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糖尿病

糖尿病用剤リオベルとは 薬としての効果と副作用について

投稿日:

 

 

生活習慣病の糖尿病の治療において処方されることのあるリオベル。

 

経口血糖降下薬としてはDPP-4阻害薬とインスリン抵抗性改善薬の合剤のものになります。

 

DPP-4阻害薬とインスリン抵抗性改善薬の合剤として調剤薬局で調剤されることがそれほどない方です。

 

糖尿病用剤リオベルとは 薬としての効果と副作用について紹介します。

 

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Contents

糖尿病用剤リオベルとは

 

日本では2011年9月より販売されている、DPP-4阻害薬とインスリン抵抗性改善薬の合剤である「リオベル」。

 

ジェネリック医薬品はまだ発売されていませんから、薬の負担を減らそうとしてジェネリック医薬品の選択はできません。

 

リオベルの成分名はアログリプチン安息香酸塩/ピオグリタゾン塩酸塩である。

 

糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンの量が不足したり作用が弱まったりして血液中の糖分「血糖」が上がってしまう病気です。

 

血液中の糖分「血糖」は、膵臓から分泌されるインスリンで調節されています。

 

インスリンは膵臓にあるランゲルハンス島にあるβ細胞でつくられています。

 

食事などで血糖値が上昇すると、膵臓のβ細胞が働いてインスリンを分泌します。

 

そのインスリンは全身の臓器にとどくと、血糖を取り込んでエネルギーとして利用したり、たくわえたり、タンパク質の合成や細胞の増殖を促進したりします。

 

このように取り込まれた血糖はインスリンによって速やかに処理され血液中に一定の濃度で保たれています。

 

そのインスリンの量が不足したり働きが悪くなったりすると血液中の血糖を一定に保てなくなり糖尿病になるのです。

 

グルベスは作用の違うDPP-4阻害薬とインスリン抵抗性改善薬を組み合わせたお薬で、血糖降下作用の増強が見込めます。

 

 

 

禁忌

心不全の患者及び心不全の既往歴のある患者(ピオグリタゾンでは心不全を憎悪あるいは発症したとの報告がある)

 

重症ケトーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡、1型糖尿病の患者(インスリンの適用である)

 

重篤な肝機能傷害のある患者(低血糖を起こすおそれがある)

 

重篤な腎機能傷害のある患者(低血糖を起こすおそれがある)

 

重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者(インスリンの適応である)

 

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

 

妊婦または妊娠している可能性のある婦人(胎盤を通過して胎児に悪い作用を及ぼす可能性がある)

 

 

 

用法用量

2型糖尿病(既にアログリプチン安息香酸塩とピオグリタゾン塩酸塩を併用して状態が安定している場合、あるいはそれぞれの単剤で効果が不十分な場合に本剤の使用を検討すること)

通常、成人には1日1回1錠(アログリプチン/ピオグリタゾンとして25mg/15mgまたは25mg/30mg)を朝食前または朝食後に経口投与する。

 

剤型

錠剤

リオベル配合錠LD    203.10円/1錠(アログリプチン/ピオグリタゾンとして25mg/15mg)

リオベル配合錠HD    250.20円/1錠(アログリプチン/ピオグリタゾンとして25mg/30mg)

 

本剤は2型糖尿病の第一選択薬としない。

 

浮腫、急激な体重増加、心不全症状などに注意し、場合によってはループ利尿剤などの投与など適切な処置を行うこと。

 

定期的に心電図検査を行い、慎重に投与すること。

 

浮腫が比較的女性に多く報告されているので、女性に投与する場合には慎重に投与すること。

 

低血糖を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与する時は注意すること。

 

SU剤またはインスリン製剤との併用における効果および安全性は確立されていない。

 

膀胱がんの発生リスクが増加する可能性が完全には否定できないので、観察や指導を十分にし、慎重に投与すること。

 

糖尿病であることが確立した患者に対してのみ適用を考えること(他の疾患でないことを確認する)

 

食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。

 

インスリン抵抗性が推定される患者にのみ投与すること。インスリン抵抗性の目安は肥満度(BMI)で24以上あるいはインスリン分泌状態が空腹時血中インスリン値で5μU/ml以上とする。

 

本剤を投与する場合には、定期的に検査し、効果が不十分な場合はより適切な治療へと速やかに切り替えること。

 

常に投与の継続性の可否、投与量、薬剤の選択に注意すること。

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急激な血糖降下に伴い、糖尿病性網膜症が悪化することがあるので注意すること。

 

本剤と他の糖尿病用剤の併用における安全性は検討されていない。

 

