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糖尿病

糖尿病用剤メタクトとは 薬としての効果と副作用について

投稿日:2018年2月9日 更新日:

 

 

生活習慣病の糖尿病の治療において処方されることのあるメタクト。

 

経口血糖降下薬としてはビグアナイド類のメトホルミンとチアゾリジン類のピオグリタゾンの合剤のものになります。

 

ビグアナイド類とチアゾリジン誘導体の合剤として調剤薬局で調剤されることがそれほどない方です。

 

糖尿病用剤メタクトとは 薬としての効果と副作用について紹介します。

 

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糖尿病用剤メタクトとは

 

日本では2010年7月より販売されている、肝臓からのインスリン分泌促進作用をもたないビグアナイド類とインスリン抵抗性改善薬であるチアゾリジン類の合剤である「メタクト」。

 

ジェネリック医薬品は発売されていないので、薬の負担を減らそうとしてジェネリック医薬品は選択できません。

 

メタクトの成分名はピオグリタゾン塩酸塩・メトホルミン塩酸塩である。

 

糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンの量が不足したり作用が弱まったりして血液中の糖分「血糖」が上がってしまう病気です。

 

血液中の糖分「血糖」は、膵臓から分泌されるインスリンで調節されています。

 

インスリンは膵臓にあるランゲルハンス島にあるβ細胞でつくられています。

 

食事などで血糖値が上昇すると、膵臓のβ細胞が働いてインスリンを分泌します。

 

そのインスリンは全身の臓器にとどくと、血糖を取り込んでエネルギーとして利用したり、たくわえたり、タンパク質の合成や細胞の増殖を促進したりします。

 

このように取り込まれた血糖はインスリンによって速やかに処理され血液中に一定の濃度で保たれています。

 

そのインスリンの量が不足したり働きが悪くなったりすると血液中の血糖を一定に保てなくなり糖尿病になるのです。

 

メタクトはインスリンの分泌促進作用はなく、肝臓からの糖放出抑制や末梢での糖取り込みの促進、消化管の糖吸収抑制する作用や脂肪細胞にPPARγ(脂肪細胞の分化を促進する因子)と同様な作用を示してアディポネクチンの産生を促進し、かつ炎症性サイトカインであるTNF-αの産生量低下をもたらすことでインスリン感受性を改善することなどにより血糖を降下させることになります。

 

 

 

警告

重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあり、死亡に至った例も報告がある。乳酸アシドーシスを起こしやすい患者には投与しないこと。

 

 

 

禁忌

心不全の患者及び心不全の既往歴のある患者(ピオグリタゾンでは心不全を憎悪あるいは発症したとの報告がある)

 

乳酸アシドーシスの既往がある場合

 

腎機能障害(軽度障害も含む)(腎臓におけるメトホルミンの排泄が減少する)

 

透析患者(腹膜透析を含む)(高いメトホルミンの血中濃度が持続するおそれ)

 

重度の肝機能障害(肝臓における乳酸の代謝能が低下する)

 

ショック、心不全、心筋梗塞、肺塞栓等心血管系、肺機能に高度の障害のある患者及びその他の低酸素血症を伴いやすい状態(乳酸酸性が増加ずる)

 

過度のアルコール摂取者(肝臓における乳酸の代謝能が低下する)

 

脱水症、脱水状態が懸念される下痢、嘔吐などの胃腸障害のある患者

 

肝機能障害(乳酸アシドーシスを起こしやすいピオグリタゾンが蓄積するおそれがある)

 

重症ケトーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡、1型糖尿病の患者(インスリンの適用である)

 

重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者(インスリンの適応である)

 

栄養不良状態、飢餓状態、衰弱状態、脳下垂体機能不全または副腎機能不全の患者

 

本剤の各成分またはビグアナイド系薬剤に対して過敏症の既往歴のある患者

 

妊婦または妊娠している可能性のある婦人

 

高齢者

 

 

 

