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糖尿病

糖尿病性腎症の薬剤タナトリルとは薬としての効果と副作用について

投稿日:2018年3月19日 更新日:

 

 

生活習慣病の糖尿病を長いこと患うと、いろんなところに障害が出てきます。

 

その中に糖尿病性腎症というのがあります。

 

まずは、糖尿病の進行を抑えることが大事ですが、糖尿病性腎症にもお薬を使うことがあります。

 

糖尿病性腎症の薬剤タナトリルとは薬としての効果と副作用について紹介します。

 

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Contents

糖尿病性腎症の薬剤タナトリルとは

 

日本では1993年12月より販売されている、2002年1月に日本で初めて糖尿病性腎症の効能・効果を追加取得した薬剤であるタナトリル。

 

ジェネリック医薬品はもう発売されているので、薬の負担を減らすためにジェネリック医薬品の選択が可能です。

 

タナトリルの成分名はイミダプリル塩酸塩である。

 

糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンの量が不足したり作用が弱まったりして血液中の糖分「血糖」が上がってしまう病気です。

 

そして高血糖の状態が長く続くと糖尿病性腎症などの合併症が起こるようになります。

 

糖尿病の治療が充分ではない状態が数年以上経過すると、尿中のアルブミン排泄量が増えてきます。

 

これがさらに悪化すると蛋白尿となり腎機能が低下することになります。

 

そしてさらに腎機能が低下すると、慢性腎不全へとすすみ、透析療法のお世話にならざるを得ない状態へと向かいます。

 

このような状況を改善するために、タナトリルが使われることがあります。

 

タナトリルは腎臓のACE活性阻害作用などによって、有意に尿中微量アルブミンを減少させるなどして糖尿病性腎症の改善をもたらすとされています。

 

 

 

>禁忌

本剤に対し、過敏症の既往歴のある患者

 

血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤などの薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、突発性血管浮腫など)(呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがある)

 

デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコールまたはポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者(ショックを起こすことがある)

 

アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者(アナフィラキシーを発現することがある)

 

妊婦または妊娠している可能性のある婦人

 

アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(タナトリルを使う必要性がある患者を除く)

 

 

 

用法用量

1型糖尿病に伴う糖尿病性腎症

通常成人では、イミダプリル塩酸塩として5mgを1日1回経口投与する。

ただし、重篤な腎障害を伴う患者では2.5mgから投与を開始することが望ましい。

 

剤型

錠剤

タナトリル錠2.5  30.60円/1錠

タナトリル錠5   50.30円/1錠

タナトリル錠10  103.70円/1錠

 

 

 

使用上の注意

クレアチニンクリアランスが30ml/分≦、または血清クレアチニンが3mg/dL以上の重篤な腎機能障害のある患者では、慎重に投与すること。

 

 

 

慎重投与

両側性腎動脈狭窄のある患者または片腎で腎動脈狭窄のある患者

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高カリウム血症の患者

 

腎機能障害のある患者

 

脳血管障害のある患者

 

重症の高血圧症患者

 

血液透析中の患者

 

利尿降圧剤投与中の患者

 

厳重な減塩療法中の患者

 

高所作業、自動車の運転等棄権の伴う機械を操作する場合には注意させること

 

手術前24時間は投与しないことが望ましい。

 

カリウム保持性利尿剤(スピロノラクトン、トリアムテレンなど)、カリウム補給剤(塩化カリウムなど)との併用で血清カリウム値が上昇することがある。

 

アリスキレンフマル酸塩、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤との併用でレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強されるおそれがある。

 

利尿降圧剤(トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジドなど)との併用で降圧作用が増強されるおそれがある。

 

リチウム製剤(炭酸リチウム)との併用でリチウム中毒(眠気、振戦、錯乱など)を起こすことがある。

 

非ステロイド性抗炎症剤(インドメタシンなど)との併用で腎機能を悪化させるおそれがある。

 

カルジノゲナーゼ製剤との併用で降圧作用が増強されるおそれがある。

 

他の降圧作用を有する薬剤(硝酸剤など)との併用で降圧作用が増強することがある。

 

インスリンまたは経口血糖降下剤の投与中に本剤を投与すると、低血糖が起こりやすいとの報告がある。

 

本剤は主として腎臓から排泄されるため、高齢者に使う場合は、副作用が発現したり、増強したりする可能性がある。

 

授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。(動物実験で乳汁中への移行が報告されている)

 

小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)

 

薬としての効果

 

タナトリルは日本で初めて糖尿病性腎症の効能効果を獲得したACE阻害薬になります。

 

タナトリルは腎臓のACE活性阻害作用などによって、有意に尿中微量アルブミンを減少させるなどして糖尿病性腎症の改善をもたらすとされています。

 

副作用について

 

主な副作用としては、咳嗽(4.76%)、低血圧(0.26%)、めまい(0.23%)、頭痛(0.19%)、咽頭部異和感・不快感(0.14%)、ふらつき(0.14%)、発疹(0.12%)などである。(使用成績調査時)

 

その他では、血液の異常、血清クレアチニン、BUNの上昇、蛋白尿、たちくらみ、不眠、動悸、痰、しわがれ声(嗄声)、悪心、嘔気、嘔吐、胃部不快感、腹痛、食欲不振、下痢、GOT、GPTの上昇、Al-p、LDHの上昇、黄疸、そう痒、耳鳴り、味覚異常、口渇、CKの上昇、胸部不快感、疲労、倦怠感、浮腫、顔面潮紅などがあります。

 

重大な副作用

血管浮腫

血小板減少

急性腎不全、腎機能障害の憎悪(0.1%未満)

高カリウム血症(0.1%未満)

ひどい皮膚症状

 

重大な副作用(他の類薬で起こったとの報告があるので注意すること)

汎血球減少

膵炎

 

まとめ

 

タナトリルは日本で初めて糖尿病性腎症の効能効果を獲得したACE阻害薬になります。

 

タナトリルは腎臓のACE活性阻害作用などによって、有意に尿中微量アルブミンを減少させるなどして糖尿病性腎症の改善をもたらすとされています。

 

主な副作用としては咳嗽(4.76%)、低血圧(0.26%)、めまい(0.23%)、頭痛(0.19%)、咽頭部異和感・不快感(0.14%)、ふらつき(0.14%)、発疹(0.12%)などであり。(使用成績調査時)

 

重い副作用はそれほどありませんが、血管浮腫には注意するようにした方がいいでしょう。

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