本剤とGLP-1受容体作動薬(GLPアナログ)との併用では有効性および安全性は確認されていない。

 

 

 

慎重投与

心不全発症のおそれのある心筋梗塞、狭心症、心筋症、高血圧性心疾患のある患者(心不全の発症のおそれがある)

 

肝機能傷害のある患者

 

腎機能傷害のある患者

 

SU剤またはインスリン製剤を投与中の患者(低血糖のリスクが増加するおそれがある)

 

脳下垂体機能不全または副腎機能不全の患者

 

栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量の不足または衰弱状態の患者

 

激しい筋肉運動をする者

 

過度のアルコール摂取者

 

開腹手術の既往または腸閉塞の既往のある患者(腸内ガスなどの増加により、腸閉塞があらわれることがある)

 

血糖降下作用を増強する薬剤などと併用する場合は血糖降下作用の増強による低血糖症状に注意すること、

低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、動悸、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙攣など)

対象薬剤

インスリン製剤、SU剤、速効型インスリン分泌促進薬、ビグアナイド系薬剤、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボースなど)、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤、クマリン系薬剤(ワルファリンカリウム)、サリチル酸製剤(アスピリン、アスピリン・ダイアルミネート、など)、β-遮断剤(プロプラノロール塩酸塩、アテノロール、ピンドロールなど)、MAO阻害剤、クロフィブラート、ベザフィブラート、など

 

血糖降下作用を減弱する薬剤と併用する場合は血糖降下作用を減弱による高血糖症状に注意すること

高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭など)

対象薬剤

アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、など

 

リファンピシンと併用する場合には、ピオグリタゾンの効果が減弱することがあるので、必要に応じてピオグリタゾンの増量を考慮すること。

 

高齢者では生理機能が低下していることが多いため、これまでのピオグリタゾンの投与量を考慮して、LD錠から開始するなど慎重に投与すること。

 

授乳中の婦人には投与は避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。(動物実験でそれぞれの薬剤の乳汁中への移行が報告されている)

 

低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していない。(使用経験はない)

 

薬としての効果

リオベルは作用の違うDPP-4阻害薬とインスリン抵抗性改善薬を組み合わせたお薬で、血糖降下作用の増強が見込めます。

どちらかといえば肥満型でインスリンに対する感受性が鈍っている人に向いています。

原則として、第一選択薬にはなりません。まずは単剤での治療を優先します。

アログリプチン安息香酸塩とピオグリタゾン塩酸塩を併用して状態が安定している場合、あるいはそれぞれの単剤で効果が不十分な場合に本剤の使用を検討します。

副作用について

 

主な副作用としては、浮腫(女性に多い)、低血糖、便秘、LDHおよびCKの上昇、などである。(承認時)

 

その他では、発疹、湿疹、そう痒、じんましん、貧血、白血球減少、血小板減少、血圧上昇、心電図異常、動悸、GOT、GPT、AL-P、γ-GTPの上昇、糖尿病黄斑浮腫、悪心・嘔吐、腹部膨満、食欲不振、食欲亢進、胸やけ、鼓腸、腹痛、胃腸炎、頭痛、めまい、眠気、四肢のしびれ、倦怠感、鼻咽頭炎、関節痛、筋肉痛、などがあります。

 

重大な副作用

心不全

浮腫(女性に多い)

肝機能障害、黄疸

低血糖(0.1~5%未満)

横紋筋融解症(筋肉痛、脱力感、CK上昇など)

間質性肺炎(咳嗽、呼吸困難、発熱など)

急性膵炎

ひどい皮膚症状

腸閉塞

類天疱瘡(水疱、びらんなど)

胃潰瘍再燃、

 

まとめ

 

リオベルは作用の違うDPP-4阻害薬とインスリン抵抗性改善薬を組み合わせたお薬で、血糖降下作用の増強が見込めます。

 

どちらかといえば肥満型でインスリンに対する感受性が鈍っている人に向いています。

 

原則として、第一選択薬にはなりません。まずは単剤での治療を優先します。

 

アログリプチン安息香酸塩とピオグリタゾン塩酸塩を併用して状態が安定している場合、あるいはそれぞれの単剤で効果が不十分な場合に本剤の使用を検討します。

 

主な副作用としては、浮腫(女性に多い)、低血糖、便秘、LDHおよびCKの上昇、などがあり。

 

重大な副作用としては、まれですが、急性膵炎や肝機能障害、腸閉塞、横紋筋融解症などの報告がありますから注意しましょう。

 

また、海外からの報告では膀胱がんのリスクの増加があります。はっきりとした話ではないのですが注意しておくほうがいいでしょう。

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