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糖尿病

糖尿病用剤グルコバイとは 薬としての効果と副作用について

投稿日:2018年1月17日 更新日:

 

 

生活習慣病の糖尿病の治療において処方されることのあるグルコバイ。

 

経口血糖降下薬としてはα-グルコシダーゼ阻害薬のものになります。

 

α-グルコシダーゼ阻害薬の中では最も古いお薬ですが調剤薬局で調剤されることもあります。

 

糖尿病用剤グルコバイとは 薬としての効果と副作用について紹介します。

 

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Contents

糖尿病用剤グルコバイとは

 

日本では1993年12月より販売されている、α-グルコシダーゼに働きかけ単糖の生成を阻害することで小腸での吸収を抑制し血液中の糖分「血糖」を下げることに使われる薬の1つである「グルコバイ」。

 

ジェネリック医薬品は発売されていますから、薬の負担を減らそうとジェネリック医薬品の選択ができます。

 

たくさん使われているので、後発品がそこそこあります。

 

グルコバイの成分名はアカルボースである。

 

でんぷんなどは加水分解で二糖類を経て単糖類にまで分解されます。

 

単糖類になれば小腸から吸収されて血糖の上昇をもたらします。

 

その二糖類の加水分解に作用するのがα-グルコシダーゼという酵素になります。

 

なので、その酵素を阻害すれば、糖分の消化・吸収が遅れて、インスリンの分泌のタイミングに合っていない食後の過血糖が改善されることになります。

 

グルコバイはα-グルコシダーゼという酵素を阻害することにより、食後の過血糖を改善することになります。

 

したがって、グルコバイは空腹時血糖がさほど高くなく、食後に高血糖になる軽症2型糖尿病には単独使用されます。

 

またSU剤などやインリン治療患者でも食後高血糖が著しい場合にはグルコバイの併用も考慮されることがあります。

 

 

 

 

禁忌

重症ケトーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡の患者(インスリンの適用である)

 

重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者(インスリンの適応である)

 

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

 

妊婦または妊娠している可能性のある婦人(胎盤を通過して胎児に悪い作用を及ぼす可能性がある)

 

 

 

用法用量

糖尿病の食後過血糖の改善

アカルボースとして、通常成人では1回100mgを1日3回、食直前に経口投与する。ただし、1回50mgより投与を開始し、忍容性を確認したうえで1回100mgへ増量もできます。

なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。

食直前に飲み忘れたら食事開始15分後までくらいなら、効果に影響がなく服用ができると言われています。

 

剤型

錠剤

グルコバイ錠50mg   20.20円/1錠

グルコバイ錠100mg   35.60円/1錠

グルコバイOD錠50mg  20.20円/1錠(2010年5月より)

グルコバイOD錠100mg  35.60円/1錠(2010年5月より)

(それぞれの容量の口腔内崩壊錠(OD錠)が発売されています)

 

他の糖尿病用剤との併用に際しては、低血糖があらわれることがあるので、用量調節などに注意する。

 

患者に対しては、低血糖症状およびその対処法について充分な説明を行うこと。

 

劇症肝炎などの重篤な肝機能障害があらわれることがあるので、投与開始後6ヶ月までは月1回、その後も定期的に肝機能検査を行うこと。

 

糖尿病であることが確立した患者に対してのみ適用を考えること(他の疾患でないことを確認する)

 

治療に際しては糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法などを検討し、薬剤の使用が妥当である場合(食後血糖2時間値が200mg/dL以上を示す場合)のみに使用します。

 

食事療法・運動療法に加えて経口血糖降下薬またはインスリン製剤を使用している患者では、投与の際の空腹時血糖値は140mg/dL以上を目安とする。

 

常に投与の継続性の可否、投与量、薬剤の選択に注意すること。

 

低血糖を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与する時は注意すること。

 

本剤投与中は血清1,5AGによる血糖コントロールは参考にならないので注意する。

 

 

 

慎重投与

他の糖尿病治療薬を投与されている患者(低血糖症状があらわれることがある)

 

開腹手術の既往または腸閉塞の既往のある患者(腸内ガスなどの増加により、腸閉塞があらわれることがある)

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胃腸障害のある患者(鼓腸、放屁、下痢などの症状が増強されるおそれがある)

 

重篤な肝機能障害のある患者

 

重篤な腎機能障害のある患者

 

ロエムヘルド症候群、重度のヘルニア、大腸の狭窄・潰瘍などのある患者(症状が悪化する可能性がある)

