場合には、その必要性を慎重に判断すること。
眼、口唇、その他の粘膜及び傷口に使用しないこと、これらの部位に本剤が付着した場合は、直ちに水で洗い流すこと。
過度の紫外線にはさらさないようにすること。(日焼けランプなど)
使用中には皮膚剥脱、紅斑、刺激感、腫脹などがあらわれることがある。観察を十分にして、必要に応じて休薬などの適切な処置をすること。
結節および嚢腫には、他の適切な処置を行うこと。
慎重投与
抗生物質に関連した下痢または大腸炎の既往歴がある患者(偽膜性大腸炎などの重篤な大腸炎があらわれるおそれがある)
アトピー性体質の患者(重症の即時型アレルギーがあらわれるおそれがある)
他のニキビ治療外用剤との併用の際には皮膚刺激感が増すおそれがあるので注意すること。
エリスロシン(エリスロマイシン)含有製剤との併用で本剤の効果が減弱する可能性がある。(クリンダマイシンとの拮抗で)
末梢性筋弛緩剤(塩化スキサメトニウム、塩化ツボクラリンなど)との併用で神経筋遮断作用が増強するおそれがある。
テラジアパスタ(スルファジアジン)やスルフィソミジン(外用剤として)との併用(重ね塗り)で皮膚および顔毛に一過性の変色(黄色かたは橙色)がみられる可能性がある。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
授乳中の婦人には使用しないことが望ましいが、やむを得ず使用する場合には授乳を避けさせること。(乳汁移行は不明である)
低出生体重児、新生児、乳児、12歳未満の小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)
薬としての効果
デュアック配合ゲルペピオゲルとダラシンTゲルを合体させた薬剤になっています。
皮脂の中で繁殖している雑菌やアクネ菌を殺菌したり、毛穴の中にある角質を改善することでニキビを改善するお薬です。
そのため非炎症性のニキビ(白ニキビ、黒ニキビ)や炎症性のニキビ(赤ニキビ)にも使えます。
デュアック配合ゲルはペピオゲルよりも抗菌作用が強化されているので、赤くて腫れを伴う急性期のニキビなどに向きます。
副作用について
主な副作用は、乾燥(9.8%)、接触性皮膚炎(6.8%)、紅斑(5.8%)、皮膚剥脱(5.8%)、そう痒症(5.2%)である。(薬品承認時)
その他の副作用は、皮膚炎、湿疹、疼痛、発赤、変色、灼熱感、じんましん、過敏症、などがあります。
重大な副作用
大腸炎(限局性腸炎、潰瘍性大腸炎、抗生物質関連大腸炎(偽膜性大腸炎を含む)などの大腸炎、出血性下痢)があらわれるおそれがある。、
まとめ
デュアック配合ゲルは尋常性ざ瘡の国内初の配合剤です。
皮脂の中で繁殖している雑菌やアクネ菌を殺菌したり、毛穴の中にある角質を排出しやすくすることでニキビを改善します。
炎症性ニキビや非炎症性ニキビにも効果があり、デュアック配合ゲルはペピオゲルよりも抗菌作用が強化されているので、赤くて腫れを伴う急性期のニキビなどに向きます。
主な副作用は、乾燥(9.8%)、接触性皮膚炎(6.8%)、紅斑(5.8%)、皮膚剥脱(5.8%)、そう痒症(5.2%)です。(薬品承認時)
まれですが、大腸炎(限局性腸炎、潰瘍性大腸炎、抗生物質関連大腸炎(偽膜性大腸炎を含む)などの大腸炎、出血性下痢)があらわれる可能性があるので注意してください。
下痢がひどくなったり、腹痛、発熱などがあらわれたら早めに医師に受診して相談してください。