用法用量

2型糖尿病(既にピオグリタゾン塩酸塩及びメトホルミン塩酸塩を併用して状態が安定している場合、あるいはそれぞれの単剤で効果が不十分な場合に本剤の使用を検討すること)

通常、成人には1日1回1錠(ピオグリタゾン/メトホルミン塩酸塩として15mg/500mgまたは30mg/500mg)を朝食後に経口投与する。

 

剤型

錠剤

メタクト配合錠LD    68.90円/1錠(ピオグリタゾン15mg/メトホルミン500mg)

メタクト配合錠HD   128.60円/1錠(ピオグリタゾン30mg/メトホルミン500mg)

 

ピオグリタゾンの投与により浮腫が比較的女性に多く報告されているので、女性に投与する場合には、浮腫の発現に留意し、本剤に含まれるピオグリタゾンとして投与量は1日1回15mgから投与を開始することが望ましい。

 

ピオグリタゾンを投与された患者では膀胱がんの発生リスクが増加する可能性が完全には否定できないので注意すること。

 

糖尿病であることが確立した患者に対してのみ適用を考えること(他の疾患でないことを確認する)

 

食事療法、運動療法を十分に行ったうえで効果が不十分な場合に限り考慮すること。

 

本剤を使用する場合に、インスリン抵抗性が推定される患者に限定すること。インスリン抵抗性の目安はBMIが24以上あるいはインスリン分泌状態が空腹時血中インスリン値で5μU/mL以上とする。

 

低血糖を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与する時は注意すること。

 

常に投与の継続性の可否、投与量、薬剤の選択に注意すること。

 

定期的に検査をして薬剤の効果を確かめ、効果が不十分な場合はより適切な治療への変更を検討すること。

 

急激な血糖降下に伴い、糖尿病性網膜症が悪化する例があるので注意すること。

 

他の糖尿病用剤との併用における安全性は確立されていない。

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服用中の浮腫、急激な体重増加、心不全症状が見られた場合には投与中止あるいは、ループ利尿薬の投与など適切な処置を行うこと。

 

重篤な乳酸アシドーシスを起こすことがあるので、過度のアルコール摂取を避けたり、発熱、下痢、嘔吐、食事摂取不良などによる脱水状態に注意すること。

 

ヨード造影剤を用いて検査を行う患者においては、本剤の投与を一時的に中止すること、ヨード造影剤投与後48時間は本剤の投与を再開しないこと。(乳酸アシドーシスを起こすおそれがある)

 

利尿作用を有する薬剤(利尿剤、SGLT2阻害剤など)との併用には、特に脱水に注意する。(乳酸アシドーシスを起こすおそれがある)

 

腎機能障害のある患者ではメトホルミンの血中濃度が上昇する、腎機能や患者の状態に十分注意して投与の適否や投与量の調節を検討すること。特に高齢者などには慎重に対応すること。

 

 

 

慎重投与

心不全発症のおそれのある心筋梗塞、狭心症、心筋症、高血圧性心疾患のある患者(心不全の発症のおそれがある)

 

不規則な食事摂取、食事摂取量の不足(低血糖を起こすおそれがある)

 

激しい筋肉運動をしている状態(低血糖を起こすおそれがある)

 

感染症(乳酸アシドーシスを起こすおそれがある)

 

ヨード造影剤との併用で乳酸アシドーシスを起こすことがある。

 

腎毒性の強い抗生物質(ゲンタマイシンなど)との併用で乳酸アシドーシスを起こすことがある。

 

利尿作用を有する薬剤(利尿剤、SGLT2阻害剤など)との併用で乳酸アシドーシスを起こすことがある。

 

血糖降下作用を増強する薬剤などと併用する場合は血糖降下作用の増強による低血糖症状に注意すること

低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、動悸、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙攣など)

対象薬剤

インスリン製剤、SU剤(スルホニルウレア剤)、速効型インスリン分泌促進薬、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ボグリボースなど)、DPP-4阻害剤、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害剤、β-遮断剤(プロプラノロール塩酸塩、アテノロール、ピンドロールなど)、MAO阻害剤、フィブラート系の高脂血症治療剤、サリチル酸製剤(アスピリン、アスピリン・ダイアルミネート、など)、タンパク同化ホルモン剤、ワルファリン(ワーファリン)など