 

 

血糖降下作用を増強する薬剤などと併用する場合は血糖降下作用の増強による低血糖症状に注意すること

低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、動悸、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙攣など)

対象薬剤

SU剤(グリベンクラミド、グリクラジドなど)、スルホンアミド系薬剤(グリブゾール)、インスリン製剤、ビグアナイド製剤(メトホルミン塩酸塩など)、

インスリン抵抗性改善薬(ビオグリタゾン、トログリタゾンなど)、速効型食後血糖降下剤(ナテグリド、ミチグリニド)

β-遮断剤(プロプラノロール塩酸塩、アテノロール、ピンドロールなど)、MAO阻害剤、

サリチル酸製剤(アスピリン、アスピリン・ダイアルミネート、など)など

 

血糖降下作用を減弱する薬剤と併用する場合は血糖降下作用を減弱による高血糖症状に注意すること

高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭など)

対象薬剤

アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、卵胞ホルモン、利尿剤(チアジド系、クロルタリドン、フロセミドなど)、

ピラジナミド、イソニアジド、リファンピシン、ニコチン酸、フェノチアジン系薬剤、フェニトイン、ブセレリン酢酸塩

 

ジゴキシン(ジゴシン)と併用する時はジゴキシンの血中濃度が低下することがあるので注意すること。

 

ラクツロース、ラクチトール水和物(ポルトラック)と併用する時は腸内ガスがさらに増加するという副作用が増強される可能性がある。

 

炭水化物消化酵素剤(ジアスターゼなど)と併用する時はそれぞれの薬効に影響を及ぼす可能性がある。

 

コレスチラミン製剤との併用で本剤の作用に影響を及ぼすおそれがあるので併用しないことが望ましい。

 

高齢者など忍容性の低下が懸念される患者に対しては低用量(50mg)から開始し、慎重に投与すること。

 

授乳中の婦人には投与しないことが望ましい。

 

低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立されていない。(使用経験はない)

 

薬としての効果

 

グルコバイはインスリンを介する直接的な血糖降下作用はありません。

 

二糖類などの単糖への分解を阻害することで小腸での吸収を抑制することで食後の過血糖を改善します。

 

グルコバイは空腹時血糖がさほど高くなく、食後に高血糖になる軽症2型糖尿病には単独使用されたり、SU剤などやインスリンによる治療患者でも食後高血糖が著しい場合にはグルコバイの併用も考慮されることがあります。

 

グルコバイはα-アミラーゼを阻害する作用もあわせもっています。

 

副作用について

 

主な副作用としては、放屁(15.78%)、腹部膨満・鼓腸(13.27%)、GPT上昇(1.96%)などである。(再審査終了時)

 

その他では、排便回数増加、下痢、腹痛、便秘、嘔気、嘔吐、食欲不振、食欲亢進、軟便、発疹、そう痒、頭痛・頭重感、めまい、GOT上昇、Al-p上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、などである。

 

重大な副作用は、

低血糖

腸閉塞

肝機能障害、黄疸

 

類薬(ボグリボース)での重大な副作用

重篤な肝硬変例での意識障害を伴う高アンモニア血症

 

まとめ

 

生活習慣病である糖尿病の治療で、α-グルコシダーゼに働きかけ単糖の生成を阻害することで小腸での吸収を抑制し血液中の糖分「血糖」を下げることに使われる薬の1つである「グルコバイ」。

 

α-グルコシダーゼ阻害薬の中では最も古いお薬ですが調剤薬局で調剤されることもあります。

 

グルコバイはインスリンを介する直接的な血糖降下作用はありません。

 

二糖類などの単糖への分解を阻害することで小腸での吸収を抑制することで食後の過血糖を改善します。

 

グルコバイは空腹時血糖がさほど高くなく、食後に高血糖になる軽症2型糖尿病には単独使用されたり、SU剤などやインスリンによる治療患者でも食後高血糖が著しい場合にはグルコバイの併用も考慮されることがあります。

 

主な副作用としては、放屁(15.78%)、腹部膨満・鼓腸(13.27%)、GPT上昇(1.96%)などがあります。(再審査終了時)

 

他の糖尿病治療薬などと併用している時は低血糖にも注意が必要になります。

 

低血糖の場合はぶどう糖を服用するようにしましょう。

 

そのほかの副作用は少ないですが肝機能障害を起こすことがまれにあります。

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