春が近づいてくると花粉症で憂鬱になる人がいます。
なかには、秋になっても同じように花粉症になる人もいるようです。
そんな人を見ていると涙目になって大変そうに思えます。
花粉症の治療薬ペリアクチンとは 薬としての効果と副作用について紹介します。
Contents
花粉症の治療薬ペリアクチンとは
日本では2008年4月より販売されている、第1世代の抗ヒスタミン薬の1つである「ポララミン」。
ジェネリック医薬品はシロップ剤では発売されているので、薬の負担を減らすためにジェネリック医薬品を選択することができます。
ペリアクチンの成分名はシプロヘプタジン塩酸塩である。
花粉症の症状には、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの3大症状と、目のかゆみを加えた4大症状があります。
その症状が出るのは、花粉が鼻粘膜や目の粘膜などに付着してアレルギー反応がでることによります。
くしゃみは花粉などの異物を外に出そうとすることにより起こります。
ひどいときは続けて何回もすることがあるようですね。
鼻水は、同じように異物を洗い流そうとすることにより起こります。
ウイルスや細菌などと戦っているわけではないので、粘り気のある色の付いた鼻水ではありません、透明でさらさらしている鼻水です。
鼻づまりは、別に鼻に鼻水が詰まっているわけではないのです、鼻の粘膜が炎症で腫れて鼻水の通り道が狭くなってつまったように感じるだけです。
花粉症が進んでからの方が鼻づまりは起こりやすいですね。
そして、もう1つの症状、目のかゆみは目の粘膜に異物がつくことで炎症が起こり、かゆみとして感じることになります。
時には、違和感や痛みを感じることもあるようです。
これらの4大症状以外にも、のどの痛み、たんのでない乾いた咳、肌荒れ、耳のかゆみ、熱感、倦怠感、頭重などさまざまな症状がでることがあります。
これらの症状はヒスタミンなどの物質が肥満細胞から放出されることにより出てくるようになります。
ペリアクチンは、鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状をもたらすヒスタミンの作用を抑制することで、花粉症を改善することになります。
禁忌
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
緑内障の患者(抗コリン作用により緑内障が悪化するおそれがある)
狭窄性胃潰瘍のある患者(抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある)
幽門十二指腸閉塞のある患者(抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある)
前立腺肥大など下部尿路に閉塞性疾患のある患者(抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある)
気管支喘息の急性発作時の患者(抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある)
低出生体重児、新生児には投与しないこと。(重篤な反応が現れるおそれがある)
老齢の衰弱した患者(安全性が確立されていない)
用法用量
アレルギー性鼻炎
通常、成人にはシプロヘプタジン塩酸塩として1回4mgを1日1~3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児の用量は体重などに左右されるがだいたいは以下の様である。
1回量として
年齢 | シロップ | 散 |
2~3歳 | 3ml | 0.12g |
4~6歳 | 4ml | 0.16g |
7~9歳 | 5ml | 0.2g |
10~12歳 | 6.5ml | 0.26g |
剤型
錠剤
ペリアクチン錠4mg 5.70円/1錠
散剤
ペリアクチン散1% 6.60円/1g
シロップ剤
ペリアクチンシロップ0.04% 1.65円/1ml
眠気を催すことがあるので、本剤投与中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作には注意させること。
慎重投与
気管支喘息またはその既往歴のある患者(抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある)
眼内圧亢進のある患者(抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある)
甲状腺機能亢進症のある患者(抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある)
心血管障害のある患者(抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある)
高血圧症のある患者(抗コリン作用により症状が悪化するおそれがある)
MAO阻害剤との併用で本剤の抗コリン作用を増強するおそれがある。
抗コリン作用を有する薬剤との併用で抗コリン作用を増強するおそれがある。
中枢神経抑制剤やアルコールとの併用で中枢神経系に影響を与える可能性がある。
パロキセチン(パキシル)、セルトラリン(ジェイゾロフト)、フルボキサミン(ルボックス、デプロメール)、エスシタロプラム(レクサプロ)などとの併用でこれらの薬剤の作用を減弱することがある。
高齢者は生理機能が低下していることが多いので慎重に対応すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。
本剤投与中は授乳を中止させること。
乳・幼児においては、過量投与により副作用が強くあらわれるおそれがあるので、年齢及び体重を十分考慮し慎重に投与すること。(ひどい場合は心停止を起こす可能性がある)
薬としての効果
ペリアクチンは第1世代の抗ヒスタミン薬で、効き目はいいですが、抗コリン作用や眠気やぼ~っとした感じが出やすいです。
また、抗セロトニン作用も有するので、セロトニン系の抗うつ剤などを併用している場合は注意が必要です。
多彩な薬理作用のため他の治療のために応用利用されることもあります。
大人などでは錠剤の処方が減ってきていますが、花粉症以外(風邪など)でシロップや散剤が小児に処方されることがあります。
副作用について
主な副作用としては、眠気(15.30%)、口渇(0.78%)、倦怠感(1.64%)、頻尿(0.78%)などである。
その他の副作用としては、発疹、注意力低下、不眠、めまい、いらいら感、興奮、運動失調、意識レベルの低下、頭痛、しびれ感、悪心、食欲不振、腹痛、下痢、白血球減少、血小板減少、紫斑、食欲亢進、粘膜乾燥、浮腫、肝障機能害(GOT・GPT・Al-P・LDH上昇など)、鼻出血、などがあります。
重大な副作用
痙攣
錯乱、幻覚
無顆粒球症
まとめ
ペリアクチンは第1世代の抗ヒスタミン薬で、効き目はいいですが、抗コリン作用や眠気やぼ~っとした感じが出やすいです。
また、抗セロトニン作用も有するので、セロトニン系の抗うつ剤などを併用している場合は注意が必要です。
多彩な薬理作用のため他の治療のために応用利用されることもあります。
大人などでは錠剤の処方が減ってきていますが、シロップや散剤が花粉症以外(風邪など)で小児に処方されることがあります。
主な副作用としては、眠気(15.30%)、口渇(0.78%)、倦怠感(1.64%)、頻尿(0.78%)などです。
重い副作用などはほとんどありませんが、間違って多量に服用すると、興奮したり、場合によってはけいれんを起こすおそれがあります。
赤ちゃんなどでは服用量に気をつけておきましょう。