 

血糖降下作用を減弱する薬剤と併用する場合は血糖降下作用を減弱による高血糖症状に注意すること

高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭など)

対象薬剤

アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、卵胞ホルモン、利尿剤(チアジド系、クロルタリドン、フロセミドなど)、ピラジナミド、イソニアジド、ニコチン酸、フェノチアジン系薬剤、など

 

リファンピシン(リファジン)との併用で本剤の濃度の低下が起こりえるので、必要な場合には本剤を増量すること。

 

シメチジンとの併用でメトホルミンやシメチジンの血中濃度が上昇し、それぞれの作用が増強されるおそれがある。

 

授乳中の婦人には投与は避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。

 

低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は確立していない。(使用経験はない)

 

薬としての効果

 

メタクトは2種類のインスリン抵抗性改善薬を配合した2型糖尿病治療薬です。

 

インスリンの分泌促進作用はなく、肝臓からの糖放出抑制や末梢での糖取り込みの促進、消化管の糖吸収抑制する作用や脂肪細胞にPPARγ(脂肪細胞の分化を促進する因子)と同様な作用を示してアディポネクチンの産生を促進し、かつ炎症性サイトカインであるTNF-αの産生量低下をもたらすことでインスリン感受性を改善することなどにより血糖を降下させることになります。

 

特には肥満型の2型糖尿病に向くとされています。(体重増加を助長しない)

 

原則として、第一選択薬にはなりません。まずはそれぞれの単剤での治療を優先します。

 

肝臓病や腎臓病、心臓病のある患者には使用できないことがあります。

 

副作用について

 

主な副作用としては、下痢(1.9%)、浮腫(1.0%)などである。(承認時)

 

その他では、貧血、白血球減少、血小板減少、血圧上昇、心電図異常、心胸比増大、動悸、顔面紅潮、胸部圧迫感、発疹、湿疹、そう痒、悪心・嘔吐、胃部不快感、胸やけ、腹痛、腹部膨満感、便秘、食欲亢進、食欲不振、GOT・GPT・AL-P・γ-GTPの上昇、めまい、ふらつき、頭痛、眠気、倦怠感、脱力感、しびれ、LDH及びCKの上昇、BUN及びカリウムの上昇、体重及び尿たんぱくの増加、息切れ、総蛋白及びカルシウムの低下などがあります。

 

重大な副作用

心不全(息切れ、動悸、心胸比増大、胸水など)

乳酸アシドーシス

浮腫(女性で多い)

低血糖(0.1~5%未満)

肝機能障害、黄疸

横紋筋融解症

間質性肺炎

胃潰瘍再燃

 

まとめ

 

タクトは2種類のインスリン抵抗性改善薬を配合した2型糖尿病治療薬です。

 

インスリンの分泌促進作用はなく、肝臓からの糖放出抑制や末梢での糖取り込みの促進、消化管の糖吸収抑制する作用や脂肪細胞にPPARγ(脂肪細胞の分化を促進する因子)と同様な作用を示してアディポネクチンの産生を促進し、かつ炎症性サイトカインであるTNF-αの産生量低下をもたらすことでインスリン感受性を改善することなどにより血糖を降下させることになります。

 

特には肥満型の2型糖尿病に向くとされています。(体重増加を助長しない)

 

原則として、第一選択薬にはなりません。まずはそれぞれの単剤での治療を優先します。

 

肝臓病や腎臓病、心臓病のある患者には使用できないことがあります。

 

主な副作用としては、、、下痢(1.9%)、浮腫(1.0%)、LDH及びCKの上昇などがあり。

 

乳酸アシドーシスや低血糖、胃腸症状にも注意が必要で、そのほか重い副作用として、肝機能障害や黄疸があり、また、海外の研究で、服用が2年以上になると膀胱がんの発生リスクが増えるとの報告があります。

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